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ITEM2023 シーメンスヘルスケア ブースレポート ますます注目度が高まるフォトンカウンティングCTなど,最善のアウトカムをもたらしイノベーションを加速させるソリューションを提案

2023-4-25

シーメンスヘルスケアブース

シーメンスヘルスケアブース

シーメンスヘルスケアは,Hall Bゲートを入って右手の広いエリアに,ITEM 2022に続いてバリアンと共同でブースを出展した。ブースメッセージに,“We pioneer breakthroughs in healthcare. For everyone. Everywhere. (ヘルスケアを,その先へ。すべての人々へ。)”を掲げ,医療従事者が質の高いケアを提供し,患者に最善のアウトカムをもたらすことができるようにサポートするSiemens Healthineersの取り組みを,多彩な製品・ソリューションを通じて紹介した。
世界初のフォトンカウンティングCT「NAEOTOM Alpha」は発売から1年が経過し,臨床報告の増加に伴い注目度はますます高まっている。ITEM初日には1周年記念イベントを行い,CTを再定義するNAEOTOM Alphaの魅力を発信した。また,MRIは臨床用ハイエンド3T MRI「MAGNETOM Lumina」を展示し,ECGなしで心臓の同期撮影を可能にする「BioMatrix Beat Sensor」が3T装置にも対応したことをアナウンスした。
Image-Guided Therapyでは,循環器向け血管撮影装置「ARTIS icono BC」やサステナビリティに配慮した「Artis zee SX」シリーズ,外科用Cアーム「Cios Fit」など新製品を中心に,刷新されたラインアップを紹介。ARTIS icono BCは,新しい画像エンジン「OPTIQ」や画像処理機能「Structure Scout」により,高画質で視認性の高い画像を提供する。
また,核医学では2022年に発売したSPECT/CT「Symbia Pro.specta」がITEM初展示となった。ワークフロー向上や画質改善を実現する機能を中心に紹介し,より快適な検査,診断しやすい画像の提供が可能なことをアピールした。

 

●CT:国内6施設で稼働を開始したフォトンカウンティングCT「NAEOTOM Alpha」
●MRI:3T MRI「MAGNETOM Lumina」に心拍センサ内蔵のBodyコイルが対応
●Smart Imaging Value Chain:医療DXを加速させるデジタル・AIソリューションを紹介
●Image-Guided Therapy:3つの新しい製品・シリーズを発売し,ラインアップを拡充
●Comprehensive Cancer Care:バリアンとの統合により提供可能になった放射線治療ポートフォリオをアピール
●核医学:ワークフローや画質を向上させる機能を搭載可能なSPECT/CT「Symbia Pro.specta」
●マンモグラフィ:高画質トモシンセシス・低被ばく2D撮影が可能な「MAMMOMAT Revelation」を展示

 

●CT:国内6施設で稼働を開始したフォトンカウンティングCT「NAEOTOM Alpha」

世界初のフォトンカウンティングCT「NAEOTOM Alpha」は,日本国内では2022年1月26日に製造販売認証を取得し,発売から1年が経過した。国内では初号機が2022年6月に東海大学医学部付属病院に導入されて以降,メディカルスキャニング東京,板橋中央総合病院,岡山大学病院,大阪大学医学部附属病院,名古屋市立大学病院に導入され,稼働を開始している。
ブースではITEM初日(14日)10時30分から,代表取締役社長の森 秀顕氏,Siemens Healthineers AG フォトンカウンティングCTプロダクトマネージャーのフィリップ・ウォルバー氏,フォトンカウンティング検出器を共同開発したグループ会社・アクロラドの代表取締役社長の大野良一氏が出席し,発売1周年記念イベントを行った。挨拶した森氏は,JRC・ITEM 2023のメインテーマ“Be a Game Changer in Medicine with Radiology”に触れ,「NAEOTOM Alpha は,CTを再定義するゲームチェンジャーであることに加え,メイドインジャパンの検出器を搭載し,日本の技術で達成していることを誇りに思う」と述べ,さらなるイノベーションを世に送り出すために邁進していくとの意気込みを語った。イベントでは導入6施設へのインタビュー映像も上映し,NAEOTOM Alphaの臨床的有用性についてのコメントが紹介された。
世界ではすでに60台以上が稼働しており,130編を超える学術論文が報告されている。論文数は2023年に入ってからも加速度的に増加しており,放射線科医などの会員制Webサイト「AuntMinnie」のMinnies 2022(放射線医学分野で最も価値ある結果を残した話題に与えられる賞)では3冠を達成。NAEOTOM Alphaへの注目度と期待の高さがうかがえる。

