エレクタ

高精度な放射線治療の実現とワークフローの効率化を革新的技術で支えるソリューション

このたびの東日本大震災により被害を受けられたすべての皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに，被災地の1日も早い復興をお祈り申し上げます。
エレクタは，その革新的技術により高精度な放射線治療の実現と放射線治療ワークフローの効率化をお手伝いするさまざまなソリューションをご提供しています。詳しいご説明や製品デモを希望される場合は，ぜひお気軽にお問い合わせください。

画像誘導放射線治療（IGRT）用リニアックである「Elekta Synergy®」は，診断領域で使われるキロボルトの電圧を利用して画像を撮影できるX線位置決めシステム「X-ray Volume Imaging（XVI）」をガントリ部に装備しています。
XVIは，2D単撮影モード（PlanarView™）や2D連続（透視）撮影モード（MotionView™）だけでなく，コーンビームCT技術による3Dボリューム撮影モード（VolumeView™）も備えており，これによって臨床情報も含めた位置合わせをサポートします（図1〜3）。従来のリニアックグラフィやポータルイメージング画像では確認することが困難であった軟部組織まで判別できるため，より正確な位置決めが可能になり，Elekta Synergy®での強度変調放射線治療（IMRT）や定位放射線治療（SRT）などの高精度な照射の実現に役立ちます。

図1　X-ray Volume Imaging（XVI）

図2　VolumeViewの画面（肺がん）

図3　VolumeViewの画面（前立腺がん）

放射線治療マネジメントシステム「MOSAIQ（モザイク）」は，情報システム機能と照合・記録の機能を併せ持ち，患者情報・スケジュール・画像・ドキュメント・診断・計画・実施情報など放射線治療に必要なデータを1つのデータベースで一元管理して，がんの放射線治療のワークフロー全体を統合的にサポートします。
そのMOSAIQのオプションである「MOSAIQ Data Director」は，DICOM（DICOM 3.0/RT/RT Ion）準拠の医療画像や治療計画情報に加え，PDFやJPEGなどの非DICOMデータにも対応した，MOSAIQ専用の画像・データ管理ソリューションです。MOSAIQとシームレスに統合されているため，MOSAIQの患者チャートからMOSAIQ Data Directorの画像やデータにアクセスでき，治療ワークフローにおける画像やデータの効率的な活用を実現しています（図4）。

図4　MOSAIQ Data Directorの概要

MOSAIQ Data Directorの「DICOM RT 3D Viewer」機能により，WebベースでDICOM RTデータ（Dose/Beams/Structure Set）を3D画像で参照できます（図5）。3D画像のレンダリングはMOSAIQ Data Directorサーバで行われ，クライアント側でハードウエアを強化したり，特別なアプリケーションをインストールしたりする必要がなく，Webブラウザ上で線量分布を確認できるため，放射線治療部門のみでなく医療施設全体で治療データを有効に共有できます。また，必要に応じてクエリを自動的に転送することで，他のPACSに保存されている画像を自動的に検索する「Query Spanning」機能や，他のPACSに保存されている画像をMOSAIQ Data Directorを経由することなく別のPACSや治療計画装置に直接移動させることができる「Move Forwarding」機能を備えています。
MOSAIQ Data Directorは，放射線治療部門の中心に位置してデータフローを『指揮』することで，ユーザーが部門内の画像やデータをスマートに活用できる環境を提供します。

図5　MOSAIQ Data Directorの画面例