2024-12-19
NECは,病院経営の最適化や持続可能な地域医療の実現に向けた医療機関及び,関係機関におけるDX推進を目指し,地域医療における生成AI早期実装を支援する「ヘルスケア生成AI活用プラットフォーム」を2025年2月から順次提供開始する。また同時に,本サービスの拡充と新たな価値創造を様々なパートナーとともに実現する「BluStellar 共創パートナープログラム / 生成AI for Healthcare」(注1,2)を開始する。
NECはこれらの取り組みを通じ,パートナーとの共創による医療DX事業において,2030年度までに100億円の売上を目指す。
近年,国内では人件費や物価の高騰などによる病院経営の悪化や,高齢化に伴う医療・介護サービスの需要増大による医療従事者不足など,地域医療経営の最適化と地域医療体制の維持が大きな社会課題となっている。これらの課題に対応するため,DXの推進により,業務効率化を図るだけでなく,病院経営の改善なども期待されている。
NECは昨年度から,生成AIを早期に社会実装し,それらの課題解決に向けた実証やサービス化を進めてきた(注3)。さらに,本年8~9月に医療機関やパートナー企業と開催したワークショップ(注4)を通じて,生成AIが病院経営や患者ワークフロー,自治体連携など,これまで以上に多くの場面で活用できることを確認した。
今回提供する「ヘルスケア生成AI活用プラットフォーム」は,医療機関や関係機関において生成AIを有効活用するための基盤となるサービス。具体的には,医療データを生成する「生成AI」,クラウド上の生成AIサービスへ安全・安心に接続するための「クラウドセキュア接続サービス」,そして医療データを匿名化して活用する「匿名化医療データ活用基盤」で構成されている。これらを活用することで,医療機関や関連機関における生成AIの早期実装に貢献する。
ヘルスケア生成AI活用プラットフォーム販売価格:35,000円/月~(税別)
※別途,初期導入費用(システム環境構築費用など)は必要
また,同時に立ち上げる「BluStellar 共創パートナープログラム / 生成AI for Healthcare」では,地域医療の課題解決に貢献するソリューションを,パートナーおよびNECの製品・サービスを組み合わせて創出・提供することを目指す。その実現に向けてパートナーに対し,生成AI活用に向けた技術・ビジネス支援や,ソリューション拡販のための販売・マーケティング活動支援などに関する共創支援メニューを用意し,共創活動を加速していく。
NECは病院経営の最適化と持続可能な地域医療体制実現への貢献を目指し,今後も生成AIをはじめとしたデジタル技術の活用と,顧客やパートナーとの共創を通じて,医療DXを推進していく。
NECはDXに関して,ビジネスモデル,テクノロジー,組織・人材の3軸で,戦略構想コンサルティングから実装に導くオファリングなど,End to Endのサービスを提供していく。さらに,従来型のSIerから「Value Driver」への進化を目指し,その価値創造モデルを「BluStellar(ブルーステラ)」として体系整理した。業種横断の先進的な知見と研ぎ澄まされた最先端テクノロジーによりビジネスモデルを変革し,社会課題と顧客の経営課題を解決に導く。
(注1)「BluStellar(ブルーステラ)」は実績に裏打ちされた業種横断の先進的な知見と長年の開発・運用で研ぎ澄まされたNECの最先端テクノロジーにより,ビジネスモデルの変革を実現し,社会課題と顧客の経営課題を解決に導き,顧客を未来へ導く価値創造モデル。
https://jpn.nec.com/dx/index.html
(注2)BluStellar共創パートナープログラムでは,テクノロジーやノウハウを提供し,パートナー企業と共にビジネスを強化・拡大していくための取り組みを行っている。
https://jpn.nec.com/co-creation/index.html
(注3)プレスリリース:NEC,東北大学病院,橋本市民病院,「医師の働き方改革」に向けて,医療現場におけるLLM活用の有効性を実証
https://jpn.nec.com/press/202312/20231213_01.html
プレスリリース:NEC,生成AIを搭載した電子カルテシステム「MegaOak/iS」の販売を開始
https://jpn.nec.com/press/202403/20240318_01.html
プレスリリース:麻生とNEC,生成AIを活用して病院経営を支援する「病院経営マネジメントサービス」の実証実験を開始
https://jpn.nec.com/press/202405/20240529_01.html
(注4)wisdom「これからの地域医療に生成AIの活用を ステークホルダーが一丸となって取り組む解決策とは?」
https://wisdom.nec.com/ja/feature/healthcare/2024121901/index.html
(注5)「cotomi(コトミ)」はNECが開発した生成AIの名称。ことばにより未来を示し,「こと」が「みのる」ようにという想いを込めており,生成AIを軸に顧客と伴走するパートナーでありたいとNECは考えている。
https://jpn.nec.com/LLM/cotomi.html
(注6)NEC Generative AI Service
https://jpn.nec.com/LLM/index.html
(注7)3省2ガイドライン
医療情報を取り扱う事業者が準拠すべき医療情報の保護に関するガイドラインのこと。具体的には,厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」,経済産業省・総務省の「医療情報を取り扱う情報システム・サービスの提供事業者における安全管理ガイドライン」を指す。
(注8)HL7 FHIR® (Fast Healthcare Interoperability Resources)対応。 FHIRはHL7(電子保健医療情報のデータ連携の国際規格)により開発された医療情報交換の標準規格。
●問い合わせ先
NEC 医療ソリューション統括部
E-Mail:hcgeneai-partner@med.jp.nec.com