2024-12-4
ヘルスケアITエリアでは5台の端末を用意し
「Vitrea」を紹介
キヤノンメディカルシステムズのヘルスケアITは,画像解析ワークステーション「Vitrea」,読影業務の自動化を支援するプラットフォーム「Automation Platform」,線量管理ワークステーション「Vina Analytics」(日本国内では「DoseXross」として展開)の3つを柱に展示を構成した。
5台の端末を用意して紹介したVitreaは,ユーザーインターフェイスのアップデートが紹介された。画面デザインやアイコン,画面遷移などをCTやMRIのコンソールのデザインに近づける開発が進められており,操作性を共通化することで検査から画像解析まで一連の流れで行えるようにし,医師,技師のワークフロー改善をめざしている。アプリケーションは,術前シミュレーションなどにも活用されている三次元レンダリング技術「Global Illumination」などの多彩なラインアップに加え,心筋炎などのリスク因子として注目されている冠動脈の外側の脂肪を評価する「Perivascular CT density」が追加されたことをアナウンスした。
Automation Platformは,モダリティやPACSからゼロクリックでデータを集め,撮影プロトコールや撮影条件に沿って画像解析を適用し,その解析結果をPACSやビューワ,モバイル端末に配信する。すべての工程が自動で実行され,臨床でスムーズに画像解析アプリケーションを活用できる。CT/MR画像から脳の虚血や梗塞を解析するアプリケーションや,肺塞栓,大動脈解離を検出するアプリケーションを用いた解析で緊急を要する結果が出た場合には,院外にいる医師のモバイル端末にも配信し,リモートでの対応をサポートする。また,今回新しく「Pulmonary Embolism(PE)」,「Incidental Pulmonary Embolism(iPE)」が紹介された。胸部CT画像から偶発的肺塞栓を拾い上げることができ,がんのフォローアップの際に活用できる。
Vina Analyticsは,日本国内では「DoseXross」として展開している線量管理機能と,検査プロトコールを管理する「Protocol Manager」を備えたソリューションとして提供されている。Protocol Managerはプロフェッショナルな技師が作成したプロトコールを集中的に管理し,各装置やグループ施設に配信することができ,スキルのある人材が少ない場合にも質の高い検査を行えるように支援する。