2015-4-13
第29回日本医学会総会 2015 関西(主催:日本医学会,会頭:井村裕夫氏)が,2015年4月11日(土)〜13日(月)の日程で国立京都国際会館をメイン会場に開催された。「医学と医療の革新を目指してー健康社会を共に生きるきずなの構築ー」をメインテーマに,100を超えるセッションが設けられた学術講演と,テーマ展示,企業展示で構成された学術展示が行われた。今回は京都だけでなく,一般公開展示「未来医XPO’15」(3月28日〜4月5日)を神戸で,連携イベント「医と健康フォーラム2015関西」(3月20〜22日)を大阪で,また,「医療チーム 学生フォーラム」などのプレイベントを関西6府県で行うなど,初めての“オール関西”での開催となった。前回の第28回総会は,東日本大震災の影響で縮小しての開催であったため,本格開催は8年ぶりとなる。学生など若い世代が参加しやすいようにと,春休み期間に一足先に開催された一般向け未来医XPO’15の来場者は延べ20万人を超え,医療・福祉従事者から学生,企業,行政など幅広い参加者を集めた学術講演,学術展示には初日から多くの参加者が訪れた。
4月11日(土)には,国立京都国際会館メインホールで開会式が行われた。“佐渡 裕とスーパーキッズ・オーケストラ”による華やかなオープニングコンサートに続き,皇太子殿下も臨席され,開会式と山中伸弥氏(京都大学iPS細胞研究所所長)による特別講演「iPS細胞研究の現状と医療応用に向けた取り組み」が行われた。続いて,井村氏による会頭講演「日本の未来のために,いま医学・医療は何をなすべきか」,横倉義武氏による日本医師会会長講演「日本医師会の医療政策〜健康な高齢社会の構築を目指して〜」が設けられ,開会式は閉式した。また午後には,メインホールで髙久史麿氏による日本医学会会長講演「わが国の医学研究の方向性」が行われた。
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*写真提供:第29回日本医学会総会 2015 関西
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学術講演は3日間の会期中,京都市内4会場にて開催された。学術講演は従来,分科会からの専門的演目の提案をベースにプログラムを組む方法を採っていたが,今回は,分野横断的な議論を行うことを目的にプログラム委員会が基本理念・メインテーマに基づいた「20の柱」を設定して全体を構成する方法で企画された。「医学」「医療」「きずな」の3つをキーワードに,20の柱の下,日本の医学・医療を代表する500人あまりの演者・座長によるセッションが行われた。また,多方面からの参加と活発な議論が行われることを期し,今回初めて一般市民や企業,行政が参加できるプログラムも多く設けられた。
学術展示は,国立京都国際会館(4月11〜13日)と京都市勧業館・みやこめっせ(4月10〜12日)の2会場で行われた。国立京都国際会館では,将来的な課題と解決方法を提言するテーマ展示を中心に構成された。テーマ展示は,(1)きずなと見守りの刷新ー近未来のかかりつけ医,(2)ITがもたらす情報化社会の新たな医療環境,(3)ロボットテクノロジーによる機能再生医療の最先端,(4)iPS細胞で臨床現場はこう変わる,の4つが設定され,地域包括ケアシステムを支える多職種連携のための情報共有デバイスやウェアラブル端末といったITの最新技術,iPS細胞の実物などが展示され,来場者の関心を集めた。
次回の第30回総会は,2019年4月12日(金)〜14日(日)の日程で,名古屋にて開催される予定である。
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●問い合わせ先
第29回日本医学会総会2015関西 広報担当事務局
TEL 075-231-6383
FAX 075-231-6354
E-mail kouhou-s@isoukai2015.jp
http://isoukai2015.jp