ホーム Spring of 2011—モダリティWeb展示会 2011年新製品発表エルクコーポレーション / テラリコン・インコーポレイテッド
エルクコーポレーション / テラリコン・インコーポレイテッド
●エルクコーポレーション
●テラリコン・インコーポレイテッド
エルクコーポレーション
医療機関のフィレムレスをサポートするディスプレイソリューション
エルクコーポレーションは,医療機関のフィルムレスをサポートする製品として,医療用ディスプレイの市場に「DOME(ドーム)」製品を提供しています。今回新開発した10メガピクセルディスプレイ「DOME S10」をはじめ,DOMEのラインナップを紹介します。さらに,医療現場のディスプレイソリューションとして「ERGOTRON(エルゴトロン)」の回診用EMRカートやディスプレイマウントを紹介します。
DOMEは,医療用途に特化したディスプレイ開発を行うブランドです。DOME Eシリーズは,出荷時に個々のパネルの正確な特性を計測し,各輝度に対するグレースケールのキャリブレーションデータをディスプレイ内部に記録して出荷しています。このため,設置時からその寿命が尽きるまで品質の高いDICOMキャリブレーション状態を特別なキャリブレーション作業なしに,ハンズフリーで長期間提供し続けます。DOMEは,医療用液晶ディスプレイ発売以来,この独自の技術で,実際に販売から7〜8年稼働したいまでも,この自動校正機能によって忠実にDICOM Part 14のGSDFを保持し続けており,画像診断の現場で問題なく使われ続けています。
RSNA 2010で発表されたS10(図1)は,10メガピクセルのグレースケールディスプレイで,乳腺X線画像の認定医にマンモグラフィスクリーニングの実質的な便益を提供します。解像度4096×2560ピクセル(10メガピクセル)の広いエリアは,2枚の完全な5メガピクセルのマンモグラフィスクリーニングの画像をベゼルの介入なしに,理想的な2 on 1で表示可能です。その結果,マンモグラフィのワークフローを効率化し,最適化された診断ワークフローにより高度で完全な医療可視化システムを臨床診断機能に役立てることができます。
「E2cHB」(図2)は,昨秋9月に発売された製品で,最高輝度800cd(調整輝度500cd/m2)を誇る2メガピクセルカラーディスプレイです。近年CT,MRIやRI検査を診断する放射線科医は,モダリティから発生する大容量のモノクロ画像とともに三次元画像処理システムが生成するボリュームレンダリングなど画像処理されたカラー画像やカラーマッピングされた融合画像を手元で観察する機会が頻繁に発生しています。ここに紹介する2メガピクセルカラーディスプレイE2cHBは,こうした現場のニーズを酌み取って,診断医にモノクロ画像とカラー画像を含むマルチモダリティ診断でもグレースケールディスプレイと同等の明るさの読影環境を提供できる製品として,今後カラーディスプレイの主力製品となると考えています。
「E4c」(図3)は,DOMEディスプレイの中で,最もユニークなカラーディスプレイです。E4cは,米国FDAの510(k)認定をクリアし,医療機関全体で使用することができます。E4cのデフォルト輝度は,250cd/m2に調整されており,コントラスト比も700:1以上で,JESRAのガイドラインにおける医用モニタの管理グレード1に分類されるディスプレイです。E4cは,30インチのワイド(16:10)画面で,デュアルヘッドディスプレイのベゼルに起因する画像分割を排除することによって,複数の画像を表示する画面スペースを提供することにより,比較表示を簡素化します。さらにE4cは4メガピクセルの解像度(2560×1600ピクセル)で,縮小なしのCR画像の90%以上が表示されます。
E4cは大規模なデータセットや,複数のシリーズを持つ検査画像を表示するときに,フルサイズ512×512マトリックス画像を同時に15スライス表示する機能を持ち,MRI検査におけるT1WI,T2WI,FLAIRの3シリーズや,CT検査のMPR3断面を横方向に展開し,さらに経時的変化の比較表示もベゼルレスで奇数列の表示に対応するなど,劇的に生産性を向上します。
ERGOTRONは,特許技術コンスタント・フォースで,スムーズな調整を可能にした優れたデザインとコスト効果の高いソリューションを提供します(図4〜6)。ERGOTRONは,医療ITソフトウエアとシステムへの投資を最大限に生かしたいというお客様のニーズに見合ったマウントと可動性製品を提供しています。ERGOTRON製品を使用すると,コンピュータシステムをそれぞれのユーザーに合わせて簡単に,かつ人間工学的に最適なポジションに設置することが可能になります。また,デスクマウントやウォールマウントはディスプレイの転倒防止にも効果を発揮します。ディスプレイマウントでスペースが節約できるだけではなく,最大限の生産効率の実現を約束します。
図4 スタイルビュー縦型リフト |
図5 スタイルビューEMRカート,LCDアーム付き |
図6 MXウォールマウントLCDアーム |
テラリコン・インコーポレイテッド
Aquarius iNtuition Server(アクエリアスインテュイションサーバー)
先進の3Dマネージメントサーバにより,増大ボリュームを最大活用
3Dのパイオニアとして,次のトレンドを世界展開
