2012-11-28
Barcoブース
RSNA2012 [第2日目:11月26日(月)]
バルコは,“See Know”という全体コンセプトのもと,“clinical performance that matters”(臨床的価値の追究)をRSNA2012のテーマとしてブース(Booth 8329)を展開している。放射線科向けのモニタ(ディスプレイ)製品を中心に,外科用ソリューション,入院患者のためのベッドサイドモニタ,OEM供給用モニタなどを展示した。
放射線科向けの新製品としては,LED搭載の診断用モニタを発表した。LEDにすることで,従来のLCDと比べ,省電力化を図れるとともに,グレースケールが見やすくなるなど,画面品質も向上する。
バルコの主力モニタ製品であるプレミアム機種「Coronis」シリーズの30インチカラーモニタ「Coronis Fusion 6MP DL」は,従来であれば,21.5インチモニタ2面で表示していた画像を,1画面(30インチ・6MP)に表示できる。RSNA2012では,これをLED化したバージョンを新たに発表した。今回のバージョンアップでは,LEDバックライトの搭載に加えて,画面をコントロールする表示画面輝度センサー“I-Guard”,およびフロントセンサーのシステムのデザインも新しくなっている。米国では2013年にリリース予定(FDA申請中)であり,日本国内においてはITEM2013での発表を見込んでいる。
同じく新発表のLED搭載21.5インチ「Coronis Next 3MP」は,従来製品より明るく,高品質な画面で読影しやすくすると同時に,デザインを一新。LEDバックライト搭載により,筐体部分が薄くコンパクトになったことに加え,スタンド部分もデザインを変えて,設置面積を小さくしており,机上を広く使用することができる。
ほかにも新しくLEDを搭載した放射線科向けのモニタ製品として,スタンダード機種「Nio」シリーズの3MPカラー「Nio Next 3MP Color」や,21.5インチの「MDRC-2122」が展示された。MDRC-2122は,PACSのリスト表示や電子カルテなど多目的に使用でき,価格も抑えた設定となっている。
バルコは,マンモグラフィ用モニタのパイオニアとして高いシェアを誇り,現在4製品をラインナップしている。なかでも,RSNA2011で発表したマンモ専用モニタ「Coronis Mammo Tomosynthesis 5MP」は,マンモグラフィでトモシンセシス撮影を行う件数が増加していることを受け,トモシンセシスに適した性能,機能を搭載している。一般的な5MPマンモグラフィは,最大輝度が800 cd/m2,常用でのDICOM規格キャリブレーション輝度は600 cd/m2程度のものが多いが,Coronis Mammo Tomosynthesis 5MPは,最大輝度2100 cd/m2,常用1000 cd/m2と非常に明るいため,細かい石灰化の描出やデンスブレストの観察に有用である。非常に高い輝度を生かして,シャウカステンとしても利用でき,デジタルとフィルムとの比較が容易に行える。また,画面の均一性を正確にするため,ピクセルごとに補正し,微細な病変の描出にも優れている。また,マンモグラフィはデータ容量が非常に大きいため,反応速度を上げて,滑らかな画像表示を可能にした。
10MPグレースケール「Coronis Fusion 10MP」は,5MP 2面構成では表示できないような自由なレイアウトが可能で,乳腺や整形領域など,1台で多目的に使用することができる。
このほか,外科用のモニタ製品として,56インチ8MPカラーモニタ「MDSC-8156」と画像配信管理システム「Nexxis MNA」を組み合わせた外科用ソリューションのデモンストレーションや,新製品の26インチ2MPカラー外科室用モニタ「MDSC-2226」などが紹介された。