発売1周年を迎えたフォトンカウンティングCT「NAEOTOM Alpha」

発売1周年を迎えたフォトンカウンティングCT「NAEOTOM Alpha」

 

記念イベントに登壇した森 秀顕氏(右),フィリップ・ウォルバー氏(左),大野良一氏(中)

記念イベントに登壇した森 秀顕氏(右),フィリップ・ウォルバー氏(左),大野良一氏(中)

 

NAEOTOM Alphaは,体軸方向6cm幅のテルル化カドミウム(CdTe)半導体を用いたフォトンカウンティング検出器「QuantaMax detector」を搭載し,高空間分解能,低線量・低造影剤量,スペクトラルイメージングを実現するとともに,Dual Sourceによるハーフ再構成で66msの時間分解能を有し,心臓検査にも対応する。また,AI技術を活用した検査ガイド機能「myExam Companion」や被検者を認識し自動的にポジショニングを行う「FAST 3D Camera」などを搭載し,検査ワークフローの向上も図られている。
今回,CTガイド下穿刺手技を支援するレーザーガイド機能を新たに用意したことがアナウンスされた。対応装置ではガントリ前面に4つのレーザー照射器を搭載し,レーザーマーカにより穿刺位置・角度をガイドし,安全で確実な穿刺手技をサポートする。

高空間分解能により頭部CTAでは穿通枝の観察が可能

高空間分解能により頭部CTAでは穿通枝の観察が可能

 

テルル化カドミウムウェハーを世界初展示

テルル化カドミウムウェハーを世界初展示

 

CTガイド下穿刺手技を支援するレーザーガイド機能が登場

CTガイド下穿刺手技を支援するレーザーガイド機能が登場

 

なお,JRS共催ランチョンセミナーでは,NAEOTOM Alphaに関するセミナーが15日と16日に行われた。会議センターメインホールで行われたランチョンセミナー21「世界初の臨床用フォトンカウンティングCT:NAEOTOM Alpha~CTの臨床的有用性を再定義する」には多くの聴講者が参加し,胸部,循環器,神経系におけるNAEOTOM Alphaの使用経験が報告された。循環器の演題では,NAEOTOM Alphaにより冠動脈ステントの内腔評価をより正確に行えることで,カテーテル検査の要不要を確実に判断できる可能性があることなどが報告された。

●MRI:3T MRI「MAGNETOM Lumina」に心拍センサ内蔵のBodyコイルが対応

MRIは3T MRI「MAGNETOM Lumina」の実機が展示された。どんな被検者でも再現性高く,高画質を取得できる「BioMatrix Technology」や,パラレルイメージングなどの高速撮像技術を組み合わせた高速撮像パッケージ「Turbo Suite」を実装し,臨床用ハイエンド装置として高いスペックを有している。
再現性の向上とワークフロー改善を実現する「Select&GO」は,ガントリのタッチパネルで撮像部位を選択するだけで,撮像目的部位を磁場中心へと自動でポジショニングする。BioMatrix Technologyはコイル技術にも注がれており,チルト可能なヘッドネックコイルでは,円背患者でも安定した撮像を行える。今回は最新アップデートとして,「BioMatrix Beat Sensor」が1.5T装置に加えて3T装置にも対応したことが紹介された。BioMatrix Beat Sensorは,心拍センサを内蔵したBody matrixコイルで,患者の身体にコイルを置くだけで心臓の同期撮像を実現する。心電図同期撮像で必要なECG電極の貼り付けが不要となり,患者の快適性が向上することに加え,セッティングを大幅に簡略化できる。また,電位ノイズが生じないため検査の安定性が高まるというメリットもある。
MAGNETOM LuminaにはDeep Learningを用いた画像再構成技術「Deep Resolve」も搭載されており,高速化とノイズ除去を実現する「Deep Resolve Boost」と空間分解能を向上させる超解像機能「Deep Resolve Sharp」を併用することで,解像度向上と撮像時間短縮を両立できることをアピールした。Deep Resolveについては,シングルショットHASTEとシングルショットEPIにも適用を拡大したことがアナウンスされた。

