2025-3-27

EIZO(株)は,日本画像医療システム工業会(JIRA)が2024年10月に制定した医用モニター品質管理ガイドライン「JESRA TR-0049」に対応したモニター品質管理ソフトウェア 「RadiCS」を2025年6月から出荷する。
1. 詳細
医療の安全を確保するためには,X線写真やCT,MRIなどの検査画像を忠実に表示できる医用モニターと,その品質を維持するための品質管理が重要であり,医用モニターの品質管理に関する評価方法や基準が各国で規格化されている。また規格がない国においても,品質管理の普及を求める声が高まり,2021年に国際電気標準会議(IEC)が国際規格「IEC 62563-2」を制定した。
日本においては,日本画像医療システム工業会(JIRA)が2005年に制定した「JESRA X-0093」が品質管理の規格として広く使われている。この規格は,国内の医療現場で無理なく運用できるよう,国際規格に比べて柔軟な評価方法と基準を採用している。さらにJIRAは国際基準に合わせるため,「JESRA X-0093」と比較してより精緻な内容である新たな品質管理ガイドライン「JESRA TR-0049」を2024年10月に制定した。
EIZOは,「JESRA X-0093」など各国の規格に則して,モニターの品質維持・管理を簡単に実現できるソフトウェア「RadiCS」をこれまで販売してきたが,今回「JESRA TR-0049」に対応した「RadiCS」を,2025年6月から出荷する。
なお,4月11日(金)~13日(日)にパシフィコ横浜で開催される「2025国際医用画像総合展(ITEM 2025)」にて同製品のデモンストレーションを行う。
2. 各医用モニター品質管理規格
「IEC 62563-2」(国際規格)
2021年にIECが制定した「医用電気機器―医用画像表示システム―第2部:医用画像ディスプレイの受入試験と不変性試験」。
「JESRA TR-0049」(新規格)
2024年にJIRAが制定した「医用画像表示用ディスプレイの受入試験及び不変性試験(JIS T 62563-2)に関するガイドライン」。
「JESRA X-0093」
2005年にJIRAが制定した「医用画像表示用モニタの品質管理に関するガイドライン」。
「JESRA TR-0049」と「JESRA X-0093」との主な違い
・モニターの分類とその品質評価項目及び基準値。
・モニターの品質評価試験で環境輝度を含めて測定すること。
・受入試験を医療施設で実施し,モニター製造会社の出荷試験報告書を用いた受入試験の代替は不可。
・定期的な不変性試験の実施頻度が,モニターの分類によって6か月ごともしくは1年ごとである。等
3. 詳細情報
●問い合わせ先
EIZO(株)ヘルスケア営業部
TEL 03-5764-3403
https://www.eizo.co.jp/