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ITEM2021 ホロジックジャパン ブースレポート UIの日本語表示や「SmartCurve Mini」など国内ユーザーの要望に応える新製品を今秋ローンチ予定

2021-5-12

ホロジックジャパンブース

ホロジックジャパンブース

ホロジックジャパンは,デジタルマンモグラフィのハイグレードモデル「3Dimensions」を中心に,新製品として今秋のローンチを予定しているユニバーサルコンソールの最新バージョンと,圧迫板「SmartCurve」の改良版である「SmartCurve 2」,そして新しくラインアップされる「SmartCurve Mini」を紹介した。感染対策のために展示製品やスタッフ数を絞りつつ,ユーザーからの声や装置のポイントをまとめた映像をブース正面のモニタで流すことで,“使うことでわかるメリット”を示した。
世界的に圧倒的なマーケットシェアを持つホロジックのデジタルマンモグラフィは,多くの臨床データに支えられたエビデンスが強みである。展示では,多くのエビデンスデータも併せて紹介することで製品の臨床価値をアピールした。

●マンモグラフィ:ユニバーサルコンソールの新バージョンと快適性が向上する圧迫板「SmartCurve 2」「SmartCurve Mini」を発表

主力製品であるデジタルマンモグラフィシステムは,ハイグレードモデルの「3Dimensions」の実機を展示し,感染対策をとりながら来場者に実際に触ってもらうことで,その魅力を伝えつつ,2021年秋にローンチ予定のユニバーサルコンソール(操作卓)の新バージョンと,新しい圧迫板「SmartCurve 2」「SmartCurve Mini」を紹介した。
ホロジックのデジタルマンモグラフィで提供されるユニバーサルコンソールは,イラストやカラー表示により視認性と使いやすさを高めたユーザーインターフェイス(UI)が従来から好評を得ていたが,国内ユーザーの要望に応え,新バージョンでは日本語表示も可能になる。検査リストや撮影操作画面が日本語で表示されることで,さらに使いやすさが向上する。
ブースでは,ユニバーサルコンソール上で乳房構成の解析が可能な乳腺密度評価ソフトウエア“Quantra 2.2”も紹介。BI-RADS 5th editionに対応し,乳房構成の解析結果をa〜dで表示する。解析結果は,PACSへ画像を送信する際にセカンダリキャプチャとして自動送信するほか,撮影したその場で解析してコンソールに表示することもできる。

もう一つの大きなトピックとして,ホロジック独自の圧迫板「SmartCurve」が改良され,SmartCurve 2へと進化するとともに,小乳房用のSmartCurve Miniがラインアップに追加されることをアナウンスした。ホロジックは,乳房圧迫時の痛みや不快感を軽減するため,乳房の形に沿ってカーブをつけた圧迫板SmartCurveを開発・提供してきた。新しくリリースされるSmartCurve 2は,圧迫面のカーブがより丸みを帯びた形状となり,さらに乳房の曲線にフィットして不快感を軽減する。加えて,装置側のせり上がりの部分もカーブをつけたデザインに変更したことで,ポジショニングで乳房を押さえつける手を抜きやすくし,検査を担当する診療放射線技師側の痛みの軽減も図っている。
これまでSmartCurveはM・Lの2サイズ展開であったが,SmartCurve 2と併せてSmartCurve Miniの提供が開始される。SmartCurve Miniは,胸壁側の形状を,不快感を軽減するように設計。また,従来の小乳房用圧迫板は圧迫面が長方形だったのに対し,乳房の形に合わせて圧迫面を山型にすることで乳頭までしっかりと押さえられる形状にした。これにより画像表示エリアが20%拡大している。また,小乳房用圧迫板ではせり上がりの部分が画像に写り込んでしまうため画像処理で対応していたが,SmartCurve Miniはせり上がりをカーブのついた形状にすることで,圧迫板が画像に写り込まないようにした。乳房が小さい受診者だけでなく,インプラントの入った乳房や男性に使用することも可能である。

