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RSNA2021 コニカミノルタ - X-ray 高い抗菌性能を実現した新製品「AeroDR Carbon」やX線動画撮影システムをアピール

2021-12-24

高い抗菌性能と高画質を実現した「AeroDR Carbon」

高い抗菌性能を実現した「AeroDR Carbon」を発表

Konica Minolta Healthcare Americas, Inc.(コニカミノルタ)がX線撮影装置の新製品として発表したのが,ワイヤレスDR「AeroDR Carbon」(米国製品名。日本では「AeroDR fine motion」として販売)だ。日本国内では,2021年6月に「AeroDR fine」の後継機種として販売を開始している。AeroDR Carbonの最大の特長は,優れた抗菌性能だ。日本の標準規格であるJIS Z 2801,国際規格のISO 22196に準拠。日本国内ではSIAAマーク(抗菌製品技術協議会)も取得している。外装素材にはカーボンSMC(Sheet Molding Compound)を採用しており,抗菌剤を混練することで,外装にキズなどが生じても劣化することなく高い抗菌性能を維持。感染リスクを抑えた検査が可能である。多剤耐性緑膿菌やメチシリン耐性黄色ブドウ球菌といった院内感染の原因となる病原菌にも効果が認められている。また,日本診療放射線技師会「診療放射線分野における感染症対策ガイドライン」でフラットパネルの消毒方法として推奨している,ペーパータオルなどに1%次亜塩素酸ナトリウム溶液を染み込ませた清拭消毒を行っても,抗菌性能を維持できる。加えて,パネルの裏側に凹凸があるため,ビニール袋で覆っても持ちやすい。

高画質もAeroDR Carbonの特長である。高解像度を得るために画素サイズを100μmとし,CsIシンチレータの検出量子効率は72%(1mR,0cycle/mm)を実現している。パネルサイズは,14インチ×17インチと17インチ×17インチモデルをラインアップし,重量はそれぞれ2.6kg,3.2kg。バッテリーは30分間の充電で各8.6時間,7.6時間使用できる。さらに,面荷重400kg,点荷重180kg,MIL-STD-810Gの耐衝撃性能,IPX6の防水性能など,高い堅牢性を備えている。

高い抗菌性能と高画質を実現した「AeroDR Carbon」

高い抗菌性能と高画質を実現した「AeroDR Carbon」

 

米国でも導入が進むX線動画撮影システム

AeroDR Carbonは,コニカミノルタ独自の技術であるX線動画撮影システム(Dynamic Digital Radiography:DDR)にも対応している。一般撮影の技術を応用したX線動画撮影システムは,2018年から日本国内での展開を開始し,その後,米国や中国など海外での導入も進んでいる。RSNA 2021の期間中の11月29日にはIndustry Presentationとして,Satinder Pal Singh, M.D.(University of Alabama at Birmingham)が“Dynamic Digital Radiography: Current Applications of this New Technique in Chest Imaging”と題した講演を行った。Singh, M.D.は,X線動画撮影システムによる動態解析が胸部疾患の診断に有用だと報告した。さらに,X線動画撮影システムは,胸部以外にも頭頸部の首の動きも可視化する症例が紹介されるなど,適応が拡大している。CTやMRIよりも低コストで,被ばくを抑えた検査が可能なことから米国でも関心が高まっている。

11月29日にはIndustry PresentationとしてSatinder Pal Singh, M.D.が講演

11月29日にはIndustry PresentationとしてSatinder Pal Singh, M.D.が講演

 

胸部以外にも適応が拡大するX線動画撮影システム

胸部以外にも適応が拡大するX線動画撮影システム

 

X線関連の新製品としては,移動型X線撮影装置の「mKDR Xpress」(米国でのみ発売)も発表した。1220mm(L)×540mm(W)×1290mm(H),520kgのコンパクト設計で,病棟のベッドサイドやICU,手術室などで威力を発揮する。これら以外にもUアーム型の「KDR AU Syetem」(米国でのみ発売)などのX線撮影装置のラインアップを紹介したほか,AeroDRから検査データを収集し,装置の稼働状況をグラフ化など可視化して,業務の効率化や経営に寄与する分析を行える「AeroRemote Insights」をPRしていた。