2018-7-12
富士通ブース
富士通は東4ホールの中央,全展示会場でもセンターとなる位置にブースを構えた。今年は,例年とは展示構成を大きく変更し,個々の製品やソリューションの展示ではなく,ブースをメインステージと3つの企画展示コーナーで構成。メインステージで行われたのは,プレゼンテーションではなく架空の雑誌(FRONTIER)の編集部を舞台にした寸劇である。雑誌の次号のテーマである「人生100年時代」の医療,ヘルスケアのあり方について,編集者が企画会議を行っているという設定で物語が進行する。その中で,ブース内の「人にやさしい入力技術」「つながる価値で変わる世界」「データ利活用の未来を描く」の3つの展示コーナーからの中継をメインステージのモニタで紹介するという構成で医療の未来像を紹介した。
「人にやさしい入力技術」で紹介されたのは,“音声×AI=入力効率”として参考出展された技術。
翻訳でも使われたハンズフリー型小型音声入力端末を利用し,話者識別して会話をテキスト化し,AIを使って会話記録を“SOAP”として記録を自動生成する。電子カルテに反映することで入力の手間を省き,入力効率の向上が期待できる。また,同コーナーでは,モバイル端末(HOPE PocketChart)などで利用できる音声入力のソリューションについても紹介した(参考展示)。
「つながる価値で変わる世界」では,患者向けサービスである「HOPE LifeMark-コンシェルジュ」の新しいサービスとして,患者個人が診療情報を利用できる仕組みを“「個人」が主役の情報連携”として紹介した(参考展示)。HOPE LifeMark-コンシェルジュは,個人のスマートフォンなどで外来の予約や診察待ち状況などの情報を受け取ることができるサービスだが,そのサービスの一つとして電子カルテの自らの診療情報をクラウド上の個人データBOXに登録することで,患者個人の意思で共有したいときに診療情報の閲覧を可能にする。スマートファンをQRコードにかざすだけで情報にアクセスできることをデモでPRした。
「データ利活用の未来を描く」のコーナーでは,医療教育用の心臓ビューワ「FUJITSU ヘルスケアソリューション Heart Explorer(ハートエクスプローラー)」を紹介。富士通のスーパーコンピュータ技術で生成された心臓の3Dモデルをベースに動きや血流,筋電図の様子が参照できることをアピールした。そのほか,AI技術を活用した事例として,「類似症例検索システム(仮称)」「レセプト査定チェック AIサービス」などを参考展示した。
編集会議が終わったあとには,実際にできあがった「FRONTIER」の最新号が来場者に配られるなど,凝った構成で大きな注目を集めていた。
そのほか,ブースの外周には“外来”“病院部門システム”“診療所向けシステム”に分かれて,個別のソリューションや共同出展社のシステムやソリューションが紹介された。
●お問い合わせ先
社名:富士通株式会社
住所:東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティーセンター
URL:http://jp.fujitsu.com/