ハイグレードモデルの「3Dimensions」

ハイグレードモデルの「3Dimensions」

 

“Quantra 2.2”も搭載可能なユニバーサルコンソール

“Quantra 2.2”も搭載可能なユニバーサルコンソール

 

ユニバーサルコンソールのUIが日本語表示も可能になる(画面イメージ)

ユニバーサルコンソールのUIが日本語表示も可能になる(画面イメージ)

 

小乳房用の「SmartCurve Mini」は画像への写り込みもなく,しっかりと乳房を圧迫できる。

小乳房用の「SmartCurve Mini」は画像への写り込みもなく,しっかりと乳房を圧迫できる。

 

従来の小乳房用圧迫板(左)と「SmartCurve Mini」(右)

従来の小乳房用圧迫板(左)と「SmartCurve Mini」(右)

 

●ソフトウエア:トモシンセシス読影の負担を軽減する“3DQuorum”

2020年にリリースされたソフトウエア“3DQuorum”は,同社開発の“genius AI”を組み込んだソフトウエアである。トモシンセシスは,ホロジックが上市してから2020年で10周年となり,全世界で7500万人以上の女性の健康に寄与してきた。臨床で広く活用され,同社2D画像との比較により,浸潤癌の検出率41%増加,偽陽性による要精検が最大で40%低下などのエビデンスが示されるなど,乳がん診療への貢献は大きい。その一方で,トモシンセシスは±7.5°の範囲を15回撮影し,1mmピッチのスライス画像を再構成することから,2D画像と比べると読影負担が大きいことが課題であった。
そこで3DQuorumでは,1mmスライス厚の画像から,3mmごとにオーバラップした6mm厚の画像(SmartSlice)を再構成することで,1mmのトモシンセシスに比べてスライス枚数を約66%減らし,読影負担の軽減を実現する。データ容量も50%軽減することから,医療機関のデータ保管の負担軽減にも貢献できる。なお,SmartSliceは,genius AIを用いた情報に重み付けをするアルゴリズムにより,情報を欠損させることはなく,乳腺構造の描出なども含め,1mm厚のトモシンセシス画像と同等の画質,感度,精度で読影することができる。

トモシンセシス読影の負担を軽減する“3DQuorum”

トモシンセシス読影の負担を軽減する“3DQuorum”

 

●バイオプシーシステム:スループット向上にも貢献する「Affirm Prone Biopsy System」

腹臥位式乳腺バイオプシー専用システム「Affirm Prone Biopsy System」は実機を展示し,安心・安全で,高スループットなバイオプシー検査を可能にするさまざまな工夫を来場者に紹介した。Affirm Prone Biopsy Systemでは,被検者は腹臥位となってベッドの開口部から乳房を下垂させて圧迫・穿刺を行うため,被検者の心理的負担を軽減できるとともに,体動も抑制するため安全に施行できる。画素サイズ70μmの直接変換方式FPDを搭載し,Cアームは180°回転するため,ターゲットの位置に合わせて360°からのアプローチが可能だ。また,トモシンセシスガイド下とステレオガイド下のいずれにも対応しており,トモシンセシスガイドによるバイオプシーは1回の撮影でターゲティングが可能で,スループット向上にも貢献する。操作卓には,使用する生検針を登録しておくことで,セットした針に合わせてターゲットの位置,針の開口部,圧迫板の位置などがグラフィック表示され,検査シミュレーションをサポートする。

腹臥位式乳腺バイオプシー専用システム「Affirm Prone Biopsy System」

腹臥位式乳腺バイオプシー専用システム「Affirm Prone Biopsy System」

 

●お問い合わせ先
社名:ホロジックジャパン株式会社
住所:東京都文京区後楽1-4-25 日教販ビル
TEL:03-5804-2340
URL:https://hologic.co.jp/