2013-12-6
8MPマルチモダリティモニタ
「EIZO RadiForce RX850」
RSNA 2013 [第3日目:12月3日(火)]
EIZOブースでは,RSNA 2013直前に発表された,8メガピクセル(MP)のマルチモダリティモニタ「EIZO RadiForce RX850」を展示した。RX850は,デジタルマンモグラフィから超音波画像まで,マルチモダリティ対応モニタとして販売されているRadiForce RX840-MGの後継機種となる。同じ8メガピクセル31.1型ワイドカラー液晶モニタながら,画素サイズを0.1704 mm(RX840-MGは0.1995 mm)に高密度化,コントラスト比も1450:1(同1000:1)に高めた。500cd/m2の推奨輝度保証期間についても,5年間かつ使用10,000時間以内から,20,000時間以内へと延長されている。また,RX850はデザインも一新されており,外形をRX840-MGに比べて,横15cm,縦10cm,奥行き3cm削減し,空間占有率で約37%コンパクト化。ベゼル(画面の外枠)部分側面の白色と角を削ったラウンドデザインによって,軽量感や周辺への安心感を演出している。1台のモニタで,さまざまなモダリティの同時表示を可能にしたことで,これまで複数台の設置が必要だった環境での置き換えも期待される。日本での発売は2014年2月28日の予定となっている。
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展示では,そのほかマルチモダリティ対応モニタとして,日本で2013年7月8日にプレスリリースされ,2013年12月12日に発売予定の6MPタイプ(パネルサイズは30インチ)の「RadiForce RX650」,デジタルマンモグラフィ用カラー液晶モニタとして米国で最初にFDAの認証を受けた「RadiForce RX840-MG」なども展示された。
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また,EIZOでは,RX850などの高精細カラー液晶モニタで,マンモグラフィ画像から超音波や内視鏡のカラー画像までを最適に表示する,Hybrid Gamma機能を搭載している。Hybrid Gamma機能は,EIZOの独自技術で,同一画面内のモノクロとカラーの表示領域を自動判別し,それぞれに最適な輝度と階調を適応して表示する。Hybrid Gamma機能は入力された信号から画像種類を判定できるが,画像を配信するPACS側であらかじめ対応することで,より正確に画像を判定して補正が可能になる。そのため,EIZOではHybrid Gamma機能のSDK(ソフトウエア開発キット)を作成して各PACSベンダーに公開している。展示では,オープンソースのDICOMビューワである“OsiriX”を使ってHybrid Gamma機能の運用を紹介した。
モニタの品質管理としては,現在発売中のGX,RXシリーズの全製品にモニタの輝度のチェックを行うIntegrated Front Sensor(IFS)が内蔵されており(MXシリーズは270W,215のみ搭載),EIZOのモニタ品質管理ソフトウエア「RadiCS」を使って定期的に表示の状態をチェックし,一定の品質に保つことができる。ネットワーク対応の「RadiNET Pro」シリーズの導入によって,院内の全モニタの管理を行うことも可能になっていることを紹介した。
このほか,電子カルテの参照用モニタとしては,タッチパネルカラーLCD搭載2MP23インチの「RadiForce MS235WT」と,参考出品として1MP17インチの「Touch Panel Color LCD Monitor」を展示した。
手術室向けモニタソリューションでは,8系統入力,2モニタ出力が可能な,大型モニタ用の信号配信マネージャーの「LMM0802」を使って,60インチ高解像度8メガピクセルの「RadiForce LX600W」での表示をデモンストレーションした。タッチパネル操作モニタの「CID1000P」を使うことで,手術室内であらかじめ設定した画面レイアウトを選択して表示することが可能になる。
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