2013-9-17
ユーザーとAZE開発陣とのディスカッション
(株)AZEは,2013年9月14日(土),本社大会議室(東京都千代田区)において,「心臓ユーザーズミーティング」を開催した。同社の「VirtualPlace」シリーズのユーザー施設の中でも,特にハートセンターや循環器科など心臓領域に特化している5施設から7名の診療放射線技師が参加。さらに,オブザーバとして熊本中央病院の片平和博氏が参加した。
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●参加施設と参加者 | |
みなみ野ハートクリニック | 望月純二氏 |
名古屋ハートセンター | 松下俊一氏,坂倉徳哉氏 |
豊橋ハートセンター | 清水一生氏,山下 翔氏 |
兵庫県立姫路循環器病センター | 重永 裕氏 |
王子会神戸循環器クリニック | 大西宏之氏 |
オブザーバ・熊本中央病院 | 片平和博氏 |
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開催にあたり,同社代表取締役会長の畦元将吾氏が挨拶に立ち,ユーザー間の活発な意見交換を図ることで製品開発を強化し,ワークステーション市場を活性化していきたいと,ミーティング開催の目的を述べた。
この挨拶に続き,ユーザー発表が行われた。まず,みなみ野ハートクリニックの望月純二氏が,自施設での使用経験について発表した。望月氏は,CTによる心筋灌流評価,心臓周囲脂肪の測定の有用性を説明。さらに,現在の課題として,石灰化スコアレポートの表示機能を指摘した。
次いで発表した名古屋ハートセンターの松下俊一氏は,同センターの概要を紹介した上で,病病・病診連携や救急の増加によりCT検査件数も増えており,ワークステーションは画質を重視しつつも,さらなるスピードアップが求められると述べた。また,末梢血管などの描出能の向上などを今後の要望として挙げた。
3番目に発表した豊橋ハートセンターの清水一生氏は,ostiumの認識,心臓抽出の感度,画像のつなぎ目などの課題について言及。このほか,同センターで行っているEVER,TEVARにおける大動脈の計測や,大動脈弁輪などTAVIでの計測シミュレーションを紹介した。
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4番目に発表した兵庫県立姫路循環器病センターの重永 裕氏は,同センターで施行している心臓MRIと使用しているVirtualPlaceシリーズのソフトウエアを説明。よく使用しているソフトウエアとして,「MR心機能解析」「MR細血管解析(新細血管解析)」「フュージョンEX」を挙げ,その機能や操作性を紹介した。また,あまり利用していないソフトウエアとして,「遅延造影」「右室解析」を挙げた。重永氏は,今後VirtualPlaceシリーズに追加してほしいソフトウエアは,局所壁運動解析であると述べた。
最後に発表した王子会神戸循環器クリニックの大西宏之氏は,同クリニックにおけるVirtualPlaceシリーズの活用方法について解説し,冠動脈MRAにおいてangiographic viewで病変の位置をわかりやすくしていることや,4D解析を用いて診断の効率化を図っていることなどを紹介した。
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これらの発表に続き,同社が開発を進めている心臓領域のソフトウエアの説明が行われた。VirtualPlaceシリーズの心臓領域ソフトウエアとしては,2013国際医用画像総合展以降,中心線推定における石灰化考慮,CPR制御点修正モード,オブリーク保存などが改良されるなど,スピーディに臨床現場の意見を反映した開発が行われている。こうした開発体制の成果として,現在開発しているソフトウエアとして,「MR冠動脈解析」「心筋血流量定量解析」「左室内膜CT値マップ」「TAVI measurement」などが説明された。
この後,ディスカッションが行われた。レポート機能の強化や,自動化・簡略化といったワークフローを向上するための機能,ヘルプ機能などについて意見を交換し,充実したユーザーズミーティングとなった。なお,同社では今後もこのようなユーザーズミーティングを行い,製品開発に役立てていくことにしている。
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