2025-3-18

同社最新のメディカルディスプレイを紹介
バルコ(株)は,同社の最新の医用画像表示ディスプレイや映像配信・画像統合ソリューションを紹介するメディアカンファレンスを毎年開催している。今回は2025年3月17日(月)に同社内(東京都大田区)で開催され,新製品の32MPカラーディスプレイや新世代の映像配信/画像統合ソリューション「Nexxis2.0」など,2025年に展開予定の技術・ソリューションを紹介した。
カンファレンスでは,代表取締役社長の加藤浩典氏が2024年に創業90周年を迎えた同社がグローバルに展開するビジネスについて紹介した後,メディカルイメージングビジネスデベロップメントマネージャーの阪倉真人氏が登壇し,32MPカラーディスプレイ「Coronis OneLooK」を中心に最新のディスプレイラインアップを紹介した。Coronis OneLooKは12MPカラーディスプレイ「Coronis Uniti」の後継機種で,1画面で初めて精中機構適合認定を取得。推奨輝度1200cd/m2,1300:1のコントラスト比で,輝度・色度をピクセル単位で補正(PPU)し画面ノイズを大幅に低減するほか,「i-Guard」フロントセンサーで常時画像補正を行う。色域は前身のCoronis Unitiより30%拡大し,同社独自のカラー階調補正技術「Steady Color」により一貫した色彩表現が可能である。さらに,新たに搭載された「Touch Bar」により,スクリーンの下部に配置されたタッチボタンで使用頻度の高いアプリケーションをクリックすることなく起動できる。Coronis OneLooKはRSNA2024で発表され,国内では2025年に順次販売を行う予定である。

加藤浩典 氏(代表取締役社長)

阪倉真人 氏(メディカルイメージングビジネスデベロップメントマネージャー)
続いて,サージカル&モダリティ事業部長の今井勝正氏が同社の非圧縮IPビデオソリューション「Nexxis」の2025年リリース予定の新世代バージョン「Nexxis2.0」について紹介した。2012年に世界初のインテリジェント手術室向けに開発されたNexxisは,非圧縮,広帯域10Gbps IPでノイズフリーで遅延のない画像を提供する。医療規格に対応するほか,複雑な配線をOptic Fiberケーブルに統一し,将来的な追加や変更に柔軟に対応可能などの特長を持ち,全世界で7000以上の手術室・血管撮影室などに導入されている。また,Nexxisではアンギオ/X線TV手術室向けソリューション「Nexxis IVR Solution」や操作室のワークフローを改善する「Nexxis WorkSpot」,手術室の映像や音声をリアルタイムに双方向で外部配信可能な院外ライブ配信システム「Nexxis Live」などを展開している。今井氏は,Nexxis2.0の一環としてOptical Bonding技術により映り込みが少ない新世代55インチディスプレイやワイヤレスソリューションなどを紹介。さらに,Nexxis Liveでは新たにオンプレミス機能が追加されることがアナウンスされた。

今井勝正 氏(サージカル&モダリティ事業部長)
会場では,Coronis OneLooKやITEM2024で発表された32インチ8MPワイドディスプレイ「Eonis Color 8MP」が展示されたほか,Nexxisのワイヤレスソリューションなどが紹介された。

2025年に発売予定の32MPカラーディスプレイ「Coronis OneLooK」

新搭載の「Touch Bar」では,タッチボタンでアプリケーションを起動できる。
●問い合わせ先
バルコ(株)
https://www.barco.com/ja/