innavi net画像とITの医療情報ポータルサイト

ホーム

GEヘルスケア・ジャパンが2022年度成長戦略発表会を開催

2022-5-13

左から,多田荘一郎社長,陣崎雅弘氏,松葉香子氏(写真提供:GEヘルスケア・ジャパン)

左から,多田荘一郎社長,陣崎雅弘氏,
松葉香子氏(写真提供:GEヘルスケア・ジャパン)

GEヘルスケア・ジャパン(株)は,2022年4月21日(木)に2022年度成長戦略発表会を開催した。同社は例年4月に成長戦略発表会を開催し,国内での事業展開を報道関係者向けに説明している。今回は,多田荘一郎代表取締役社長兼CEOのプレゼンテーション,慶應義塾大学医学部放射線科学教室教授の陣崎雅弘氏による講演などが設けられた。

まず,多田社長によるプレゼンテーションが行われた。多田社長は,日本の医療提供体制について言及し,需要の増減に対する人材などの供給の柔軟性が欠けていること,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療における人工呼吸器不足のように現状把握と需要予測が十分でないこと,人材や物資の適切なマッチングが必要であること,の3つを課題に挙げた。さらに,医療と介護のニーズの増加,労働人口の減少により医療従事者のマンパワー確保も課題になっていると指摘した。これらの課題に対して,国は医師の働き方改革や医療機能の分化・連携といった施策を進めているが,医療機関にはデジタル技術を活用して働き方や医療提供のあり方を変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)が求められていると述べた。その上で,GEヘルスケア・ジャパンは創立40周年を迎えたが,これまで「患者さんのために最善を尽くす」を理念に掲げてきたと説明。今後も,一人ひとりに合った質の高い医療を効率的に提供するプレシジョン・ヘルスに向けて変革を続けていくと強調した。多田社長は,その事例として,モダリティの付加価値や成果,稼働率を見ながら無駄をなくして財務体質を改善する「APM(Asset Performance Management)」や,医療提供の司令塔となる「コマンドセンター」などを紹介。限りある医療資源をリアルタイムに組み合わせて,環境や状況変化に対応することが大事だとまとめた。

次いで,陣崎氏が登壇し,「AIホスピタルのモデルを目指して」と題して講演した。慶應義塾大学病院は,内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「AI(人工知能)ホスピタルによる高度診療・治療システム」のプロジェクトに参加している。陣崎氏は,その取り組みとして,AIホスピタル実現のための組織体制や6項目の研究課題の成果を解説した。研究課題の一つ「院内データの可視化」に関しては,コマンドセンターを用いて,電子カルテや部門システムのデータを一元的に管理し,リアルタイムで入退院・病床の状況を分析,可視化している。このコマンドセンターにより効率的で,適切な病床の運用ができているという。陣崎氏は,このほかにもAPMなどを導入するといった同社とのパートナーシップにより,AIホスピタルのモデルをめざしていると報告した。

この後,同社執行役員エジソン・ソリューション本部/アカデミック本部統括の松葉香子氏が「GEヘルスケアの医療ソリューション;人材とデータ・技術を活かし変革を実装する」と題して,画像診断領域におけるAIの実装,APMやコマンドセンターの事例を紹介した。

 

●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)
コーポレート コミュニケーション
TEL 0120-202-021
www.gehealthcare.co.jp

【関連コンテンツ】