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ITEM2016 スリーゼット ブースレポートクリニック向けクラウドサービス「WATARU」を中心に,ユーザーのニーズに合った使いやすさを追究した製品を紹介

2016-4-28

スリーゼットブース

スリーゼットブース

スリーゼットは,本を読み進めたくなる時のようなポップで楽しい空間にしようというコンセプトのデザインでブース展示を行った。これは,親しみやすい身近なPACSメーカーというスリーゼットのテーマから来るもので,ポップなブースデザインでユーザーとの距離感を少しでも縮めようという考えから来ている。また,新しいことをやりたい,新しい分野でも製品を生かしたいという想いから,今回は新しい技術の象徴としてPepperを導入し,WATARUの説明を行っていた。(4月16日取材)

PepperがWATARUの説明を行っていた。

PepperがWATARUの説明を行っていた。

 

●クラウドならではの画像管理を実現するクラウドサービス「WATARU」

今回メインとして展示された「WATARU(ワタル)」は,2015年10月より正式に開始されたクリニック向けクラウドサービス。コンパクトな専用端末「WATARU-CUBE」を設置するだけで,クラウドサーバに医用画像を保管することが可能となる。データは暗号化,秘密分散を行い東西2拠点のデータセンターに送信されるため,万が一データが漏洩したとしてもWATARU-CUBEを介さないかぎり意味をなすデータとして読み取られることがない。料金体系は月額制で,使用容量に合わせたプランから選択できるため,サーバ機器の購入・更新・管理など設備費用を大きく抑えることができる。保存容量の追加が検討される場合でも,従来のオンプレミス型の場合はサーバの増設や更新に手間や時間がかかるという問題があったが,利用プランを変えるだけで保存容量を増やすことができるためこれらの課題が解決される。

ブース内モニタでも動画でWATARUの紹介が行われた。

ブース内モニタでも動画でWATARUの紹介が
行われた。

 

 

●サーバレス運用を実現する「WATARU-CUBE」

ブースでは,WATARU-CUBEの実機も展示された。WATARU-CUBEは,225mm×90mm×225mmのコンパクト設計で従来サーバに比べ大幅な省スペース化を実現。WATARU-CUBEの更新は5年ごとに無償交換となるため,設備更新の費用も抑えることができる。端末が故障した場合も,データセンターが障害情報を常時監視しているため障害をリアルタイムで検知して迅速に復旧対応する。データやWATARU-CUBEの設定もクラウドサーバで保存しているため,復旧に時間がかかることもない。また,この専用端末は500GBのSSDを採用しており,従来のHDDサーバに比べ耐障害性が高く,データ参照をスピーディに行えるという利点もある。サーバの設定をするための機能やアプリケーションなども,一部をクラウドサーバに置いているため従来のサーバのようにOS周りに余計な負荷がかからず,より快適な画像参照が可能となっている。

A4のファイルボックスよりも小さいコンパクトな筐体のWATARU-CUBE

A4のファイルボックスよりも小さいコンパクトな
筐体のWATARU-CUBE

 

 

●ユーザーのニーズに合った使いやすさを追究したビューワ

WATARUとオンプレミス型のPACSとして提供している「Caps-Web」で共通のビューワも展示された。このビューワは使いやすさをコンセプトに開発された汎用画像ビューワ。画面レイアウトのカスタマイズ性の高さが特長で,ユーザーごとに使いたい機能を使いたい場所に設定することができる。使わない機能を非表示にすることもできるため,マンモグラフィだけを見る場合,マンモグラフィに特化した画面レイアウトにすることも可能となっている。操作パネルのアイコンや時系列の文字情報を大きくすることもできるため,細かい情報を確認することに疲労感を覚えるユーザーでも扱いやすくなっている。検査のリスト画面もカスタマイズできるため,カレンダーや過去画像を非表示にしてリストだけにしたり,過去画像が自動的に出るようにできる。
もう一つの大きな特長として,汎用画像ビューワでマンモグラフィも含めた複数モダリティの画像が表示できることが挙げられる。マンモグラフィに特化した機能も入っているため,汎用画像ビューワであっても専用ビューワと遜色のない読影が可能となっている。また,複数モニタを使用している場合,1台でマンモグラフィ画像,1台でCT画像などの複数のモダリティ画像を同時表示できる。検査リストを表示するモニタをビューワとして割り当てることもできるため,マンモグラフィなどのモノクロの画像を高精細のモノクロモニタ2面構成で確認し,検査リストを表示していたカラーモニタで超音波画像を表示するなども可能となっている。特に乳腺領域では,このようなマンモグラフィと超音波の画像を同時表示できることは,デンスブレストへの注目が高まる中で有用性が高いのではないかと考えられる。

マンモグラフィ画像も表示できるビューワ

マンモグラフィ画像も表示できるビューワ

CTとCR画像など,別モダリティの画像を同時に表示することも可能となっている。

CTとCR画像など,別モダリティの画像を同時に表示することも可能となっている。

   
ビューワ上部の操作パネルも自分でレイアウトが変更可能となっている。

ビューワ上部の操作パネルも自分でレイアウトが
変更可能となっている。

 

リスト画面も自由なレイアウトが可能となっている。

リスト画面も自由なレイアウトが可能となっている。

操作パネルの機能はこれだけの種類の中からカスタマイズが可能

操作パネルの機能はこれだけの種類の中から
カスタマイズが可能

 

●さまざまな形でユーザーの声に応える製品

従来の製品として,Caps-Webのほか,耳鼻咽喉科向け画像ファイリングシステム「EZCap 2.5」や,DICOMに対応していない超音波診断装置や内視鏡のデータをDICOM変換し,サーバに自動転送するDICOM GATEWAY「MV-3CS/H-D」などが展示された。
Caps-Webはオンプレミス型のPACSソリューション。WATARUと同内容のビューワを搭載しており,画像レイアウトのカスタマイズ性の高さや使い勝手の良さが特長となっている。クラウド環境下の運用ができない場合や,20T以上の大容量のデータ管理プランを検討する場合に費用対効果がWATARUよりも良くなることから,ブースではこちらの提案も行われていた。
EZCap 2.5は使いやすさをコンセプトに開発されたファイリングシステムで,見たい画像を直感的に呼び出せるようになっている。耳鼻咽喉科でも,X線検査が一般的になり,重症の蓄膿症などに対してはCT検査を行うことも多くなったため,今後新しいバージョンの作成も検討されている。
MV-3CS/H-Dは内視鏡や超音波のDICOM対応していない装置の画像をDICOMにして転送できる装置。内視鏡ではDICOM画像を出せる装置がまだ少なく,PACS管理する場合はこのような変換装置が必須となる。PACSで画像を管理する施設も年々増加傾向にあり,導入台数もそれに合わせて増加している。

CT検査が増加傾向にある耳鼻咽喉科に最適化された画像ファイリングシステムEZCap 2.5

CT検査が増加傾向にある耳鼻咽喉科に最適化された
画像ファイリングシステムEZCap 2.5

MV-3CS/H-Dの導入は昨年より約600台増えて2400台を突破している。

MV-3CS/H-Dの導入は昨年より約600台増えて
2400台を突破している。

 

●お問い合わせ先
株式会社スリーゼット
住所:〒101-0041 東京都千代田区神田須田町1-24 アイセ神田ビル5F
TEL:03-5289-7531(代表)
URL:www.3zweb.co.jp


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