2024-4-13
山本章雄 JIRA会長
2024国際医用画像総合展(ITEM in JRC)を運営する一般社団法人日本画像医療システム工業会(JIRA)は初日4月12日に,展示ホールの会議室で恒例の記者会見を行った。この中で,山本章雄会長から「JIRA画像医療システム産業ビジョン2030」が発表された。
JIRAは2019年に「JIRA画像医療システム産業ビジョン2025」を発表したが,今回はパンデミックや世界情勢などを踏まえて内容を改めた。山本会長は,新たなビジョン策定に当たって,画像医療システム産業を取り巻く環境の変化について言及。世界市場が拡大する一方で,日本市場の成長は鈍化していること,経済安全保障の重要性の顕在化,生産年齢人口減少問題の進行,センサ・データ活用技術の加速度的な進展などの課題を挙げた。この視点から,2030年に向けて次の5つのビジョンが掲げられている。
1. JIRA産業の振興と関連領域との連携強化
2. 【データが変える医療】の実現に向けた環境整備
3. 医療機器に即した法規制,保険制度の実現
4. グローバル市場での競争力の強化
5. 持続可能な医療を提供する産業構築
また,JIRAでは,このビジョンに基づいて「2024年度 JIRA 基本活動方針」を策定した。稲葉 潔専務理事からは,活動基本方針に明記した次の3つの重要課題を説明した。
1. 技術の進展や医療現場のニーズを踏まえた将来の医療現場への貢献
2. 会員企業の開発意欲を促進する環境整備
3. 環境変化に伴う共通課題に対する会員企業への支援
このほか,今回の記者会見では,「DATA BOOK 2024 図表で見る画像医療システム産業」「第21回 画像医療システム等の導入状況と安全確保状況に関する調査」,ITEMの開催概要が紹介された。