2013-4-13
講演後,感謝状の贈呈が行われた。
合同開会式に続いて,4月12日(金)の14時からメインホールにて合同特別講演:New Horizons Lectureが,米国国立がん研究所(NCI)/米国立衛生研究所(NIH)分子イメージングプログラム主任研究員の小林久隆氏(M.D., Ph.D.)により行われた。講演のテーマは,「がんの分子イメージングはがん細胞特異治療へと進化する“Molecular Cancer Imaging Can Evolve to a Cancer-cell Specific Therapy”」。
前回のJRC2012の合同特別講演では,日本の分子イメージング研究の拠点である放射線医学総合研究所の米倉義晴理事長が「分子イメージングのもたらす新しい世界」をテーマに講演したが,今回は分子イメージング先進国である米国NCI/NIHの小林主任研究員が,同じく分子イメージング研究の最先端の動向について講演した。
小林氏は京都大学出身。渡米後,NCI/NIHの主任研究員として,分子イメージングの研究チームを率いて活躍している。小林氏は,がんのイメージングはサイエンスだけでなくエコノミー(医療経済)を指向し,臨床で実際に使える技術を開発することが大事だと語る。がんに特異的な光イメージングのプローブの研究を続け,さらにそれを治療に応用する超がん細胞特異的治療である近赤外光線がん治療(Photo-immunotherapy : PIT)を開発した。現在,さまざまながんに対する臨床応用を目指して,NIHを中心に各国の医療機関とのクリニカルトライアルを行っているという。最後にこれからの展望として,放射線医学にケミストリー(生化学)を加えたサイエンスで, Highly Integrated Multidisciplinary Medicineをめざすと述べた。
|
|
(注)詳細は,月刊インナービジョン6月号「JRC2013特集」に掲載予定です。