2013-12-5
隈丸加奈子 氏
RSNA 2013 [第4日:12月4日(水)]
12月4日(水)9時30分から行われたRSNAプレスカンファレンスでは,Brigham & Women's Hospitalの隈丸加奈子氏から,顔面移植術におけるCTの有用性についての発表があった。顔面移植術は,やけどなどで顔面が損傷した患者に対し,ドナーの顔面を移植するもの。Brigham & Women's Hospitalではこれまで4例の手術を施行している。手術では,移植する顔面の血管との吻合を行い,その術前にCTで血管の走行を確認するが,これまで術後の評価はされていなかった。今回,隈丸氏は,術後に血管がどのようになっているか,東芝社製Area Detector CT「Aquilion ONE」を用いて評価を行った経験を報告した。プレスカンファレンスでは,同院のFrank j. Rybicki, M.D,やけどによる顔面損傷で移植術を受けたDallas Wiens氏も出席した。
顔面移植術は,顔面動脈をつなぐ術式と外頸動脈をつなぐ術式がある。隈丸氏は,ダイナミックボリュームで撮影し,CTAやCTパーフュージョンなどで,血管走行や血流を評価した結果,顔面動脈をつなぐ術式では,血流の低下が見られる症例もあるものの,血管の走行,血流ともに,良好な結果が得られていると述べ,顔面移植術における画像診断の重要性を示した。
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