2016-4-13
※2016 年4月11日,米国発表されたプレスリリース和訳版
2016年4月11日,GEベンチャーズとメイヨークリニックベンチャーズは,ヴィトルヴィアン・ネットワークス社(Vitruvian Networks Inc.)の立ち上げを発表した。同社は,目的に合わせて設計された製造サービスと,クラウド型のソフトウェアシステムを通じて,再生医療の一つである細胞・遺伝子療法を促進させることに専心する。
現在の細胞・遺伝子療法は高度なテーラーメードプロセスを伴い,患者に個別化療法を提供するためには,時間とリソースが必要である。業界が必要としているのは,効率的かつ費用効果のある形で,疾病を根治できる可能性を持つこれらの療法を臨床試験から商業化段階へと迅速に移すことのできるソリューション。
ヴィトルヴィアン・ネットワークスは,製薬会社や研究者と提携し,最先端のソフトウェアと製造サービスを提供することで,細胞・遺伝子療法に「モノのインターネット(IoT)」をもたらす。規模を拡大したこのプラットフォームは,創薬企業にとって,強力なビジネスインテリジェンスとデータ解析能力を備えたソリューションとなる。
GEベンチャーズのCEO,スー・シーゲル(Sue Siegel)は次のように述べている。
「製造プロセスとデジタル化に関するGEの専門技能を,細胞・遺伝子療法の新たな成果と統合することで,治療における効率と安全性の向上が可能となり,製品の市場への投入時期が早まるでしょう。がん治療および再生医療の提供における主要リーダーであるメイヨークリニックと連携して本ソリューションを育くんできたことを,当社は誇りに思います。」
生命科学領域およびソフトウェア開発の両専門家の混成グループが率いるヴィトルヴィアン・ネットワークスは,まず,血液がんを標的とした自家細胞療法の分野に注力していく。また,この新会社は,支援のための規格,インフラ,エコシステムも開発し,これらによって患者を保護し,このフィールドでの治療法開発,治療提供,規制を迅速に行えるようにサポートする。
メイヨークリニックセンター再生医療科のディレクター,アンドレ・テルジック(Andre Terzic)氏(医学士,博士)は,次のように述べている。
「再生・個別化医療の分野における自家移植療法は生命を脅かすような疾患の治療に大変有望であることが明らかになっています。ヴィトルヴィアン・ネットワークスが業界の標準化を推進し,スケーラビリティを高め,重要な治療の実現を早めることで,未だ有効な治療法のない疾患を患う世界中の患者の医療ニーズに対応できることを,非常に嬉しく思います。」
ヴィトルヴィアン・ネットワークスは,バイオマーカーと細胞治療プロセス,臨床結果に関するメイヨークリニックのデータを利用して,個別化療法のさらなる開発に指針を与える。また同社は,GEヘルスケアの細胞療法事業が保有するツールも,その他の有力パートナーのツールとともに活用する。ヴィトルヴィアン・ネットワークスは,GEストア(GEグローバルで共有する知識,技術,ツール)にアクセスし,GEヘルスケア,GEアビエーション,GEパワーといった他のGEの事業が持つデータ解析能力や製造プロセスのデザイン技術も活用していく。
GEヘルスケア・ライフサイエンスの社長兼CEOのキーラン・マーフィー(Kieran Murphy)氏は次のように述べている。
「細胞・遺伝子療法における高度なカスタマイズ性は患者ケアのために大変有望ですが,一方において物流上の課題ももたらし,大量製造は他に類がないほど複雑になっています。この業界においてイノベーションの推進を目指すGEの多角的アプローチは,細胞・遺伝子療法を切に待ち望む患者さんに対して,より迅速かつ効率的にその療法を届ける助けとなります。」
米国カリフォルニア州ベイエリアに本社を置く同社の情報は,www.vineti.com (@vinetiworks)においてオンラインで見ることができる。
●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)コミュニケーション本部
ブランチャード/松井
TEL 0120-202-021
www.gehealthcare.co.jp