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ITEM2016 富士通 ブースレポート基幹のHOPE LifeMark-HXとシームレスに連携する新しい放射線部門システムを展示

2016-5-9

富士通ブース

富士通ブース

富士通は,新たな大規模病院向け電子カルテシステムとして2015年7月に発売した「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-HX」の,放射線部門向けの“診療画像ソリューション”を展示した。これまでも電子カルテシステム「HOPE EGMAIN-GX」の部門システムとして,RIS,PACS・レポートなどを統合した放射線部門システム「HOPE DrABLE-GX」を提供しており,電子カルテとの親和性の高さから国内トップシェアを持つ。新しい診断画像ソリューションは,放射線科業務を支援する「HOPE LifeMark-HX 生体検査ライブラリ(診断RIS)」,画像ビューワとレポートシステムで構成される「HOPE LifeMark-PACS」,放射線治療業務をサポートする「HOPE LifeMark-治療RIS」の3つのシステムで構成され,電子カルテシステムとのシームレスな連携や横河医療ソリューションズとの共同開発によって読影や業務支援の機能が強化されたことをアピールした。そのほか,ブースでは,GX向けの「HOPE DrABLE-GX」,中小規模病院向け電子カルテシステム「HOPE EGMAIN-LX」の生体・画像オプションなどを展示したほか,卓上サイズの「カウンター設置型受付機」をアピールした。(4月15日取材)

●新電子カルテシステム「HOPE LifeMark-HX」の放射線部門向けソリューションを展示

「HOPE LifeMark-HX」は,富士通が進めるヘルスケアICT基盤「Healthcare Information Suite」の中で,病院だけでなく介護や健診などヘルスケア領域の情報を統合できる新たな大規模病院向けの電子カルテシステムとして2015年7月に発表された。開発言語やデータベースを含めてアーキテクチャを一新し,Webアプリケーション化,仮想化技術の採用,データウエアハウスの刷新,完全二系統化などを行い,診療現場で使いやすく,安全で業務効率の向上が可能なシステムとなっている。診療画像ソリューションでは,診断RISはHOPE LifeMark-HXのライブラリ(生体検査)の1つとして一体化されているほか,PACS,治療RISについてもHOPE LifeMark-HXに最適化して新たに開発された。さらに,2014年に提携した放射線情報システムで実績と技術力を持つ横河医療ソリューションズとの共同開発によって,検査業務や読影,放射線治療の各領域で機能強化を図ったのが特長だ。

〈HOPE LifeMark-HX 生体検査ライブラリ(診断RIS)〉
RISは,HOPE LifeMark-HXのライブラリ化したことで,よりシームレスで一体的なシステム連携が可能になった。従来のHOPE EGMAIN-GXでも,カルテ連携や情報参照は可能だったが,HOPE LifeMark-HXではライブラリ化によってデータベースやマスタを共有して情報連携ができるほか,メンテナンスなどの手間も軽減する。例えば,RISの検査一覧の画面から,電子カルテ画面を開くことなく外来の診察状況の情報を参照したり,検査実施画面に電子カルテから禁忌情報などを取り込んで情報パーツ(ウィジェット)として配置したりすることが可能だ。同一データベースのため,RIS画面から電子カルテのプロファイル画面をワンクリックで開いて編集することもできる。また,HOPE LifeMark-HXはBI(Business Intelligent)ツールを標準で搭載していることから,放射線部門のデータを利用した業務改善や経営分析も可能になる。

「HOPE LifeMark-HX生体検査ライブラリ(RIS)」

「HOPE LifeMark-HX生体検査ライブラリ(RIS)」

 

RISの検査実施画面。右上に造影剤副作用履歴や禁忌情報などをウィジェットとして表示

RISの検査実施画面。右上に造影剤副作用履歴や
禁忌情報などをウィジェットとして表示

RISの検査室一覧画面

RISの検査室一覧画面

 

〈HOPE LifeMark-PACS〉
PACSの画像ビューワとレポートシステムは横河医療ソリューションズと共同開発することで放射線業務を徹底的に分析しつくし,多くの情報を参照しながらレポートの記載しやすい縦置きのレポート画面やレポートとビューワの連動などの特長を持つ。さらに,HOPE DrABLE-GXに搭載されていた2D画像上で必要な部分だけ3D画像(VR)を作成する“ROI-VR”が利用できる。PACSについてもカルテとの連携が図られており,ビューワあるいはレポートからのカルテ呼び出し,他科レポート(手術記録,病理,内視鏡など)の表示機能などを実現している。

「HOPE LifeMark-PACS」

「HOPE LifeMark-PACS」

 

ビューワ(右)とレポートシステム(左)。レポートは縦置きで左右の視線移動を少なくし,広い表示領域を確保

ビューワ(右)とレポートシステム(左)。レポートは縦置きで左右の視線移動を少なくし,広い表示領域を確保

2D画面上の関心領域のみを3D(VR)表示する“ROI-VR”を搭載

2D画面上の関心領域のみを3D(VR)表示する
“ROI-VR”を搭載

 

〈HOPE LifeMark-治療RIS〉
治療RISについても,横河医療ソリューションズとの共同開発で新しいシステムとなった。画面の設計や機能として放射線治療業務におけるチーム医療のサポートが強く意識されており,1画面で患者の記事,治療歴,原発部位,治療方針,プラン,併用療法などがタブで切り替えで表示でき,医師,診療放射線技師,医学物理士,看護師など治療に関わるスタッフが常に情報を把握し共有できるように設計されている。また,放射線治療計画装置の情報参照を可能にする“RTビューワ”が搭載され,DICOM-RT情報を取得しプラン情報や線量分布図などが電子カルテ端末から参照できる。また,治療RISにおいてもカルテ連携機能を搭載しており,カルテ情報の容易な参照が可能になっている。

「HOPE LifeMark-治療RIS」

「HOPE LifeMark-治療RIS」

 

タブで患者の必要な情報切り替えて職種にかかわらず参照できるようにしてチーム医療を支援

タブで患者の必要な情報切り替えて職種にかかわらず参照できるようにしてチーム医療を支援

放射線治療計画装置の画像情報を表示するRTビューワを搭載

放射線治療計画装置の画像情報を表示するRTビューワを搭載

 

●放射線科での受け付け業務をサポートする卓上サイズの受付機を紹介

小型で卓上に設置でき,バーコードや診察券での受付,タッチパネルによる操作,受付票の印字などが可能なカウンター設置型受付機を使った放射線部門の自動受付ソリューションを紹介した。ミニKIOSK端末は,幅18cm×高さ38cm×奥行16cmで,受付ブースなどがない部門でも机などに設置でき,簡単な操作と画面による案内で患者自身で受付操作が可能で,放射線部門の業務フローの向上や省力化をサポートする。そのほか,中規模病院向け電子カルテシステム「HOPE EGMAIN-LX」にPACS機能を提供する“生体・画像オプション”などをアピールした。

自動受付機ソリューション「放射線部門カウンター設置型受付機」

自動受付機ソリューション「放射線部門カウンター設置型受付機」

 

卓上型で患者自身がバーコードや診察券で受付可能

卓上型で患者自身がバーコードや診察券で受付可能

 

 

●お問い合わせ先
富士通株式会社
住所:東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター
TEL:03-6252-2572
■富士通ヘルスケアソリューション
http://www.fujitsu.com/jp/solutions/industry/healthcare/

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