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JIRAの小松研一会長がAI活用の促進などの年頭所感を発表

2018-1-11

年頭所感を述べる小松研一会長

年頭所感を述べる小松研一会長

一般社団法人日本画像医療システム工業会(JIRA)の小松研一会長は2018年1月10日(水),恒例の年頭所感を発表した。

小松会長は,まず昨2017年に創立50周年を迎えたJIRAの歩みを振り返り,デジタル技術の進歩とともに,画像医療システム産業が発展してきたと述べた。その上で,創立50周年の活動内容を報告した。JIRAでは,2017年に,“50”の数字をあしらった記念ロゴの作成や,『医療機器産業入門』の発行,ホームページのリニューアルを行ったほか,各種の記念行事を展開した。6月には記念式典をKKRホテル東京(東京都千代田区)で開いたほか,8月には小松会長と日本放射線技術学会の小倉明夫代表理事,日本診療放射線技師会の中澤靖夫会長との座談会を実施。さらに,12月には恒例のJIRA画像医療システム産業研究会を記念行事の一環として,参加費を無料にして開催した。

小松会長は,これらの行事を紹介した上で,51年目がスタートしたJIRAの活動などを説明した。JIRAの活動に大きく影響するのが人工知能(AI)技術と言える。小松会長は,画像診断におけるCADの研究と,その中で生まれたニューラルネットワークが,ディープラーニングなどの機械学習の進歩につながっているとし,今後もハードウエアの進化によりAI技術は今後さらに発展すると述べた。一方で,AIが示した内容の根拠を説明できないといった課題も指摘した。さらに,小松会長は,AI技術を取り入れ,サイバー空間での医療と実際の医療を融合させたサイバーホスピタル構想の実現にも言及した。

また,小松会長は,画像医療システム産業を取り巻く環境変化も取り上げた。2018年は診療報酬と介護報酬の同時改定があり,加えて4月には第7次医療計画,第7期介護保険事業計画が始まり,地域完結型医療への転換や医療機能の分化・連携・補完が進められる。小松会長は,これらの動向に合わせて,JIRAとして画像医療システムを供給する立場から,装置の共同利用制度の導入,遠隔画像診断の整備,特定保守管理医療機器の保守点検の普及,適正な画像管理・線量管理の推進に向け,医療の質・安全性の向上に取り組むと述べた。

年頭所感では,国際化についても触れられた。わが国は,AIなどのデジタル技術を用いて,国際市場で優位な立場に立つことをめざしており,JIRAとしても国際医療機器規制当局フォーラム(IMDRF)に規制の国際整合化に向けて提言を行っていく。小松会長はこう述べた上で,医療機器の標準化についても,JIRAが参加する国際画像診断・医療IT・放射線治療産業連合会(DITTA)が,国際標準化機構(ISO)や国際電気標準会議(IEC)と連携して進めるとし,その活動にJIRAも貢献すると述べた。

最後に,小松会長は,会員企業に対して,JIRAの活動への理解と協力を求めて,年頭所感を締めくくった。

なお、年頭所感の発表が行われたKKRホテル東京では同日,賀詞交換会も開かれた。行政や学会など関連団体の来賓も多数招かれ,盛大な会となった。

JIRA創立50周年の活動

JIRA創立50周年の活動

 

JIRAが推進するサイバーホスピタル

JIRAが推進するサイバーホスピタル

 

●問い合わせ先
一般社団法人日本画像医療システム工業会
事務局
TEL 03-3816-3450
http://www.jira-net.or.jp/

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