innavi net画像とITの医療情報ポータルサイト

ホーム

コニカミノルタ,胸部X線画像診断支援AI「CXR Finding-i」の検出精度改良を達成〜特異度の向上により診断の効率化に寄与〜

2024-10-25

コニカミノルタ(株)(以下 コニカミノルタ)は,胸部X線画像をAIで解析し,結節影,腫瘤影や浸潤影の⾒落とし防⽌を⽀援する胸部X線画像診断⽀援AI「CXR Finding-i」において,国内外で取得した数⼗万件以上の胸部X線画像の学習(Deep Learning)を⾏い,同社独⾃技術による精度改良を実現した。
コニカミノルタは,ヘルスケア事業を通じてマテリアリティ(重要課題)の⼀つに掲げる「健康で質の⾼い⽣活の実現」に取り組んでいる。今後も,独⾃技術を活⽤しながらAIで診断の効率化に寄与する「CXR Finding-i」の性能をさらに向上させ,より⼀層の普及促進を図ることで,医療現場の業務負荷軽減と診断価値の向上に貢献していく。

【 AIの検出性能向上により医療現場の業務負荷軽減に寄与 】

「CXR Finding-i」は,専⾨医のスキルを学習したAIが胸部X線画像を解析し,医師による胸部 X線画像の読影において肺がんなどが疑われる所⾒である結節影,腫瘤影や,肺炎や結核など感染症の所⾒である浸潤影をマーキングして⾒落とし防⽌を⽀援するソフトウェアで,2021年11⽉の発売以来,国内で約700の医療機関で導⼊されてきた。

⼀般的に画像診断⽀援AIでは,病変を⾒つける精度を⽰す指標である感度を上げていくと,実際には病変(陽性)ではない⾻や⾎管が重なった影も病変候補としてマーキングしてしまう偽陽性率※1が増加して診断効率が下がる。そこで,病変を⾒逃さないようにしつつ,偽陽性率を抑制していくことが課題となっている。

今回の検出精度改良では,病変に対する感度は従来バージョンと同等の性能を維持しながら,病変のない正常例※2をAIが正常と判断した割合を⽰す特異度※3を従来の69%から88%まで⼤きく改善した。病変検出性能の向上により診断の⼀層の効率化を図り,医師の負荷軽減に貢献するとともに,診断価値を⾼める。

肺がん症例において偽陽性が低減した事例

肺がん症例において偽陽性が低減した事例

 

【 「CXR Finding-i」の主な仕様 】

検出可能病変 結節影,腫瘤影,浸潤影
感度 結節・腫瘤影:84%
   浸潤影:85%
特異度 88%

・感度等は,特定のデータセットを⽤いた検証結果。
・AI技術のひとつであるディープラーニングを⽤いて設計し,市販後に⾃動的に本機能の性能や精度が変化することはない。

※1 偽陽性率:正常例に対して誤ってマーキングされた割合
※2 正常例:放射線科医複数名が正常(異常なし)とした症例(陳旧性病変なども無し)と定義
※3 特異度:正常例を正しく陰性(マーキングなし)と判定された割合

「CXR Finding-i」はコニカミノルタ(株)の商標。
胸部X線画像診断⽀援AI「CXR Finding-i」は,「画像診断⽀援ソフトウェア KDSS-CXR-AI-101(承認番号︓第 30300BZX00271000号)」の呼称。

 

●問い合わせ先
コニカミノルタジャパン(株) ヘルスケアカンパニー
https://konicaminolta.jp/healthcare/