2014-10-9
GEヘルスケアは,日本を含む世界10カ国10, 000人の成人を対象に,乳がん啓発月間(10月)にあわせ,乳がんに関する症状やリスク等の知識について尋ねる調査を実施し,10月2日にその結果を発表した。
GEヘルスケア・ジャパン(株)は,同調査の結果から日本に関する項目を抽出し,海外の結果との比較を行った。その結果,乳がんの症状を一つも答えられない人が23%もいるなど,日本人は世界と比較しても乳がんについての知識が乏しいことがわかった。また,アジア人に多く見られるデンスブレスト*1(乳房組織が密着した「高濃度乳腺」。50歳以下のアジア人の79%がデンスブレスト)であった場合に,乳がん発症のリスクが4~5倍高まる*2ことについても,ほとんどの人は知らないことが明らかになった。
さらに,乳がん検診受診率は,欧米の70~80%に対し日本は30%台とOECD(経済協力開発機構)加盟国30カ国の中で最低レベルであり,乳がん死亡率も上昇傾向にあるのが現状である*3。
10月は世界的な乳がん啓発月間で,GEヘルスケア・ジャパンでは,一人でも多くの女性が乳がんに関する正しい知識を身に着け,早期発見のために定期的な検診を受けるなど自発的に行動していけるようサポートを続けていく。
*1 Jeffrey A. Tice et at, Ann Intern Med. Mar 4, 2008; 148(5): 337-347.
*2 Boyd et al, New England Journal of medicine 2007; 356: 227-236
*3 OECD Health Data 2013より
1. 日本人の半数は,乳がんの症状について「知らない」と回答
「乳がんの主な症状をどの程度ご存知ですか?」との質問に対し,日本では52%の回答者が「あまり知らない」「全く知らない」と回答(グローバ平均:42%)した。また,日本人回答者の23%(「該当なし:10%」「わからない:13%」を含む)は乳がんの兆候や症状の可能性について,症状をひとつも答えられなかった。※グローバル平均は12%(「該当なし:2%」「わからない:10%」)。
2. 特に日本ではデンスブレトのリスクを知らない人が多い
~乳がんとの関係性を知っているのは各国の比較でもっとも低い2%~
「過去6ヶ月以内に,「デンスブレスト」(乳房組織が密着した「高濃度乳腺」)について見聞きしたことがありますか?」との質問に対し,日本では4%が「はい」と回答し,調査10カ国中で最も低い割合(グローバル平均:21%)だった。「デンスブレストと乳がんの発症の関係についてご存知ですか?」の質問に対し「はい」と回答した日本人は2%(グローバル平均は27%)と10カ国で一番低い数値になった。
3. デンスブレストの調べ方を知らない人が日本では半数以上
「デンスブレストはどのように発見することができるでしょうか」との質問に対し,日本では回答者の25%は「定期的にマンモグラフィ検査を受ける」(グローバル平均:58%)と正しく答えられたが,半数以上は「知らない」と回答。
4.デンスブレストとマンモグラフィ(乳房X線撮影装置)の関係性について「わからない」が日本では8割
「デンスブレストとマンモグラフィはどのような関係がありますか?」との質問に対し,日本は81%が「わからない」と回答(グローバル平均:50%)。デンスブレストの場合,マンモグラフィの撮像では病変が白く重なりがんが見つけづらくなると正しく答えられた人は8%のみだった。
<調査概要>
調査対象国:オーストラリア,ブラジル,中国,インド,インドネシア,日本,ロシア,韓国,イギリス,アメリカの計10カ国
サンプル数:10,000サンプル(各国約1,000サンプル)
調査方法:インターネット調査
調査時期:2014年6月
調査実施元:ミルワード・ブラウン(Millward Brown)
*GEヘルスケアが発表した英語版プレスリリースはこちら。
http://www.genewsroom.com/press-releases/ge-healthcare-study-most-people-unaware-women-high-breast-density-are-4-5-times-more
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