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ソフトバンクグループ,Tempusとともに医療データとAIの活用により日本の医療のさらなる進歩に貢献するジョイントベンチャー「SB TEMPUS」を設立

2024-6-28

ソフトバンクグループ(株)(以下「SBG」)は,AIと精密医療のリーディングカンパニーであるTempus AI, Inc.(以下「Tempus」)とのジョイントベンチャー「SB TEMPUS(エスビーテンパス)(株)」の設立を発表した。この合弁契約は2024年5月に締結され,一般的なクロージング要件を充足した上で,2024年7月にもクロージングが完了する予定。SBGとTempusは,クロージングの完了をもってそれぞれ150億円を出資する。SB TEMPUSは,Tempusが米国で蓄積した知見や技術を応用した個別化医療を支援するサービスを日本で提供することを目的に設立され,AIの活用を通じた日本の医療のさらなる進歩を目指す。

2015年に設立されたTempusは,ヘルスケア領域において,AIを実践的に応用した個別化医療を推進している。Tempusは米国の約50%の腫瘍医と連携し,業界最大規模の非識別化された分子,臨床,および画像データのライブラリを保有している。TempusのAI対応プラットフォームは,診断をよりインテリジェントにし,医療提供者がよりデータに基づいた意思決定を行い,製薬会社がより効果的な治療法を開発することを支援する。Tempusの株式は2024年6月14日,NASDAQ Global Select Marketで取引が開始された。

今日の日本におけるがん治療は,外科治療や放射線治療,薬物療法などの科学的な根拠に基づいた「標準治療」から開始されている。分子,臨床,病理,医療画像といった,現在の医療現場で分断されているデータを収集・解析することは,臨床研究や創薬研究といった医薬研究の進展に寄与するだけでなく,患者一人ひとりにより適した治療方針の提案にもつながり,副作用の軽減や薬剤の有効性向上など個別化医療に向けた大きな一歩となることが期待できる。

SB TEMPUSは,Tempusが米国での事業を通じて蓄積した知見や技術を患者識別データにはアクセスせずに応用し,遺伝子検査,医療データの収集・解析,AIによる治療提案といった個別化医療を支援するサービスを日本国内で順次提供していく予定。がんで苦しむ人々が一人でも多く救われるよう,がんゲノム医療の中核を担う拠点病院をはじめ,国内の病院や医療施設,製薬会社,バイオベンチャー,医療機器会社,がん保険会社,検査会社などと協力関係を構築することで,より良い診断と治療の提供を支援していく。

ソフトバンクグループは,「情報革命で人々を幸せに」という経営理念を掲げている。AIを活用した個別化医療のリーディングカンパニーであるTempusとともに,医療データとAIに基づく診断と治療の推進によって,日本の医療界と緊密に連携しながら,医療の飛躍的な進歩に貢献していく。

SBG 代表取締役 会長兼社長執行役員の孫 正義 氏は次のように述べている。
「このたび,米国のTempusとともに医療の進歩に貢献するジョイントベンチャーを日本で展開できることをとてもうれしく思います。AIを駆使した質の高い個別化医療を推進することで,少しでも人々の悲しみを減らし,一人でも多くの人々の幸せを増やしたいと強く願っています。」

Tempus創業者 兼 CEOのEric Lefkofsky 氏は次のように述べている。
「Tempusでは,AIの実践的な応用を通じて個別化医療の分野を変革することに取り組んでいます。SBGとのパートナーシップにより,AIを活用したヘルスケアソリューションを日本で提供することが可能となります。SBGとともに,患者がパーソナライズされたデータドリブンの治療を受け,より長く健康な生活を送れるようサポートすることを目指していきます。」

●SB TEMPUSの会社概要

社名:SB TEMPUS(株)(英社名:SB TEMPUS Corp.)
代表者:北原 秀文
取締役:筒井 多圭志,柴山 和久,Ryan Fukushima,Andy Polovin,Jim Rogers
所在地;東京都港区海岸1-7-1東京ポートシティ竹芝オフィスタワー
資本金;300億円
事業内容:遺伝子検査,医療データ収集・解析,AIによる治療レコメンド(予定)
出資比率:ソフトバンクグループ(株) 50%,Tempus AI, Inc. 50%(共同支配企業)
URL:https://www.sbtempus.com

 

●問い合わせ先
ソフトバンクグループ(株)
https://group.softbank/contact