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東芝メディカルシステムズ 「画論20th—The Best Image 2012」が2日間にわたり開催

2012-12-17

20回目を迎える画論の総合受付

20回目を迎える画論の総合受付

東芝メディカルシステムズは,2012年12月15日(土),16日(日),東京国際フォーラム(東京都千代田区)において,「画論20th—The Best Image 2012」を開催した。同社の画像診断装置による医用画像について,臨床的有用性や画像技術の高さを評価する機会として設けられた画論は,1993年にスタートした。当初CTとMR,X線で始まった画論は,翌年には超音波診断装置部門が加わり,以降,名称の変更などの変遷を経ながら,画像診断装置の発展の歩みに貢献してきた。初日に行われた上位入賞者の発表と表彰式の場で挨拶をした代表取締役社長の綱川 智氏は,「医師,診療放射線技師の皆様と一緒に画論を続けてきたこと,今日まで続いていること,これからも続けていくことが,東芝の誇り」であると,20回目を迎えた画論への思いを述べた。

今回の応募数は2011年の455件を大幅に上回る618件。このうち最終選考に残った61施設が,初日15日に,CT,MRI,ULの部門ごとに分かれて,ディスカッションを行った。CT部門では,1~32列,64~160列,64~160列(心大血管),Aquilion ONE,Aquilion ONE(心大血管)のカテゴリが設けられ,計26件の発表が行われた。一方,MRについては,14件が最終選考に選出され,1.5テスラ以下と3テスラ部門のそれぞれにおいて各施設の代表者による発表があった。また,US部門では,心臓,血管,腹部,表在の4部門の計21件の発表が行われた。

ディスカッション会場の様子

ディスカッション会場の様子

綱川 智 氏(代表取締役社長)

綱川 智 氏
(代表取締役社長)

 

このディスカッションの後には,記念講演として「Mede for Life Seminar」が行われた。座長は慶應義塾大学の栗林幸夫氏。この講演ではまず,「Facial Restoration by Transplantation」をテーマに,米国Brigham and Women's HospitalのBohdan Pomahac氏が,顔面移植術におけるCT画像の活用などに関して講演した。これに次いで,同じくBrigham and Women's HospitalのFrank John Rybicki氏が「Face transplant imaging using 320-detector row CT」と題して,Aquilion ONEによるCTアンギオグラフィなどの顔面移植術のプランニングへの適応について述べた。

【記念講演】

Bohdan Pomahac 氏(Brigham and Women's Hospital)

Bohdan Pomahac 氏
(Brigham and Women's Hospital)

Frank John Rybicki 氏(Brigham and Women's Hospital)

Frank John Rybicki 氏
(Brigham and Women's Hospital)

 

また,ULに関しては,同社技術者による技術講演会「Dr.SONOの公開講座」が,ドプラ編と画像編に分けて行われた。

この後,上位入賞者の発表と表彰式が行われた。CT,MR,ULの部門ごとに優秀賞入賞が発表された後,最優秀賞,特別賞が発表され,綱川氏から表彰状と記念品が授与された。

【審査員】

手前から,似鳥俊明 氏(杏林大学),大友 邦 氏(東京大学),扇 和之 氏(日本赤十字社医療センター),森山紀之 氏(国立がん研究センター),片田和広 氏(藤田保健衛生大学),栗林幸夫 氏(慶應義塾大学),吉岡邦浩 氏(岩手医科大学),辻岡勝美 氏(藤田保健衛生大学),山口隆義 氏(北海道社会保険病院)

手前から,似鳥俊明 氏(杏林大学),大友 邦 氏(東京大学),扇 和之 氏(日本赤十字社医療センター),森山紀之 氏(国立がん研究センター),片田和広 氏(藤田保健衛生大学),栗林幸夫 氏(慶應義塾大学),吉岡邦浩 氏(岩手医科大学),辻岡勝美 氏(藤田保健衛生大学),山口隆義 氏(北海道社会保険病院)

 

