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シャルマンが放射線防護眼鏡を2017年中に発売

2017-10-4

シャルマンが開発した放射線防護眼鏡(61-201M)

シャルマンが開発した放射線防護眼鏡(61-201M)

眼鏡フレームメーカーである(株)シャルマンが,放射線防護眼鏡を2017年中に発売する。2017年10月2日(月)〜4日(水)の3日間,医科器械会館(東京都文京区)で開催した「シャルマンテクノロジープレゼンテーション」において,販売代理店などの来場者に,新製品をPRした。

開発した眼鏡はレンズに,放射線遮蔽ガラス市場で50%の世界シェアを持つ米国コーニング製の鉛ガラス「Med-X」を採用。現在主流の鉛含有アクリルレンズの約10倍となる鉛当量0.75mmPbという,高い放射線遮蔽性能を有している。一方で,重量のある鉛ガラスが使用者の負担にならないよう,鼻パッドに面積が広く柔らかいサドルパッドを用い,さらに頬骨で重さを支える前モダンを設けた。鼻パッド,前モダン,モダン(耳にかける部分)の3点支持フレームとしたことで重みを分散。鼻にかかる重さを約1/3に軽減し,アクリルレンズ眼鏡の2倍近い重量があるにもかかわらず,快適な装着感を実現している。また,インナーフレームを装着することで,近眼や乱視などの視力矯正にも対応できるようにした。価格は,インナーフレームで矯正が可能な「61-201M」が11万円(税別),インナーフレームなしの「61-202M」が7万7000円(税別)を予定している。

シャルマンは,1956年に堀川製作所として福井県鯖江市で創業。現在,世界100か国以上で眼鏡フレームを販売している。2015年度の売上高は207億円。2012年からは医療分野に参入し,眼科,脳神経外科,血管外科,消化器外科向けの手術器具などを製造している。

同社が放射線防護眼鏡を開発した背景には,水晶体の医療被ばく防護へのニーズの高まりがある。国際放射線防護委員会(ICRP)では,2011年に,眼の水晶体の等価線量限度として,100mSv/5年かつ,1年間で50mSvを超えないように管理することを勧告。さらに,これまで継続されている被ばくデータの見直しの結果として,眼の水晶体白内障の閾値線量を5Gyから0.5Gyへと引き下げた。これにより,放射線防護眼鏡も今まで以上に高い放射線遮蔽性能が求められる。そこで,同社では,長年にわたる眼鏡フレーム製造の技術力を生かし,優れた屈折率,透過率を持つコーニングの鉛ガラス使用した放射線防護眼鏡の開発に着手。放射線遮蔽性能と装着感を両立した製品を完成させた。

従来,放射線防護眼鏡は,防護用品メーカーが手がけることが多く,放射線遮蔽性能だけに重点を置いている製品も多かったという。これに対し,シャルマンの新製品は,放射線遮蔽性能だけでなく,“見る”ための視認性や,“かける”という装着感も重視して開発されている。眼鏡フレームメーカー開発の製品が登場したことで,放射線防護眼鏡の選択肢が増え,医療従事者が眼鏡を選ぶ“視野”が広がるきっかけになると期待される。

前モダン付きの放射線防護眼鏡(左)と前モダンなしのタイプ(右)の比較

前モダン付きの放射線防護眼鏡(左)と
前モダンなしのタイプ(右)の比較

専用ケース付きで提供

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放射線防護眼鏡の展示コーナー

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大木隆生氏(東京慈恵会医科大学)と粟井一夫氏(榊原記念病院)によるスペシャルセミナーも開催

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粟井一夫 氏

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数々の受賞歴が技術力の高さを照明

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ハイブリッド手術対応のX線透過型開創器

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大木隆生氏のアイデアを形にした「OHKIバーム」などの手術器具

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脳神経外科医の福島孝徳氏とともにマイクロ剪刀も開発

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マイクロ剪刀も開発

 

 

●問い合わせ先
(株)シャルマン
メディカル事業部カスタマーサービス
TEL 0120-180807
http://www.charmant.co.jp