高い再現性と生産性向上を実現する3T MRI「MAGNETOM Lumina」

高い再現性と生産性向上を実現する3T MRI「MAGNETOM Lumina」

 

3T装置に対応した「BioMatrix Beat Sensorコイル」

3T装置に対応した「BioMatrix Beat Sensorコイル」

 

「Deep Resolve Boost」と「Deep Resolve Sharp」の併用で解像度向上と撮像時間短縮を両立

「Deep Resolve Boost」と「Deep Resolve Sharp」の併用で解像度向上と撮像時間短縮を両立

 

●Smart Imaging Value Chain:医療DXを加速させるデジタル・AIソリューションを紹介

Digital & Automationを紹介するコーナーでは,医療DXを加速させる“Smart Imaging Value Chain”をコンセプトに打ち出し,履歴,スケジューリング,検査,処理,読影,レポート,コミュニケーションという病院における一連のImaging value chainをサポートする製品・ソリューションを,3つの視点でプレゼンテーションした。
Performance outcomesの視点としては,コンソール画面の共有,Webカメラ,チャット機能,音声通話を用いて,CT/MRIの検査を遠隔でサポートできる検査支援ソリューション「syngo Virtual Cockpit」を紹介。放射線科医が読影室から検査室に指示・支援をしたり,経験の浅い診療放射線技師に対する遠隔支援や教育,へき地や離島で難しい検査を行う際の遠隔サポートといった活用が想定されている。

遠隔検査支援ソリューション「syngo Virtual Cockpit」

遠隔検査支援ソリューション「syngo Virtual Cockpit」

 

Diagnostic outcomesでは,画像解析ソリューション「syngo.via」と人工知能(AI)画像解析ソフトウエア「AI-Rad Companion」をプレゼンテーションで紹介し,自動処理や自動検出・計測による読影・レポーティングへの支援強化をアピールした。syngo.viaに搭載された「Rapid Results」は,CTから受け取ったデータを事前の設定に基づいて自動解析するzero-click postprocessingで,処理作業の削減と再現性の向上を実現する。また,AI-Rad Companionは,「Brain MR」「Chest CT」「Prostate MR for Biopsy」「Organs RT」の4つの製品ラインアップを紹介した。Prostate MR for Biopsyは,MR画像から前立腺のセグメンテーションを自動で行う機能で,泌尿器科医が腫瘍輪郭を抽出後に超音波診断装置に転送し,超音波画像とフュージョンさせることで生検のガイドに活用することができる。
Collaborative outcomesにおいては,医療用コミュニケーションツール「teamplay Image」を展示した。チャットによるコミュニケーションだけでなく,画像を共有できる点が特徴で,夜間休日などに遠隔で専門の医師から支援を受けることができ,医療の質の向上につながる。

4つのラインアップを紹介した「AI-Rad Companion」

4つのラインアップを紹介した「AI-Rad Companion」

 

●Image-Guided Therapy:3つの新しい製品・シリーズを発売し,ラインアップを刷新

Image-Guided Therapyでは,血管撮影装置の新製品として循環器向けの血管撮影装置「ARTIS icono BC」と,よりサステナビリティに配慮した「Artis zee SX」シリーズをプレゼンテーションで展示。また,Cアームシステムでは3Dイメージ機能を搭載した「Cios Spin」の実機を展示したほか,「Cios Family」で最も軽量・コンパクトな「Cios Fit」を新製品としてアピールした。

ARTIS icono BCは循環器をターゲットとしたバイプレーン血管撮影装置である。正面・側面アームには20.7cm×20.7cmのFPDを搭載し,循環器疾患の診断・治療を支援する最新の画像処理機構を搭載している。設計が見直された正面アームのスタンド「Multi-axis Floor stand」は,長手方向に210cm,横手方向に最大190cmの可動範囲を有することで全身領域をカバーし,手首や上腕からのカテーテルアプローチや下肢血管治療でも寝台を動かさずに最適なポジショニングを実現する。また,画像エンジン「OPTIQ」は,術者が求める画像コントラストを設定しておくことで,患者の体厚やCアームの角度に合わせて画像をベースに自動でパラメータが調整され,安定した高画質を適正な線量で得ることができる。さらに,ワイヤやステント,造影剤などのX線吸収特性に合わせて最適化されたX線スペクトルを自動設定する「Structure Scout」も実装している。これらの画像処理機構により,画質を維持しながらの大幅な被ばく低減やデバイスの視認性向上を実現し,循環器疾患の診断・治療を強力に支援する。

