2021-12-23
RSNA 2021 MRI
シーメンスは2020年にデジタルと0.55Tの融合で新しい価値を提供するHigh-V MRI「MAGNETOM Free.Max」を発表し,日本国内でも2021年11月より販売を開始した。AI技術を用いて開発された画像再構成“Deep Resolve”により,1.5Tにも匹敵する高画質と撮像時間の短縮を実現し,高磁場装置では対象外となる部位や被検者の検査,歪みの少ない画像の提供などが可能になっている。RSNA 2021では,よりライフサイクルコストの優れたHigh-V MRIとして「MAGNETOM Free.Star」(薬機法未承認)が新たに追加された。経済性や設置性の高さに加え,検査ガイド機能“myExam Companion”やリモートスキャン・サポートサービス「syngo Virtual Cockpit」などを提供することで,導入のハードルを下げ,MRIにアクセスできていない世界の約半数の人々へ質の高いMRI検査を届けることをねらいとしている。
さらに,MAGNETOM Free.MaxとMAGNETOM Free.Starで提供されるワークフロー改善機能も発表した。「myExam 3D Camera」(薬機法未承認)は,カメラで三次元的にとらえた被検者の位置・身長などを基に自動でセッティングでき,セッティング後は「myExam Autopilot」(薬機法未承認)により,プランニングから撮像,画像転送までを自動で実行する。
また,Deep Resolveに新たに2つの機能が追加された。“Deep Resolve Boost”は,rawデータベースのディープラーニング再構成により高度なアルゴリズムを用いることで,さらなる高速撮像が可能になる。“Deep Resolve Swift Brain”は脳卒中向け検査パッケージで,multi-shot EPIを採用し,約2分で診断に必要な一通りの画像を取得することができる。
このほか,既存システムに“BioMatrix technology”を実装するアップグレードプログラム「MAGNETOM Avanto Fit」と「MAGNETOM Skyra Fit」を紹介した(薬機法未承認)。