2017-10-23
全国11か所を中継で結び約550名が参加
富士フイルムメディカル(株)は2017年10月21日(土),マンモグラフィの読影をテーマとした「FUJIFILM MEDICAL SEMINAR 2017 エクセレントセミナー」を開催した。東京〔TKPガーデンシティPREMIUM神保町(東京都千代田区)〕と大阪〔ブリーゼプラザ小ホール(大阪市北区)〕をメイン会場として,北は北海道から南は沖縄県まで,全国9か所にサテライト会場を用意。TV中継システムで結んで映像を配信し,意見交換や質疑応答ができるようにした。富士フイルムメディカルでは,例年「FUJIFILM MEDICAL SEMINAR」を全国各地で開催しており,2017年はマンモグラフィのほかに,内視鏡,X線撮影,医療IT,超音波検査,POCT検査,動物などをテーマにして,各領域のエキスパートを講師に招き,臨床や最新技術を紹介する場としている。今回のTV中継システムを用いるマンモグラフィのセミナーは初の試みであり,医師など約550名が参加した。
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開会に当たり挨拶した代表取締役社長の新延晶雄氏は,マンモグラフィに関するセミナーは困難と言われている一方で,情報交換の場として重要であるとの意見もあり,開催を決めたと述べた。そして2016年末から準備を始めたと経緯を説明した上で,進行役や講師,参加者に感謝の意を伝えた。
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当日は,東京と大阪会場にそれぞれ,進行役と講師2名,画像診断・病理診断オブザーバーの講師が登壇。東京・大阪計4名の講師が交互に5症例ずつ計20症例マンモグラフィ画像の読影内容について説明を行った。また,4名の講師が解説する最初の症例については,画像診断・病理診断オブザーバーの講師が病理診断の結果や診断のポイントを解説した。なお,参加者は20症例の読影を事前に行っており,カテゴリー判定などの診断内容を自身の解答を比較しながら,聴講できるようにした。
東京会場では,森田孝子氏(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター乳腺外科)が進行を担当し,症例解説を行う講師として須田波子氏(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター乳腺外科)と柚本俊一氏(公益財団法人山梨厚生会山梨厚生病院乳腺外科医長)が登壇した。また,遠藤登喜子氏(独立行政法人国立病院機構東名古屋病院放射線科診療部長/乳腺外科診療医長)が講師(画像診断オブザーバー)として加わり,診断ポイントなどを総括した。
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一方,大阪会場では,進行を沢井ユカ氏(市立貝塚病院放射線科部長/乳がん高度検診・治療センター副センター長)が行い,白岩美咲氏(香川県立中央病院乳腺センター部長)と杉本健樹氏(高知大学医学部附属病院乳腺センターセンター長)が講師を務めた。さらに,森谷鈴子氏(滋賀医科大学医学部附属病院病理診断科副科長)が講師(病理診断オブザーバー)となり,病理診断結果の解説を行った。
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セミナーで取り上げられた症例は,従来の2Dのデジタルマンモグラフィでは診断が困難なものが多く,トモシンセシスを撮影することで,検出,診断ができるケースが多かった。これを踏まえ,遠藤氏は,閉会の挨拶の中で,トモシンセシスにより,従来わからなかった病態を診断できるようになったと述べた。そして,トモシンセシスの有用性を全国の参加者と共有することができ,診断学の進歩につながると思うとして,今回のエクセレントセミナー開催の意義を高く評価した。
会場内では,今回取り上げられた20症例のデータを確認できるよう読影ワークステーションも用意された。休憩時間などに参加者が熱心に画面と向き合う光景も見られ,最後まで,活気のあふれたセミナーとなった。
●問い合わせ先
富士フイルムメディカル(株)
営業本部マーケティング部
TEL 03-6419-8033
http://fms.fujifilm.co.jp/