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シーメンスヘルスケア,サステナブルで効率的な病院経営を支える1.5TヘリウムフリーMRI装置「MAGNETOM Flow」を発売

2024-11-6

MAGNETOM フロー 認証番号:306AABZX00051000

MAGNETOM フロー
認証番号:306AABZX00051000

・ヘリウムフリー*1 構造により,優れた設置性で電力消費量を最大40%削減*2
・検査前のポジショニングやスキャン操作を自動化し,ワークフローを効率化
・AIを用いた画像再構成技術により,2倍の空間分解能で撮像時間を50%削減*3

シーメンスヘルスケア(株)(以下 シーメンスヘルスケア)は,持続可能な社会,持続可能な医療への貢献を,事業活動のみならず企業そのものの理念として掲げている。今回,1.5T MRI装置として初めてヘリウムフリー*1 構造を採用し,クエンチパイプ不要な小型・軽量設計で,電力消費量を最大40%削減するなど,優れた経済性と効率的なワークフローでサステナブルな病院経営に貢献するMRI装置「MAGNETOM Flow」(マグネトム・フロー)を,11月5日より発売する。

日本国内におけるMRI装置の設置台数および検査件数は年々増加傾向にある*4 が,MRI装置は撮像時間が長いことや,磁石の超電導状態を維持する冷却装置の稼働のため,他の画像診断装置に比べて膨大な量の電力を必要とする。高騰し続けるエネルギー費用に加え,磁石の冷却に必要なヘリウムの価格も高騰しており,病院経営における経済的負荷が課題となっている。また,検査数の増加に反して医療従事者の不足も深刻化しており,検査の自動化や効率化が求められている。

今回発売する「MAGNETOM Flow」は,独自の超電導磁石および冷却技術により,装置の稼働に伴う液体ヘリウムの再補充が不要なヘリウムフリーを実現し,電力消費量を最大40%削減するだけでなく,AIによる画像再構成技術により検査時間を50%削減するなど,病院経営の経済性改善に貢献する。また,センサーやAIを用いたポジショニングおよびスキャンの自動化により,ワークフローの効率化も実現している。

ヘリウムフリー構造により,優れた設置性で電力消費量を最大40%削減

本装置はSiemens Healthineers が2016年から独自に開発してきたDryCooling Magnet を1.5TのMRI装置として初めて搭載した。これまで超電導磁石の冷却に必要とされていた最大1,500 リットルの液体ヘリウム使用量を0.7 リットルまで削減し,冷却装置を密閉することで,装置の稼働に伴う液体ヘリウムの再補充が不要なヘリウムフリー仕様となっている。密閉された液体ヘリウム冷却装置を生かし,非稼働時には余分な冷却を自動で停止するEco Power Mode や,一定時間稼働がない場合に自動で省電力モードに移行するEco Gradient Mode 等の省エネ機能の組み合わせにより,電力の消費量を従来機*3 比で最大40% 低減する。また,クエンチパイプ設置のための工事が不要なことに加え,高さが約2メートル,最小設置面積が24平方メートル,重量が約3.7トンの小型・軽量な設計により,設置の自由度が高く,床の耐荷重補強に対する施工コストも削減できる。

ヘリウムフリー構造により,優れた設置性で電力消費量を最大40%削減

 

検査前のポジショニングやスキャン操作を自動化し,ワークフローを効率化

被検者に装着するブランケット型コイルBioMatrix Contour coils に,新たに開発したポジションセンサーBioMatrix Position Sensor を搭載した。内蔵されたセンサーからコイルの位置情報を自動認識するため,レーザーライトを表示して撮像位置を合わせる操作が不要になる。さらに,Body モデルを学習したAIにより撮像位置を自動認識する機能を組み合わせることで,全身撮像のポジショニングを1回のタッチ操作で完了できるため,検査前の準備時間を短縮することができる。また,AI による自動撮像支援機能myExam AutoPilot により,頭部,脊椎,膝のルーチンMRI 検査は1回のクリック操作で完了することができるようになり,操作者のスキルレベルに依存せず,効率的で一貫した検査結果を提供する。

検査前のポジショニングやスキャン操作を自動化し,ワークフローを効率化

 

AI を用いた画像再構成技術により,2倍の空間分解能で撮像時間を50%削減

AI を用いたMRI 画像の再構成技術Deep Resolve を搭載し,撮像時間を50% 短縮しながら,空間分解能を倍増させた高精細な画像を提供する。優れた撮影画像により診断の質の向上に貢献するだけでなく,撮像時間を大幅に短縮することで,患者の心理的負荷の軽減に加え,検査の効率化,電力消費の低減など,病院経営の効率化にも貢献する。

AI を用いた画像再構成技術により,2倍の空間分解能で撮像時間を50%削減

 

同社は今後もMRI のリーディングカンパニーとして,経営効率改善や医療従事者不足などの顧客の課題解決に加え,環境負荷の低減など,さまざまなイノベーションにより,ヘルスケアのサステナビリティへの貢献に邁進していく。

本製品に関する情報は,製品紹介ページを参照
https://www.siemens-healthineers.com/jp/magnetic-resonance-imaging/0-35-to-1-5t-mri-scanner/magnetom-flow

※1 液体ヘリウム0.7リットルを完全に密閉した冷却装置のため,装置の稼働に伴う液体ヘリウムの再補充が不要な構造
※2 同社製 1.5TMRI装置⽐較
※3 Deep Resolveを搭載しない同社機⽐較
※4 令和元年 6⽉26日中央社会保険医療協議会 総会(第417回)「医療機器の効率的かつ有効・安全な利⽤について」

 

●問い合わせ先
シーメンスヘルスケア(株)
https://www.siemens-healthineers.com/jp/