シーメンスは2030年までのカーボンニュートラル実現をめざして取り組みを進めており,Artis zee SXシリーズは,その一環としてリリースされた。従来の「Artis zee」シリーズの高い品質はそのままに,リターナブルパーツを活用しサステナビリティに配慮したシリーズとして刷新したものとなっている。リターナブルパーツを使用するだけの単純なリサイクルではなく,厳選されたパーツのみを分解・洗浄・検査し,従来装置と同様に本社工場で組み立てることで品質を担保する。

画像をベースにパラメータを自動調整し,適正線量で高画質を得られる「OPTIQ」

画像をベースにパラメータを自動調整し,適正線量で高画質を得られる「OPTIQ」

 

「Structure Scout」の適用により,線量を増やさずにデバイスの視認性が向上(右)

「Structure Scout」の適用により,線量を増やさずにデバイスの視認性が向上(右)

 

3Dイメージ機能を搭載した外科用CアームシステムCios Spinは,30cm×30cmの高感度「CMOSフラットディテクタ」を搭載し,3D撮影時にベッドと干渉しない93.6cmの広い開口径を有する。視界が限られる脊椎手術においても,良好な3D画像で任意の角度からスクリューの挿入位置や角度を確認でき,設置状態を確認した上で手術を終えることができる。モニタに表示される3Dイメージはカーソル操作で角度を変えて観察できるほか,金属を自動で認識しており,「次へ」をクリックするだけで次のスクリューに表示が切り替わるため,スムーズに確認を進めることができる。
また,新製品のCios Fitは,中小規模病院・クリニック向けのI.I.を搭載した軽量・コンパクトなCアームシステムである。これまで海外市場では販売されてきたが,手術室が狭い医療機関のニーズや,必要最小限の機能を備えたCアームを求める声に応え,日本でも発売となった。I.I.搭載システムの従来製品「Cios Select」と比べてモニタカートを53%軽量化したほか,手術部位を選ぶだけで線量と画像を最適化できる新機能「ワンタッチオーガンプログラム」を搭載。直感的でシンプルな操作性を実現し,高品質とコストパフォーマンスを両立している。

3Dイメージ機能で手術手技を支援する外科用Cアームシステム「Cios Spin」

3Dイメージ機能で手術手技を支援する外科用Cアームシステム「Cios Spin」

 

●Comprehensive Cancer Care:バリアンとの統合により提供可能になった放射線治療ポートフォリオをアピール

ITEM 2022に続き,2021年に経営統合したバリアンと合同出展を行い,診断用イメージングから治療計画用イメージング,治療計画支援システム,治療計画装置,放射線治療装置まで,幅広いポートフォリオを提案できることをアピールした。ブースでは,2機種の治療計画用CT「SOMATOM go.Open Pro」と「SOMATOM go.Sim」,治療計画支援システム「syngo.via RT Image Suite」を中心に紹介した。
syngo.via RT Image Suiteは,AI技術を用いて治療計画用CT画像から自動で臓器を認識し,コンツーリングをすることが可能で,ブースではデモ機を用いて処理速度や精度の高さをアピールした。現在,85以上の臓器に対応している。20程度の臓器のコンツーリングを行う場合,マニュアルでは30〜40分程度を要するが,syngo.via RT Image Suiteでは3〜4分で処理が完了する。放射線治療の高精度化により治療計画に用いるCT画像のボリュームが増大していることに加え,治療中には腫瘍縮小や体型変化に応じて再計画が必要となる。syngo.via RT Image Suiteは,計画において大きな負担となっているコンツーリング作業の手間を大幅に削減できることから,医師の働き方改革の観点からも注目される。

85以上の臓器に対応する治療計画支援システム「syngo.via RT Image Suite」

85以上の臓器に対応する治療計画支援システム「syngo.via RT Image Suite」

 