テラリコンは2001年に世界に先駆け,汎用PCをクライアントとして高速画像処理ワークステーション化できる完全なサーバサイドでのプロセッシング技術の開発に成功し,「AquariusNET Server」として製品販売を開始しました。2003年には日本で最初にネットワーク型3Dワークステーションの提供を開始し,各種3D/4Dや解析機能のサーバ搭載とシンクライアント化,大容量ボリュームデータ対応を進めてまいりました。その後2008年に,いち早く自動前処理機能の製品化を行い,現在では全世界の製品ライセンスが1万を突破しています。本文では,従来のワークステーションを統合して一新されたサーバ新製品をご説明し,加えて,他社に先行して2010年より開始した3Dクラウドについてご紹介します。
(1) | 電子カルテ端末などの汎用PCでも,専用3Dワークステーション(以下,3DWS)と同等のさまざまな画像処理表示が複数台同時に行えます。加えて3Dマネージメントサーバとクライアント型の構成によって,従来のネットワーク型3DWSを超えて,自動前処理やユーザー管理・ログ管理の一元化,ユーザーグループ化,各種情報の高度共有が可能になり,院内全体もしくは院外でのボリュームデータを最大活用できる3D環境を提供します。フル機能も可能な低価格のコンパクト3Dサーバから大型サーバまで複数のラインアップを用意しています(図1)。 |
図1 新製品Aquarius iNtuition Server
(2) | 最新のボリュームデータ高速処理ボード(VolumePro 2000)でのサーバサイドの完全な画像処理と,独自の高速プロトコールによる処理結果配信機能によって,ネットワークやクライアント側PCに処理負荷をかけず,院内での3D情報の共有化を促進します。高速処理ボード自体にボリュームデータ用メモリを搭載しており,1ボードあたり最大1万スライスの高速計算が可能で,1サーバの中で複数ボードを搭載して並列処理を行い,インテル社CPUと併用して数万スライスの大量ボリューム処理を実現しています。サーバ間連携も可能です。 |
(3) | 操作者に直感的なインターフェイスで,直列的でわかりやすいワークフローテンプレートを他社に先駆けて搭載しました。カスタマイズ可能で,これにより画像処理手順を最適化・一元化ができ,操作者の3D作成技術レベルに寄らずに均一で高品質な画像処理結果が得られ,時間短縮や大幅な効率運用を図ることができます。ボリューム処理の一元管理に効果を発揮します。 |
(4) | 目的用途に合わせ以下の3種類のビューアーを用意しており(後者の2タイプはフリーライセンス),使用環境に応じて,医用3D画像の簡便作成から高度な画像処理や解析処理まで,複数ビューアーにより適材適所で多用途に使用することができます。ビューアー間のワーク連携も可能です。 |
各部位用に,頭頸部,肺野,心臓冠動脈・心機能・カルシウムスコア,乳房,胸腹部ステントグラフト,腸管,腹部脂肪などのCT/MRI用の各種計測と解析を行うことができ(図2),既存の電子カルテやRIS,読影用マルチモニタ端末にて,他社アプリケーションと併用で連携して複数箇所で使用できるのが大きなメリットです。臓器・部位抽出の細かなボリューム加工も可能で,既存PCを3DWS化できます。
図2 クライアントビューアーでの各部位ごとの3D処理解析
血管系やデンタルなど解析も可能であり,マルチモダリティフュージョンや経過観察用比較読影支援機能も充実しています。マルチデータで複数シリーズを同時にロードでき,自動位置合わせ後に同期をとって並列表示も可能です。MPRのほかにVRやSlab-MIPで同様の角度で同期を行えます。
ブラウザベースで3D画像を参照表示でき,汎用PCのほかにiPad/iPhoneやAndroid等のモバイルブラウザで利用可能です。MPR/MIP/VRの基本表示のほかに,slab-MIPやCPR表示,シネ表示を行うこともできます。操作方法のヘルプを都度表示できます。
最新のサーバ/クライアント技術により開発を行い,2010年よりインターネット上で当社のサーバにアクセスして,3Dクラウドの体感が可能になりました。暗号化されたセキュアな環境でスライスデータをデータセンターサーバへアップロードし,クラウド環境を体験できます(図3)。現在では,全世界で1000名以上の医療従事者が登録をされています。小規模配信の3DWSを複数用いずに統合サーバ化することにより,広域で効率的な大規模3D解析運用をご提案してまいります。
図3 テラリコンの3Dクラウド・トライアル
www.terarecon.com/cloud
問い合わせ先:
株式会社エルクコーポレーション
営業統括本部
〒566-0012 大阪府摂津市庄屋1-14-12
TEL 06-6382-7009
〒113-0034 東京都文京区湯島2-17-4
TEL 03-3814-8229
http://www.elkc.co.jp/
テラリコン・インコーポレイテッド
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TEL 03-6403-5050 FAX 03-6403-5040
*日本での販売元,保守契約先:株式会社エルクコーポレーション
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