2023-5-1
バルコブース
バルコは例年,医用画像表示ディスプレイや映像配信・画像統合ソリューション,サージカルディスプレイソリューションなどをテーマ別に展示している。ITEM2023の医用画像表示ディスプレイコーナーでは,高輝度PACS向けディスプレイ「Nio Color 2MP」(MDNC-2521)/「Nio Color 3MP」(MDNC-3521)やディスプレイの遠隔モニタリングを可能にする「Medical QAWeb Enterprise」を初披露した。また,画像配信ソリューションコーナーでは,非圧縮IPビデオソリューション「Nexxis」による映像配信環境を再現したほか,独自の画像合成機能を搭載した4K 55インチ大型サージカルディスプレイなどの新製品がアピールされた。
●クラストップ水準の高輝度PACS向けディスプレイ「Nio Color 2MP/3MP」が登場
2023年5月に国内で発売予定の新製品Nio Color 2MP/3MPが急遽展示された。Nio Color 2MP/3MPは,高コントラスト(2000:1),高解像度(キャリブレーション推奨輝度600cd/m2)を実現。従来機種と比べスリムベゼルデザインを採用し,2画面使用時の省スペースと見やすさを両立する。独自の輝度均一化技術(ULT)により輝度ムラを解消するほか,低消費電力設計やリサイクル材の採用など,環境にも配慮した製品となっている。
また,超高精細12MPカラーディスプレイ「Nio Fusion 12MP」や同社初のデジタルパソロジー(病理学)向け27インチ8MP超高解像度ディスプレイ「MDPC-8127」など,幅広いラインアップが展示された。
●ネットワーク接続でディスプレイのキャリブレーションなどが可能な「Medical QAWeb Enterprise」
Medical QAWeb Enterpriseは,ネットワーク接続されたディスプレイの遠隔オートキャリブレーションや通電時間のモニタリングなどを可能にするソリューションで,全世界ですでに3500以上の施設に導入されている。施設内のディスプレイの設置場所や状態,QAステータスなどを一元管理し,業務効率化のほか,トラブル発生に伴う稼動停止を未然に防ぐことができる。QAについては,品質管理ガイドライン「JESRA X-0093」や「デジタルマンモグラフィ品質管理マニュアル」に対応する。また,バルコ製ディスプレイの場合は,Medical QAWeb Enterprise側で輝度や独自のカラー階調補正技術「Steady Color」の調整を行うことも可能。日本では未発売だが,今後クラウド型とオンプレミス型の2タイプを展開予定で,クラウド型では系列病院などを含めた一元管理も可能になる。
●独自の画像合成機能を搭載した4K 55インチ大型ディスプレイなど,ニーズに応じた画像配信環境を構築するソリューションを展開
画像配信ソリューションコーナーでは,4K解像度,非圧縮,低遅延で画像をIP伝送するNexxisによる映像配信環境を紹介した。Nexxisでは,アンギオ/X線TV手術室向けソリューション「Nexxis IVR Solution」や,操作室のワークフローを改善し,低コストかつ簡便に院内映像配信ソリューションを構築する「Nexxis WorkSpot」,手術室の映像や音声をリアルタイムかつ双方向で外部に配信可能なライブシステム「Nexxis Live」などを展開する。これらのソリューションにより,大型サージカルディスプレイを用いた手術室・検査室での画像表示や院内外への配信が可能となる。なお,Nexxisは全世界で7000以上の導入実績がある。
今回,映像配信環境を構成する新たなラインアップとして,4K3D表示を可能にする55インチ大型サージカルディスプレイ「MDFC-8255 3SB」(参考展示)や,独自の画像合成機能を搭載した4K 55インチ大型サージカルディスプレイ「MDAC-8355」が紹介された。4K3D表示ディスプレイは従来32インチが最大であったが,ロボット手術の増加に伴い,より大型のディスプレイの開発に取り組み,完成したのがMDFC-8255 3SBである。また,MDAC-8355は,ディスプレイ自体に同社独自の画像合成機能を搭載し,Nexxisや画面分配器を使用することなく最大16レイアウトのマルチモダリティ画像を表示できる。ディスプレイ単体のため,価格面で導入ハードルが低いのがメリットである。
●お問い合わせ先
社名:バルコ株式会社
住所:東京都大田区平和島5-1-1 ヤマトインターナショナルビル8F
TEL:03-5762-8720
URL:https://www.barco.com