表彰式の様子

表彰式の様子

手前から,吉川純一 氏(西宮渡辺心臓・血管センター),竹中 克 氏(日本大学),遠田栄一 氏(三井記念病院),松尾 汎 氏(松尾クリニック),平井都始子 氏(奈良県立医科大学),水口安則 氏(国立がん研究センター),金田 智 氏(東京都済生会中央病院),畠 二郎 氏(川崎医科大学)

手前から,吉川純一 氏(西宮渡辺心臓・血管センター),竹中 克 氏(日本大学),遠田栄一 氏(三井記念病院),松尾 汎 氏(松尾クリニック),平井都始子 氏(奈良県立医科大学),水口安則 氏(国立がん研究センター),金田 智 氏(東京都済生会中央病院),畠 二郎 氏(川崎医科大学)

 

超音波基礎講演会「Dr.SONOの公開講座」

超音波基礎講演会
「Dr.SONOの公開講座」

 

2日目は,2会場に分かれてセミナーが行われた。ホールB5では「Image Innovation」をテーマに,3つのセッションが行われた。「被検者へ優しい検査を目指して」をテーマとした1つ目のセッションでは,東京大学大学 院医学系研究科放射線診断学の大友 邦氏を座長に,社会医療法人共愛会戸畑共立病院画像診断センターの山本晃義氏(同センター・中村克己氏連名)が「非造影MRアンギオの開発から現在まで」を,大阪医科大学附属病院中央放射線部の吉川秀司氏が「低線量CT撮影の可能性」を講演した。

2つ目のセッションでは,独立行政法人国立がん研究センターがん予防・検診研究センターの森山紀之氏を座長に,駿河台日本大学病院内科・超音波室の小川眞広氏が 「Smart Fusionによる新たな診断・治療アプローチ」を,大阪府立急性期・総合医療センター高度救命救急センターの中森 靖氏が「Hybrid Emergency Room~IVR-CTを核とした新たな救急初期診療の提案」を講演した。

最後のセッションのテーマは,「次世代イメージングの世界」。神戸大学大学院医学研究科内科系講座放射線医学分野の杉村和朗氏を座長に,杏林大学医学部放射線医学教室の似鳥俊明氏が「MRIの進化」,藤田保健衛生大学医学部放射線医学教室の片田和広氏が「CTの進化」と題し,これまでの画論の入選作品を振り返りながら,それぞれの技術の進化について講演した。

ホールD7では,「The Next Echo Imaging」をテーマに超音波にフォーカスした2セッション,3題の講演が行われた。

まず,「整形・リウマチにおけるエコーライブデモンストレーション」のセッションが行われた。最初に千葉大学医学部附属病院アレルギー・膠原病内科の池田  啓氏が「関節リウマチ画像診断のパラダイムシフト」,続いて,城東整形外科の皆川洋至氏が「運動器エコーによる3分診療の実際」とそれぞれ題し,講演と ライブデモンストレーションを行った。

2つ目のセッションは,「乳腺構造の理解でひろがる高分解能超音波診断装置の可能性」と題して,東京都済生会中央病院放射線科の金田 智氏を座長に,高松平和病院外科の何森亜由美氏が講演した。

【セミナー】

大友 邦 氏(東京大学)

大友 邦 氏
(東京大学)

山本晃義 氏(戸畑共立病院)

山本晃義 氏
(戸畑共立病院)

吉川秀司 氏(大阪医科大学附属病院)

吉川秀司 氏
(大阪医科大学附属病院)

森山紀之 氏(国立がん研究センター)

森山紀之 氏
(国立がん研究センター)

小川眞広 氏(駿河台日本大学病院)

小川眞広 氏
(駿河台日本大学病院)

         
中森 靖 氏(大阪府立急性期・総合医療センター)

中森 靖 氏
(大阪府立急性期・総合医療センター)

杉村和朗 氏(神戸大学)

杉村和朗 氏
(神戸大学)

似鳥俊明 氏(杏林大学)

似鳥俊明 氏
(杏林大学)

片田和広 氏(藤田保健衛生大学)

片田和広 氏
(藤田保健衛生大学)

池田 啓 氏(千葉大学医学部附属病院)

