2012-4-23
パナソニック メディカル ソリューションズ /
パナソニック ヘルスケアブース
パナソニック メディカル ソリューションズ/パナソニック ヘルスケアとしては初出展となる今回のITEMには,「病院丸ごとソリューション」のコンセプトで展開している「Plissimo(プリッシモ)」製品などを中心に展示を構成した。「Plissimo」シリーズには,病院向けのPACS「Plissimo EX」,診療所向けPACS「Plissimo AR」,マンモグラフィ専用画像診断ワークステーション「Plissimo MG」,嚥下検査保管システム「Plissimo AG」,DICOMゲートウェイ「Plissimo GW」,手術支援画像システム「Plissimo Era」,医用画像保管システム一体化電子カルテシステム「Medicom-HR II Plissimo」などがある。ブース内では,これらの展示のほか,パナソニック「どこでもMY病院」実証事業,超音波診断装置「CardioHealth Station」なども紹介され,幅広くヘルスケア分野をカバーする同社のソリューションに,多くの来場者が関心を寄せていた。(4月13日取材)
●遠隔画像診断にも対応する病院向け多機能PACSの「Plissimo EX」
病院向けPACSである「Plissimo EX」は,DICOM 3.0に対応しており,高い汎用性・拡張性・信頼性を実現している。可逆圧縮画像を高速に配信し,プルダウンメニューによるレポートの作成を容易にするなど,効率的な読影業務を支援する。また,キー画像に矢頭をつけて貼付するなど,詳細でわかりやすいレポートを作成できる。オプションでVR像などの3D画像処理機能を搭載することも可能。遠隔画像診断にも対応し,地域連携でも有用なPACSである。
ブース内では,同社のPACSからデータセンターへ検査画像を送信し,その画像をiPadで参照するクラウドソリューションの体験コーナーも設けられていた。
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●電子カルテシステムとのシームレスな連携
三洋電機社のメディコム事業がパナソニック ヘルスケア社へ移管したことにより,今回はさらに強化された電子カルテシステムとの連携機能のPRが行われた。
病院向けのケースとしては,「Plissimo EX」とシーエスアイ社の電子カルテシステム「MI・RA・Is/PX」,パナソニック ヘルスケア社の医事システム「Medicom-MC/XN」を組み合わせて,カルテ画面上での画像参照やレセプト作成での連携が紹介された。
また,診療所向けとしては,患者情報や診療データを電子カルテシステムとPACSで共有する「Medicom-HR II Plissimo」のデモンストレーションが行われた。カルテ画面からワンクリックでDICOMビューワが起動し画像を表示したり,DICOM情報を電子カルテシステム側に反映させるなど,診療所の医師にとって利便性の高いオールインワンのソリューションであり,設置場所の省スペース化にもつながる。
●高速表示を行うマンモグラフィ専用画像診断ワークステーション「Plissimo MG」
「Plissimo MG」は,マンモグラフィの診断に最適化された高速表示を行うワークステーション。入力はボタン操作でも可能で,高精細(15Mサブピクセル)のマンモグラフィモニタの表示に対応。MLO/CCの左右対称表示,拡大率の自動調整,左右の位置合わせの自動調整など,読影医を支援する使い勝手の良い機能が採用されている。過去画像の検索なども容易に行える管理ソフトウエアもあり,効率的な読影環境を実現する。
●施設内の医用画像参照環境を充実させる「Plissimo AG」「Plissimo GW」「Plissimo Era」
嚥下検査保管システムの「Plissimo AG」は,嚥下造影検査の高精細(1280×1024ピクセル)動画と音声を保存する。再生速度の調整やコマ送り,シリーズ内の複数の動画再生に対応する。患者属性情報の入力は,カードリーダとMWMなどに対応するなど,汎用性の高いシステムとなっている。
「Plissimo GW」は,DICOMに対応していない静止画や動画を変換してPACSに取り込むシステム。タッチパネルによる簡単な操作が行える。この「Plissimo AG」「Plissimo GW」によりDICOMデータ化することで,サーバ上で一元的にデータを管理できるほか,院内へ画像配信を行うことが可能となり,検査データの効率的な運用を支援する。
また,手術支援画像システム「Plissimo Era」は,CT・MRIの三次元画像を作成して,手術シミュレーションを行うためのシステム。臓器の切離や変形を表現することで,より安全な手技を支援する。2012年度の診療報酬改定で肝切除術の手術支援ナビゲーションが保険点数化されたことから,いままで以上にニーズが高まっていくことが予想される。
このほかにも,手術画像などを表示するための2Dや3D対応のLCDモニタ,医療機関での使用に耐える堅牢かつ衛生的なノートPCやタブレット端末など,医用画像参照環境に求められる各種デバイス類も紹介された。
●経済産業省採択事業のパナソニック「どこでもMY病院」実証事業を紹介
政府のIT戦略本部が「新しい情報通信技術戦略」で示した「どこでもMY病院」について,パナソニックグループでは,経済産業省の「医療情報化促進事業」として採択されたパナソニック「どこでもMY病院」実証事業を行っており,その紹介がブース内でも行われた。実証事業は,医療や検診のデータを「どこでもMY病院」のデータベースに保管し,その情報を活用するというもの。データベースには,参加者がPCや携帯電話などから自分のバイタルデータを入力したり,薬局・健診センターが調剤明細情報や健診情報を送信して情報を更新していく。蓄積された情報は,健康管理や保健指導,服薬指導に用いられる。このような事業が全国で展開されることで,国民の健康管理サポートや医療の質の向上,ヘルスケアIT産業の創出などの効果が期待される。
健康管理に関するソリューションとしては,浜松医師会で構築した「遠隔デジタル検診システム」のPRも行われた。同社のシステムなどを用いて,受診者の検診データを管理していくものだ。
●IMT測定機能などを搭載した超音波診断装置「CardioHealth Station」
「CardioHealth Station」は,頸動脈内中膜厚(IMT)を容易に測定できるパナソニック ヘルスケア社の最新超音波診断装置。脳卒中や冠動脈疾患のリスク判定レポートを自動作成するなど,利便性の高さが特長だ。また,カラードプラや狭窄率測定も搭載しており,動脈硬化,糖尿病などの生活習慣病の診断に適した装置となっている。
お問い合わせ先:
パナソニック メディカルソリューションズ株式会社
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