2021-9-3
心肺停止のリスクに備える
防災の日プレスセッション
(株)フィリップス・ジャパンは2021年9月1日(水),「防災の日プレスセッション—防災の日に見直す,日々の暮らしに安心を。」をオンラインで開催した。日々の生活におけるリスクとして,多くが住宅で発生している心肺停止をテーマに基調講演やトークセッションが行われた。フィリップス・ジャパンは,心肺停止からの社会復帰率“世界一”の実現をめざすHeart safe city構想の下,自治体や大学,企業などのパートナーとAEDの適正配置やファーストレスポンダー(救急隊に引き継ぐまで適切に応急手当ができる救護者)の育成サポート,救援アプリに連動した「SOSボタン」の提供などの取り組みを進めている。2021年初めには医師の処方なしで購入可能な家庭向けAED「ハートスタートHS1 Home」を発表しており,この日,9月9日(木)より予約開始することがアナウンスされた。
プレスセッションでは,東京慈恵会医科大学救急医学講座主任教授に武田 聡氏が「防災の日に見直す! 家庭で見落としがちな救急に関するリスクと予防」と題して基調講演を行った。武田氏は,心原性心肺停止は一般市民が心肺蘇生や除細動を行うことで救命率や社会復帰率が大きく上昇するものの,心肺停止でAEDが使用されているのは5.1%にとどまっている現状を説明した。そして,心肺停止は66.3%が住宅で発生していることや,心停止から除細動までの時間が1分経過するごとに救命率が10%低下することから,一般市民による一次救命処置が重要であるとし,日頃からAED設置場所やAEDを届けるための計画を確認しておくことが大切だと述べた。また,一般市民はAEDの使用に不安を感じるかもしれないが,AEDは除細動の要不要を自動解析し,不要な場合には電気ショックが流れないため,AEDは躊躇することなく使用してほしいと強調した。
基調講演に続いて,武田氏とフィリップス・ジャパン コネクティッドケア事業部 救急救命士の成川憲司氏がトークセッション「これからのNew normal life」を行った。日常が非日常に変わったコロナ禍における個人や病院への影響,心因性の突然死のリスクなどに触れ,New normal lifeとは自らを守るために備える時代であるとして,身近な心臓突然死への備えの大切さを訴えた。
最後に,家庭向けAEDハートスタートHS1 Homeについて,コネクティッドケア事業部エマージェンシーケア部長の藤戸慶一氏が製品説明を行った。ハートスタートHS1 Homeは軽量(1.5kg)・コンパクトなAEDで,未就学児への使用も可能な低エネルギーの除細動にも対応する。音声ガイドや聞こえが不自由な方も操作可能なガイダンスの搭載や,訓練機としての使用,ペースメーカーへの対応など,使いやすさが特長となっている。救急の日の9月9日(木)より,Amazon(売り切り),ダイバーシティメディア(https://www.diversitymedia.jp
)(月額レンタル)にて予約販売が開始される。
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(株)フィリップス・ジャパン
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