2015-12-1
ワイドボアを採用した3T MRI
「Discovery MR750w Expert 3.0T」
RSNA 2015[第1日目:11月29日]
RSNA2014において,“SIGNA Returns”と銘打って,日本国内で開発,製造される3T MRI「SIGNA Pioneer」やそれに搭載される撮像技術である“MAGiC”などを発表し,大きな話題となったMRIコーナーは,今回もその流れに沿った展示を行った。展示された装置は3T MRI「Discovery MR750w Expert 3.0T」とSIGNA Pioneer,さらには現在開発が進められている,SIGNA Pioneerと同じコンセプトの1.5T装置(日本国内医薬品医療機器等法未承認)の3台。同社MRIの最新ソフトウエアバージョンであるDV25には,静音技術の“SILENT SCAN”や1スキャンでT1強調,T2強調など6画像を得ることができる“MAGiC”などの革新的なアプリケーションが含まれている。RSNA2015では,DV25の新たなアプリケーションとして,“Vios Works”と呼ばれる技術が紹介された。血管の診断において威力を発揮するとされるこの技術は,MRIコーナーの一角に設けられた“MR Innovation Theatre”でプレゼンテーションが行われた。
また,昨年のRSNA2014で発表され,日本国内ではJRC2014前に発売が開始されたSIGNA Pioneerは,現在,慶應義塾大学病院に世界第1号機,聖隷浜松病院に世界第4号機が納入され,稼働している。コンパクトな設計とMAGiCに代表される効率性を追究した機能,70cmのワイドボアやSILENT SCANのような被検者への優しい技術が投入されたSIGNA Pioneerは,国内外で高い評価を得ている。現在,全世界で5台が稼働しており,2015年11月時点で約30施設から受注している。
このほか,パネルでの展示となったが,「SIGNA Explorer Lift(日本名:SIGNA Explorer Newgrade)」が紹介された。既存のSIGNAシリーズの1.5T装置のマグネットだけを残して,そのほかのハードウエアを交換して,「SIGNA Explorer」にした装置。マグネットを再利用するために工期が短く,コストも低く抑えられるために,病院経営にも貢献する。GE Healthcareの展示テーマである“Partners for Better Health”を具現化した装置の一つだと言える。
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