2024-5-1
ジェイマックシステムブース
ジェイマックシステムは,「Provide Value これからも患者さまのために」をブースの展示テーマに掲げた。ブースはPACS・ビューワを中心としたImaging SolutionとRIS・被ばく線量管理システムをメインとしたIT Solutionといったカテゴリごとにコーナーを設けて,医師の働き方改革や認知症対策など,日本の医療が抱える課題を解決につながるシステムを来場者に提示した。Imaging Solutionとしては,PACS「XTREK F.E.S.T.A」のビューワ「XTREK VIEW」に搭載された「ハンギングプロトコル機能」と「画像新着通知機能」の2つの新機能のデモンストレーションを行った。また,核医学用画像融合システム「FUSION Plus」がアミロイドPETに対応したことをアナウンスした。Imaging Solutionとしては,同社が強化している人工知能(AI)のアプリケーションもPRした。「肋骨減弱機能」と「心胸郭比自動計測機能」(いずれもW.I.P.)という2つのアプリケーションがあり,すでにプログラム医療機器としての認証を得て,実装の準備を進めている。一方,IT Solutionのコーナーでは,ユーザーのニーズに合わせて画面レイアウトを設定できるカスタマイズ機能が評価されているRIS「ACTRIS」と被ばく線量管理システム「DoseChecker」の新機能を紹介した。ACTRISは,新たにSTAT画像報告の管理機能を追加し、診療現場のニーズに応える姿勢を示した。
●PACSビューワ「XTREK VIEW」には医師の働き方改革に寄与する読影効率向上機能を搭載
ジェイマックシステムのPACS「XTREK F.E.S.T.A」はクラウドベースで,医療機関の規模やニーズに応じた柔軟な運用が可能である。また,セキュアで安全にデータを保管・管理できるのも特長だ。XTREK F.E.S.T.AのビューワであるXTREK VIEWはユーザー自身が画面レイアウトやショートカットなどの機能を容易にカスタマイズできるのが評価されている。前回のITEMでは,「MPR/オブリーク機能」を紹介し,画像再構成を行うオブリーク断面の角度設定が容易に行えることで読影効率の向上が可能になることをアピールした。今回は,新機能として「ハンギングプロトコル機能」と「画像新着通知機能」のデモンストレーションを行った。ハンギングプロトコル機能は,検査内容・目的に応じて,あらかじめ画面レイアウトを設定しておくことで,読影作業時に自動的にその画面レイアウトで画像を表示させることができる。ハンギングプロトコル機能の画面レイアウトはユーザー自身で設定することも可能である。今回の画像と過去画像の表示方法などを常に登録されている画面レイアウトを自動で表示するため,フォローアップなどのルーチンの読影での効率化を図れる。医師の働き方改革に寄与する機能と言える。さらに,画像新着通知機能は,検査後にすべての画像がPACSに保管される前から医師が読影を行う際,後から追加される画像を見落とさないように通知する希望である。これにより,1検査のすべての画像がPACSに保管される前からでも,見落としのリスクがなく,効率的な読影を行える。
●アミロイドPETに対応した核医学用画像融合システム「FUSION Plus」
核医学用画像融合システムFUSION Plusは,PET/CT,PET,SPECT/CT,SPECTの核医学検査画像とCT,MRIの画像をフュージョンするソフトウエア。各モダリティの画像を統合して、高精度に位置を合わせを行いFUSION Plusの画面上で表示する。「エクスポートコンソール機能」によって,フュージョン画像の再構成時間を短縮化し,業務効率の向上を図れる。心臓核医学検査においても,心臓3軸再構成画像をワンクリックで得ることが可能だ。
今回は,アミロイドPETに対応したことをアナウンスした。アミロイドPETのイメージング剤は3種あるが,それぞれ推奨されているlook up table(LUT)を適用することができる。2023年早期アルツハイマー型認知症の疾患修飾薬としてレカネマブが承認され,これに伴いアミロイドPETが保険適用となったことから,FUSION Plusでも早期アルツハイマー型認知症診断のための画像再構成を行えるようにして,今後高まるであろうニーズに応える。
●AIによる画像処理機能「肋骨減弱機能」と画像解析機能「心胸郭比自動計測機能」(いずれもW.I.P.)を披露
ジェイマックシステムは,前回のITEMでAI技術の開発状況を紹介し,画像処理機能「肋骨減弱機能」と画像解析機能「心胸郭比自動計測機能」などのデモンストレーションを行った。肋骨減弱機能と心胸郭比自動計測機能いずれもプログラム医療機器の認証を受けており,今回もこれらを来場者にアピールした。肋骨減弱機能は,胸部単純X線画像の正面像から肋骨を減弱処理して,視認性を向上する。これにより骨と重なっていた結節などを検出しやすくして,医師の読影を支援する。また,心胸郭比自動計測機能は,胸部単純X線画像の正面像上に計測結果を示す。これにより計測のための作業が不要となり,業務の省力化を図れる。
●RIS「ACTRIS」はSTAT画像報告の管理機能を搭載
RISのACTRISには,STAT画像報告の管理機能を新たに採用した。画面上に「STAT画像」のタブを設けて,部位や所見,サイズなどを記録するフォームを用意している。医師の働き方改革によりタスク・シフト/シェアが進み,その一環として診療放射線技師によるSTAT画像報告の体制を整備する医療機関が増えてきている。このような状況を受けて,STAT画像報告を確実に実施できるようにした。さらに,放射線部門での検査状況を踏まえて,患者の待ち時間を減らせるように動線を把握・管理する機能も追加した。これにより,患者サービスの向上を図るとともに,待ち時間を減らして円滑に検査を施行できる。ACTRISはスタッフや業務内容ごとに画面レイアウトを設定するなどカスタマイズがしやすく,ユーザビリティの高さが評価されている。また,RIS画面上から検査における注意喚起してインシデントを防ぐなど,医療安全に寄与するシステムとなっている。今後も機能強化を図り,診療現場のニーズに応えていく。
ACTRISのオプションで用意される被ばく線量管理システム「DoseChecker」は130以上の施設が導入している。今回は強化された検索機能や,分析・対策のコメントを記載するウインドウが追加されたほか,不要な外れ値を除外することが可能になるといった診療現場での運用を踏まえた改良がなされていることも紹介した。
●お問い合わせ先
社名:株式会社ジェイマックシステム
住所:〒060-0034 札幌市中央区北4条東1丁目2-3 札幌フコク生命ビル10F
TEL:011-221-6262
E-mail:sales@j-mac.co.jp
URL:https://www.j-mac.co.jp/