池田 啓 氏
(千葉大学医学部附属病院)

         
皆川洋至 氏(城東整形外科)

皆川洋至 氏
(城東整形外科)

金田 智 氏(東京都済生会中央病院)

金田 智 氏
(東京都済生会中央病院)

何森亜由美 氏(高松平和病院)

何森亜由美 氏
(高松平和病院)

セミナー会場の様子

セミナー会場の様子

 

また,展示ホールでは,2日間にわたり「Imaging Innovation Exhibition」が行われた。会場には,CT,MRI,X線TV,一般撮影,超音波,Mammo,Angio,核医学,放射線治療,Healthcare ITのコーナーが設けられ,実機やモックアップ,パネルでの展示が行われた。会場の一角に作られた画論の歴史を紹介するコーナーでは,CT,MRI,UL の部門ごとに,それぞれの技術の進歩をたどる各年の入賞作品が年表形式で掲示され,来場者の関心を引いていた。

【展示会場】

展示会場

 

「画論の歴史」紹介コーナー

「画論の歴史」紹介コーナー

展示会場

 

 

【受賞施設】

【CT部門】

 

●1-32列

最優秀賞
サウスポイント MYクリニック
第8胸椎圧迫骨折
テクニカル賞
トヨタ自動車株式会社 健康支援センター ウェルポ
低線量肺がん検診におけるDR-Wedgeフィルタの使用例

優秀賞
天塩町立国民健康保険病院
脳挫傷による微小出血

●64-160列

テクニカル賞、最優秀賞
聖マリアンナ医科大学病院
先天性肺気道奇形(CPAM)疑い

優秀賞
長野赤十字病院
脳脊髄液漏、反復性肺炎球菌性髄膜炎

優秀賞
福山市民病院
食道異物(魚骨)による縦隔炎疑い

優秀賞
医療法人豊田会 刈谷豊田総合病院
S状結腸癌術後に認められた上直腸動静脈瘻の一例

優秀賞
社会福祉法人恩賜財団 済生会熊本病院
良好なfecal taggingにより陥凹を伴う表面隆起型腫瘍を指摘できたCT Colonographyの1症例

優秀賞
公益財団法人 大阪府三島救命救急センター
多発外傷

優秀賞
公立陶生病院
上肢受傷における有茎皮弁術前検査

●64〜160列(心大血管

最優秀賞
社会福祉法人恩賜財団済生会茨城県支部 水戸済生会総合病院
炎症性胸部大動脈瘤

テクニカル賞
JA徳島厚生連 麻植協同病院
右冠動脈慢性完全閉塞

優秀賞
公立陶生病院
大動脈-左室トンネル Valsalva動脈瘤左室穿破疑い

優秀賞
社会福祉法人恩賜財団 済生会横浜市東部病院
母指 AV fistula 疑い

●Aquilion ONE

最優秀賞
社会医療法人共愛会 戸畑共立病院
上腕骨頭粉砕骨折

テクニカル賞
秋田県立脳血管研究センター
右内頚動脈狭窄症

優秀賞
公益財団法人脳血管研究所 美原記念病院
無症候性内頸動脈海綿静脈洞瘻

優秀賞
社会医療法人厚生会 木沢記念病院
肋間動脈肺動脈交通症

優秀賞
三重大学医学部附属病院
左肺下葉動静脈奇形(AVM)

優秀賞
福山市民病院
精巣腫瘍疑い

優秀賞
徳島赤十字病院
左上腕骨外顆剥離骨折

優秀賞
山梨大学医学部附属病院
両側変形性手関節症

●Aquilion ONE(心大血管)

最優秀賞
NTT東日本札幌病院
IgG4関連冠動脈周囲炎

テクニカル賞
医療法人社団田貫会 高瀬クリニック
徐脈例における被ばく低減を目的としたThree quarter (3/4)再構成冠動脈CT

優秀賞
岩手医科大学附属病院 循環器医療センター
破裂性腹部大動脈瘤

優秀賞
大阪府立母子保健総合医療センター
TAPVC(3)、DORV、CAVC、sever PS、PDA、CAVVR(tri-mild)、無脾症、内臓逆位

 

