ホーム Spring of 2011—モダリティWeb展示会 2011年新製品発表東芝メディカルシステムズ
東芝メディカルシステムズ
「Made for Life™」を経営スローガンに医療のトータルソリューションを提供
このたびの東日本大震災により被災された皆さまには心よりお見舞い申し上げます。皆さまの安全と1日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
東芝メディカルシステムズは,「Made for Life™」を経営スローガンに,各種画像診断機器をはじめ,治療システム,診療所から大病院までを網羅したヘルスケアITシステムまで,医療のトータルソリューションを提供します。いま注目の4製品をご紹介します。
Aquilion™ PRIMEは,高分解能・高速撮影技術に加え,最新の被ばく低減技術,ワイド・ボア,高速画像再構成技術などを搭載し,より複雑化,かつ多様化する臨床ニーズに柔軟に対応可能な160スライス/80列MSCTです(図1)。また,高精度なkV/mA Switchingによる東芝独自のデュアルエネルギー・ヘリカルスキャンも搭載しており,最新技術の追求と被ばく低減を両立できます。
回転ごとに管電圧を切り替えながら,撮影を行う東芝独自のデュアルエネルギー・ヘリカルスキャンを搭載。この方法は,患者の正面側にはX線に対して感受性の高い臓器が多いことも考慮し,背側のみのX線ばく射にてデータ収集を行えます。また,高精度スイッチング技術により,管電圧の切り替えとともに管電流までも自動調整します。通常,管電流を一定にしたまま,管電圧のみを切り替えた場合,得られる画像のノイズレベル(SD値)が異なってしまいます。これに対し東芝は,異なるエネルギーで収集しても同等画質が得られるため,ノイズの影響を排除した精度の高い解析が行えます。
低被ばくと高画質の両立を実現するため,逐次近似法を応用した最新の被ばく低減再構成技術AIDR(Adaptive Iterative Dose Reduction)を搭載しています。これによりSD値を最大70%向上させられます。また,画像作成に寄与しないX線をカットするアクティブコリメータも搭載し,徹底した被ばくの低減を図ります。
腕が十分に挙上できない場合や救急検査の場合には,極力無理な体位を強いることなく検査が行えるよう,開口径780mmのワイド・ボアを採用しました。従来のAquilion™シリーズの開口径720mmより60mm広くとることで,患者さんへの圧迫感は軽減し,さらには術者のアクセスも格段に向上しています。
Vantage Titan™ 3Tは,毎日の日常臨床において,有用性と実用性を兼ね備えた新しい時代の3Tです(図2)。
2チャンネル4ポートのMulti-phase TransmissionによりRF磁場の(B1)の不均一が改善されました(図3)。従来では課題が多かった躯幹部の撮像でも,プリスキャンをせずに画像の濃度ムラの少ない均一な高画質を得ることが可能になりました。
図2 最新型MRI装置Vantage Titan™ 3T |
図3 2チャンネル4ポートのMulti-phase Transmission |
患者開口径71cmという広い検査空間が実現されています。従来,検査が困難であった腰の曲がった方など,より多くの患者さんに対応できる可能性が大きく広がっています。マグネットの基本性能は従来のまま,傾斜磁場コイルをスリム化するSlim Gradientにより,開放感と高い臨床性能の両立を実現しました。
コイルが寝台に組み込まれたAtlas SPEEDER™が搭載されています。コイル交換の手間が省略でき,検査スループットの大幅な向上が可能です。
当社独自の静音化技術Pianissimo™により,高磁場で問題となる検査時の騒音を低減させています。患者さんにやさしい装置です。
従来困難とされていた躯幹部の非造影MRAがMulti-phase Transmissionによって撮像可能になりました。3Tの高いSNRを生かし,より微細な血管を描出できる可能性が広がります。
Dynamic Navigationをコンセプトとした天井走行式システムInfinix Celeve™-i INFX-8000Cに,最大視野12インチ(約30cm)角を持つ平面検出器(FPD)搭載システムを製品化しました(図4)。頭腹部および四肢にご利用いただけるだけではなく,コンパクトな形状により,循環器で必要な深い角度づけにも対応し,オールラウンドでご利用いただけるシステムとなりました。また,FPDおよびX線絞りにも回転機構を備え,Cアームの天井旋回機構により,患者さんの斜め方向からCアームを挿入しても,FPD・X線絞りは常に患者さんの頭足方向を確保し,どのような位置でX線曝射しても画像がねじれません(図5)。術式に合わせてCアームを配置できるマルチアクセス性を追求いたしました。ハイブリッド手技をより利用していただきやすくするため,起倒機能付きカテーテルテーブルを組み合わせることも可能です。
PureBrain™により高画質な透視・透視ロードマップを提供し,Volume Navigationというコンセプトのもと,三次元アプリケーションも充実。弊社のコーンビームCT再構成アプリケーションLow Contrast Imaging(LCI)に脳血管内治療で利用されるデバイスの描出能向上のためStent Imagingを製品化しました。これにより頭蓋内ステントなど透視・DSAでは視認しにくいデバイスを画像化します。また,透視画像に3Dアンギオの画像をリアルタイムにfusionする3Dロードマップも製品化しました。 Infinix Celeve™-i INFX-8000Cは機動性・高画質・ナビゲーション機能を兼ね備え,広くインターベンションを支援します。
図4 12インチFPDを搭載した天井走行式 CアームシステムInfinix Celeve™-i INFX-8000C |
図5 12インチFPDおよびX線絞りの回転機構 |
先進のテクノロジーと超音波診断装置とともに歩んできた経験が,Nemioを大きく進化させました(図6)。
本体の容積を24%,重量を17%削減することで小型化・軽量化を実現し,環境性能を高めました(当社「Nemio™ XG」との比較)。使わないときにはコンパクトに収納,院内を軽快に移動し,短い起動時間で,すぐに検査を開始できます。ベッドサイドで使用する際も,患者さんへの圧迫感を軽減します。
操作パネルは東芝独自のパームコントローラを中心にアクセスしやすい位置にボタンが配置され,その機能を自由にプログラムすることができます。
モニタ支持アームの可動範囲の自由度が高いため,前面のグリップハンドルで,液晶モニタを見やすい位置へ片手ですばやく移動させることができます。術者の検査時の負担の軽減,患者さんへのインフォームド・コンセントなどに役立ちます。
生体からの反射波に含まれる高調波で画像構成するTHI(Tissue Harmonic Imaging)を搭載。腹部,心臓のほか,小児や表在用の高周波プローブでも鮮明な画像を提供します。 複数の信号を合成することによりアーチファクトの少ないクリアな画像を実現するApliPure™は,カラードプラやパワードプラとの組み合わせも可能です(図7)。
図7 腎臓血流のパワードドプラ画像
問い合わせ先:
東芝メディカルシステムズ株式会社
広報室
〒324-0036 栃木県大田原市下石上1385
TEL 0287-26-5100
http://www.toshiba-medical.co.jp/