日本電気硝子
放射線被ばくからの防護に加え,安全性と快適性を兼ね備えた高機能ガラス
弊社の放射線遮蔽用ガラスは「医療従事者の方々を日々の放射線被ばくから防護する」だけではなく,安全性と快適性を兼ね備えた高機能ガラスです。
「くもり」が発生しない放射線遮蔽用ガラス「LXプレミアム」,より強い遮蔽性能を持つ「Pro-GR」,鉛を含まず環境に優しい「LFX-9」など,どれも医療現場の声に応えて誕生した次世代型の放射線遮蔽用ガラスなのです。日本電気硝子は,ガラスメーカーならではの技術力で最適な製品を開発してまいります。
日本電気硝子のLXプレミアムは,安全性と快適性を求める医療現場の声に応えて誕生した次世代型放射線遮蔽用ガラス。放射線遮蔽用鉛ガラス「LX-57B」(JIS認証商品)と特殊カバーガラスを合わせた多層構造なので,ガラス表面は薬品の飛散や水拭きなどによるくもり(やけ)*が発生せず,衝撃安全性にも優れています(図1)。
用途としては主に,(1)減菌消毒が必要なX線撮影室の操作室窓,(2)血管撮影室などの薬品が飛散しやすい操作窓,(3)人が頻繁に出入りする扉の窓 などに適しています。
特長は,以下のとおりです。
可視光透過率は一般の窓板ガラスとほぼ同じで,監視・操作窓に最適です。操作においてストレスを感じさせない良好な視野を確保できます。
鉛ガラスの表面を特殊カバーガラスで保護しているため,水ぶきやガラスクリーナー,洗剤などでのクリーニングが可能です。やけの心配がまったくないため,手軽にメンテナンスができます。
万が一ガラスが割れたときでも,飛散を防止する多層構造なので衝撃安全性に優れています(JIS R3205「合わせガラス」で規定するU-1類の衝撃性能に適合)。
LXプレミアムの最大寸法は,1200mm×2600mm(1.1mmPbの最大寸法は400mm×600mm),X線TV室・CT室・アンギオグラフィ室の監視・操作窓に大型サイズのLXプレミアムを使うことにより,視野が広がり,操作性の向上に大きく貢献します。
*水拭きなどにより鉛ガラスの表面にくもり(やけ)が発生した状態
神 扇洋 氏
聖路加国際病院 診療放射線技師 マネージャー
医療関係者でも事前説明を受けていない限り,ガラスは水拭きできるという常識から血液などの飛散汚れが見つかれば,つい水拭きをしてしまう。その結果ガラスがくもり,それをまた水拭きする悪循環が起こっている。通常のガラス同様,水拭きしても「くもり」が発生しない放射線遮蔽用ガラスの登場は待ちに待っていた感があり,利用者側としては大歓迎である。くもり等の経年変化がなく,常に室内をクリアカットに観察できるメリットは大きい(図2)。
PET診療では,一般医療用X線よりも透過能が高いガンマ線(0.511MeV)が使用されるため,防護ガラスにもより高い遮蔽性能が要求されます。
原子力施設向けの超高鉛ブロックガラスと同等の酸化鉛含有率約70%のガラス材質で作られているPro-GRは,高い放射線遮蔽性能を持っているため,医療従事者の放射線被ばくを軽減します(図3)。
LFX-9は,原料に鉛を含まない放射線遮蔽用ガラスです(図4)。3枚の特殊ガラスを安全フィルムで貼り合わせているため衝撃に強く,安全性に優れています。マンモグラフィなどの低エネルギーのX線遮蔽などに適しています。
図4 鉛フリー放射線遮蔽用ガラスLFX-9
問い合わせ先:
日本電気硝子株式会社
〒532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原2−11−1
TEL 06-6399-2728 FAX 06-6399-2740
http://www.negb.co.jp/products/lx_premium/index.htm