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RSNA2024 富士フイルム - MRI 低磁場装置の再評価を受け,新たに0.4T「APERTO Lucent」を米国でも発売

2024-12-4

ワイドボア1.5T「ECHELON Synergy」。AIカメラで体動を検知する「Synergy Vision」が搭載された。

ワイドボア1.5T「ECHELON Synergy」。
AIカメラで体動を検知する
「Synergy Vision」が搭載された。

富士フイルム(FUJIFILM Healthcare Americas Corporation)のMRI領域では,ワイドボア1.5T「ECHELON Synergy」のほか,1.2T「OASIS Velocity」(日本国内では販売予定なし),米国で販売を開始した0.4T「APERTO Lucent」の2台のオープンMRIが展示された。

ECHELON Synergyは,AI技術を用いて開発されたワークフロー向上技術「SynergyDrive」やアンダーサンプリングと繰り返し演算処理を行う高速撮像法「IP-RAPID」,ノイズ除去技術「Synergy DLR」などを搭載する。さらに,ボア内に設置した2つのAIカメラで被検者の状態をモニタリングして体動を検知する「Synergy Vision」が搭載された。大きな体動があると通知音と画面表示で検査者に通知するほか,画像上にモーションアーチファクトが確認された場合,「StillShot」機能により体動の影響のある受信信号を除去し,画像再構成することでアーチファクトを抑制した画像を生成できる。Synergy VisionとVisual StillShotの活用により,再撮像の頻度を低減し,スループット向上が期待される。

また従来,MRI装置は高磁場化への技術開発が進められてきたが,近年,電気代などのコスト上昇を受け,低磁場装置が改めて注目されている。同時に,逐次近似法などの搭載により低磁場でも高画質画像の提供が可能になったことで,低磁場装置が再評価され,世界的にニーズが上昇している。その流れを受け,これまで日本国内で展開していたAPERTO Lucentの米国での販売を開始し,今回のRSNAで展示された。また,すでに米国内で導入されているOASIS Velocityに,新たにDLRが搭載されたことが紹介された。

米国で販売を開始した0.4T「APERTO Lucent」

米国で販売を開始した0.4T「APERTO Lucent」

 

新たにDLRが搭載された1.2T「OASIS Velocity」

新たにDLRが搭載された1.2T「OASIS Velocity」