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東芝メディカルシステムズが,「Aquilion PRIME Symposium 2013」を開催

2013-9-17

Aquilion PRIME Symposium 2013

東芝メディカルシステムズ(株)は2013年9月14日(土),ウェスティンホテル大阪(大阪市北区)を会場に,「Aquilion PRIME Symposium 2013」を開催した。このシンポジウムは,同社のCT事業を支えてきたユーザーに感謝と敬意を表し,CT事業の方向性を伝える場として,年1回開催されている。「Technology of Aquilion PRIME」と「Clinical Benefit of Aquilion PRIME」の2部に分け,ユーザーから6題の発表が行われた。

開会にあたり,同社CT営業部の今井喜与志氏が挨拶に立った。今井氏は,“ヘリカルCTの祭典”と位置づけるシンポジウムの開催趣旨や,同社のCTの歴史を述べたうえで,Aquilion PRIMEは同社のフラッグシップである320列ADCT「Aquilion ONE」の最先端技術が移植された,ヘリカルCTの次世代機であり,今後もCT事業の根幹となる製品であると述べた。また,東芝がヘルスケア事業を経営の柱のひとつに位置づけて総力を挙げて拡大していることや,9月に発表した世界初の医療用裸眼3Dディスプレイについて,PRIME撮影画像の表示対応を1年後を目処に開発していることを報告した。さらに,AIDR 3Dの新規製品への標準搭載と既存装置へのインストールが完了したことを述べ,「日本におけるCTの医療被ばくを一気に半減させたい!」というスローガンの実現にはユーザーの支えが必要であり,ユーザーのおかげで社会に貢献できていると感謝を述べた。
続いて,CT開発部の新野俊之氏が登壇し,Aquilion PRIMEの製品開発について説明した。“Beyond 64”をコンセプトに,2013年4月に投入されたAquilion PRIME/Beyond Edition,Aquilion PRIME/Focus Editionについて,高精細・高速撮影が可能なスキャン技術,ワークフローの改善,ガントリのコンパクト化といった環境性能の点から,その特長を説明した。

今井 喜与志 氏(CT営業部)

今井 喜与志 氏
(CT営業部)

新野俊之 氏(CT開発部)

新野俊之 氏
(CT開発部)

 

ユーザーによる講演の前半は,座長を国家公務員共済組合連合会虎の門病院放射線部の多賀谷靖氏が務め,「Technology of Aquilion PRIME」としてCT技術についての講演が4題行われた。最初に,北海道勤労者医療協会勤医協中央病院放射線部の舩山和光氏が,「Aquilion PRIMEの性能評価」を講演した。同院に導入しているAquilion PRIME/Beyond Editionについて,新設計のガントリ・寝台,高速なルーチン撮影,Dynamic Helicalスキャンの3つの特長について,導入時の経験やファントム実験の結果を報告した。
次に,国立がん研究センター中央病院放射線診断科の長澤宏文氏が「検診領域への応用」をテーマに講演。同院では,肺がんCT検診で使用するCT装置をAquilion CXLからAquilion PRIMEに更新し,AIDR 3Dによる低線量化を図った検診を行っていることから,AIDR 3DとFBPの画像比較の結果や,画像検討の際の注意点などについて述べた。

続いて,長崎県上五島病院放射線科の安田貴明氏が登壇し,「消化管領域への応用」について講演した。同院では,Aquilion PRIME/Beyond Editionを用いた大腸CT検診を実施しており,高速撮影の有用性や検査精度について,症例画像や大規模多施設共同臨床試験(JANCT)の結果を示して説明した。
次に,大阪府三島救命救急センター放射線科の森原宗憲氏が,救急領域への応用として「バリアブルヘリカルピッチスキャン 外傷Panscanへの臨床応用」と題して発表した。外傷患者に対するPanscanにおけるバリアブルヘリカルピッチスキャンの使用について,画質や線量の検討結果を報告し,頭頸部CTAの画質改善について述べた。

座長:多賀谷 靖 氏(虎の門病院)

座長:多賀谷 靖 氏
(虎の門病院)

 

安田貴明 氏(長崎県上五島病院)

安田貴明 氏
(長崎県上五島病院)

舩山和光 氏(勤医協中央病院)

舩山和光 氏
(勤医協中央病院)

 

森原宗憲 氏(大阪府三島救命救急センター)

森原宗憲 氏
(大阪府三島救命救急センター)

長澤宏文 氏(国立がん研究センター中央病院)

長澤宏文 氏
(国立がん研究センター中央病院)

 

後半は,「Clinical Benefit of Aquilion PRIME」として臨床応用についての発表が2題行われた。座長は,大阪医科大学放射線医学教室の鳴海善文氏が務めた。
はじめに,国家公務員共済組合連合会虎の門病院循環器センター内科の石村理英子氏が,「循環器領域の臨床応用」をテーマに講演。冠動脈CTAと下肢CTAを取り上げ,Aquilion PRIMEが術前評価や術式の決定,手技のプランニングなどに果たしている役割について説明した。
最後に,医療法人仁友会北彩都病院尿路結石センターの山口 聡氏が,「Dual Energy技術を用いた尿路結石の画像診断」を講演した。Aquilion PRIMEのDual Energyヘリカルスキャンによる検査の実際や解析方法について解説し,Dual Energyにより結石の客観的評価が可能なため治療法決定などに有用であることや,標準物質の再検討といった検討課題について述べた。

座長:鳴海善文 氏(大阪医科大学)

座長:鳴海善文 氏
(大阪医科大学)

石村理英子 氏(虎の門病院)

石村理英子 氏
(虎の門病院)

山口 聡 氏(北彩都病院)

山口 聡 氏
(北彩都病院)

 

 

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●問い合わせ先
東芝メディカルシステムズ株式会社
TEL 0287-26-5100
http://www.toshiba-medical.co.jp/

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