●核医学:ワークフローや画質を向上させる機能を搭載可能なSPECT/CT「Symbia Pro.specta」

核医学では,2022年9月に発売したSPECT/CT「Symbia Pro.specta」の実機が展示された。16列32スライスCTを採用した「Symbia Pro.specta Q3」と32列64スライスCTを採用した「Symbia Pro.specta X3」の2種をラインアップする。展示では3つのオプション機能を中心に紹介した。
検査ガイド機能「myExam Companion」の一つである寝台に内蔵された撮像範囲設定機能「Plan & Go」は,寝台に被検者を寝かせた状態で,撮像したい範囲をベッドサイドルーラにタッチして指定するだけで,簡単に撮像範囲を設定できる。コンソールに被検者の身長などを入力するといった手間を省くことができ,スムーズなワークフローを実現する。
脳神経領域におけるソリューション「IQ●Neuro」は,SPECTのコリメータを工夫し回転半径28cmで効率良く収集できるようにしたことで,検出器を頭部から離しても感度・分解能を低下させずに撮像することができる。従来のSPECTでは検出器を頭部に近づけて撮像するため回転半径が狭く,ガントリ回転時に被検者の肩に当たらないように検出器の位置を上方に調整すると小脳側の視野が欠ける,また,検出器を離すと画質が低下するという課題があった。IQ・SPECTを用いることで高画質な全脳のSPECT画像を得られることに加え,被検者への圧迫感も軽減される。
循環器領域では,デバイスレスで呼吸性の体動を補正する「rMC Pro」や,データ収集後に検査中の心拍に応じた画像再構成が可能な「Retrospective gating」を使用できる。不整脈患者における収集カウントのロスを低減できるなど,心筋SPECTの定量性を向上させ,診断に適した画像の提供が可能になる。

ITEM初展示となったSPECT/CT「Symbia Pro.specta」

ITEM初展示となったSPECT/CT「Symbia Pro.specta」

 

ベッドサイドルーラでスキャン範囲を指定できる「Plan & Go」(ライトの点灯している部分がスキャン範囲)

ベッドサイドルーラでスキャン範囲を指定できる「Plan & Go」
(ライトの点灯している部分がスキャン範囲)

 

検出器を頭部から離しても感度・分解能が低下しない「IQ・Neuro」

検出器を頭部から離しても感度・分解能が低下しない「IQ・Neuro」

 

●マンモグラフィ:高画質トモシンセシス・低被ばく2D撮影が可能な「MAMMOMAT Revelation」を展示

マンモグラフィは,フラッグシップモデルである「MAMMOMAT Revelation」の実機展示を行った。Revelationは“啓示”や“見えなかったものを明らかにする”という意味があり,がんの検出率向上に貢献するブレストトモシンセシスの機能などを紹介した。トモシンセシス機能は,X線管を50°(±25°)振る間に25回の曝射を行い,1mmごとのスライス画像で乳房を観察することができる。海外の検討では,従来の2D・2方向とシーメンスのブレストトモシンセシスMLO・1方向で比較したところ,ブレストトモシンセシスMLO・1方向の撮影で,がんの検出率が43%向上したとの報告もある。シーメンスのトモシンセシス画質は高く評価され,米国では2016年からトモシンセシス画像での診断が可能となっていることを紹介した。また,トモバイオプシーも搭載可能で,採取した標本を検査中に撮影でき,ワークフローと検査精度の向上を支援する。
2D撮影においては,グリッドレス低被ばく機構の「PRIME Technology」を利用でき,被ばく線量を最大30%低減することができる。また,圧迫板にはしなる素材を採用したことで,圧迫において痛みを軽減するとともに,多少の動きは吸収するためモーションアーチファクトが発生しにくく,被検者はリラックスした状態で検査を受けることができる。

高画質・低被ばく撮影が可能なフラッグシップモデルの「MAMMOMAT Revelation」

高画質・低被ばく撮影が可能なフラッグシップモデルの
「MAMMOMAT Revelation」

 

●お問い合わせ先
社名:シーメンスヘルスケア株式会社
住所:東京都品川区大崎1-11-1ゲートシティ大崎ウエストタワー
TEL:03-3493-7500
URL:https://www.siemens-healthineers.com/jp