2013-12-5
POCに対応するKIOSK端末として
デザインされた「X-Porte」
RSNA 2013 [第3日目:12月3日(火)]
FUJIFILM Medical Systems(富士フイルム)は,2012年に米国の超音波診断装置メーカーであるSonosite.incを買収した。Sonosite.incは,2012年10月から日本でも,富士フイルムソノサイト・ジャパンと社名変更して富士フイルムグループの一員となっている。Sonosite社は携帯型超音波装置のパイオニアとして,特に米国では大きなシェアを持ち,ユーザーとともに市場を作ってきた実績があり,合併発表の記者会見 でも,富士フイルムの先進の画像処理技術とのシナジーによって,新しい製品の開発が期待されていた。その第1弾として,日本でも10月にリリースされたのがハイエンド超音波画像診断装置「X-Porte(エクス-ポルテ)」だ。米国でも,RSNA 2013の直前にFDAの510kを取得し,新製品としてブースで紹介された。
X-Porteは,新しく独自開発したビームフォーミングテクノロジー“XDI(Extreme Definition Imaging)”によって,ノイズを軽減して高解像度の画像を提供することがひとつの特長だ。さらに,X-Porteではタッチパネルを採用し,従来の超音波診断装置とはまったく異なるインターフェイスを提供する。スタート画面の大きなアイコンをタッチすることで検査モードに移行し,検査にあたってもモードなどをタッチで選択,プローブの切り替え,画像のフリーズなどもタッチで行える。
検査に必要なモードやボタンのレイアウトはユーザーによるカスタマイズが可能で,用意された一覧からドラッグ&ドロップで,自分の好きな項目を選んで簡単に画面を構成することが可能だ。
また,X-Porteの操作方法からスキャン方法,解剖学的な情報までを解説した教育コンテンツを搭載しており,超音波検査の初心者でも利用できるように配慮されている。本体はタッチパネルと,画像表示用の19インチカラー液晶モニタでコンパクトに設計されているが,さらに表示モニタを折りたたむことができるため,狭い場所での移動や持ち運びも可能になっている。
X-Porteは,ハイエンドの機能を搭載しながら,超音波検査の専門家だけでなく,救急や手術室などの医療現場,開業医などの利用を考え,POC(Point of Care)のために,簡単に使える“KIOSK”端末として,さまざまな工夫やアイデアを盛り込んでデザインされている。
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