【MR部門】

 

●1.5テスラ

最優秀賞
順天堂大学医学部附属浦安病院
Time-SLIP法による唾液腺評価

特別賞
財団法人厚生年金事業振興団 玉造厚生年金病院
脊髄硬膜内くも膜嚢胞腫

特別賞
医療法人顕正会 蓮田病院
腹部大動脈瘤に伴ったナットクラッカー症候群(IB−Time‐SLIP法による逆流評価)

特別賞
社会福祉法人恩賜財団済生会 千葉県済生会習志野病院
神経鞘腫

優秀賞
財団法人 小倉地区医療協会 三萩野病院
Time-SLIP法により栄養動脈が明瞭となった乳癌の頭皮転移の1例

優秀賞
杏林大学医学部付属病院
内頸動脈海綿静脈洞瘻(CCF)

優秀賞
新潟県厚生農業協同組合連合会 長岡中央綜合病院
鎖骨下動脈盗血症候群

優秀賞
JA岐阜厚生連 揖斐厚生病院
鎖骨下静脈非造影MRA(正常例)

優秀賞
医療法人慈愛会 梶浦病院
腰椎椎間板ヘルニア

優秀賞
梶井町放射線診断科クリニック
胎児臍帯ヘルニア・甲状腺腫

優秀賞
さいたま市立病院
流産胎児のAi

●3テスラ

最優秀賞
医療法人 住友別子病院
乳癌

特別賞
杏林大学医学部付属病院
不正性器出血

優秀賞
京都大学医学部附属病院
糖尿病性腎症 生体腎移植後

 

【超音波部門】

 

●心臓部門

最優秀賞
京都大学医学部附属病院
心室中隔穿孔を合併したたこつぼ型心筋症の1症例

優秀賞
財団法人 倉敷中央病院
左室破裂の修復術後,外来にて発見された仮性心室瘤の一例

優秀賞
医療法人松山ハートセンター よつば循環器科クリニック
巨大冠動脈左室瘻

優秀賞
北関東循環器病院
重複僧帽弁口

優秀賞
大阪掖済会病院
右バルサルバ洞、右総頸動脈、腹部大動脈に多発した血栓症

優秀賞
社会福祉法人恩賜財団済生会支部 福岡県済生会福岡総合病院
拡張型心筋症において多発性血栓を認めた一例

●血管部門

最優秀賞
東邦大学医療センター大橋病院
右内頸静脈内 菌塊 疑い

特別賞
恩賜財団済生会横浜市東部病院
術前術中下肢動脈エコーが病変性状評価並びに経皮的インターベンションに有効であった膝下動脈塞栓症の一例

優秀賞
医療法人徳洲会 岸和田徳洲会病院
脳梗塞

優秀賞
地方独立行政法人 筑後市立病院
頸動脈拍動性プラーク

優秀賞
東邦大学医療センター大橋病院
右腎動脈閉塞・左腎動脈狭窄症

●腹部部門

最優秀賞
東邦大学医療センター大森病院
胎便性腹膜炎

優秀賞
済生会松阪総合病院
高分化型肝細胞癌

優秀賞
静岡県立静岡がんセンター
肝血管筋脂肪腫

優秀賞
葛城病院
小腸脂肪腫による成人腸重積症

優秀賞
財団法人太田綜合病院附属太田西ノ内病院
横隔膜穿孔により横隔膜下膿瘍を来した肺膿瘍

●表在部門

最優秀賞
千葉大学医学部附属病院
SAPHO症候群

優秀賞
医療法人社団 寿量会 熊本機能病院
正中神経障害

優秀賞
埼玉協同病院
Elastographyが有用であった両側乳房内病変

優秀賞
新潟厚生連佐渡総合病院
悪性黒色腫

優秀賞
久留米大学医療センター
左前距腓靱帯損傷

 

●問い合わせ先
東芝メディカルシステムズ株式会社
「画論ザ・ベストイメージ」事務局
TEL 0287-26-5300
http://www.toshiba-medical.co.jp/

 

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