innavi net画像とITの医療情報ポータルサイト

ホーム

順天堂大学,エムスリーAI,Us2.aiがAIを用いた心エコー自動解析ソフトウェアの日本展開の協業開始

2024-7-26

順天堂大学とエムスリーAI(株)(以下「M3AI」)は,Us2.ai(シンガポール)が開発する超音波画像解析ソフトウェア Us2.ai*の日本での市場展開における協業を開始する。

■ 協業の概要

日本では超高齢化社会に突入し,死因の第2番目にあたる心疾患が更に増加することが見込まれている。心エコー検査は,心臓の機能,形態を評価する検査で,診断において非常に重要な検査。現在,日本では心エコー検査は年間約947万検査**が行われており,米国の1.3倍の数になる。現状でも多くの検査が実施されているが,検査技師不足及び検査手技の難しさから,必要な患者がすぐに検査を受けることができる検査体制が整っていない施設や地域が多く存在する。この課題を解決するために,効率化とそれによる診断精度向上に寄与することが期待される超音波画像解析ソフトウェア Us2.aiを全国の医療機関に展開をするべく3者での連携を開始する。

超音波画像解析ソフトウェア Us2.aiは,AIを用いて心エコー画像解析をし,心房心室の各種計測項目を自動計測の上,国際ガイドラインに基づく心機能評価を行うことができるツール。世界25カ国での活用が始まっており,日本での医療現場の働き方改革を実現する上でも普及が見込まれる。

その上で,順天堂大学が培ってきた,循環器領域での多様な臨床知見を活かし,日本での製品最適化を監修することで,都心の大学病院から地方のクリニックまで使いやすい製品としての展開を目指す。

M3AIは,日本最大級の医療AIプラットフォームを提供しており,24年6月末時点で累計300万検査の解析結果を全国の医療機関に届けている。Us2.aiを順天堂大学の監修の下,全国の医療機関に提供し,医療現場の診断精度向上と効率化に貢献し,不必要な医療コストを減らし,健康で楽しく長生きする人を1人でも増やすことを実現していく。

順天堂大学,エムスリーAI,Us2.ai

 

■ 医療現場で見込まれる効果

心エコー検査において,手動で全てを行う場合と比べ,検査技師による計測,レポート作成時間が70%削減されることが実証されている。撮影時間を同一とした場合,Us2.aiを上手く活用することで,現状の人員体制でより多くの検査を行えるポテンシャルがある。

医療現場で見込まれる効果

 

* 認証番号305AGBZI00004000 超音波画像解析ソフトウェア Us2.ai
**  NDBオープンデータより
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000177182.html
*** 完全自動化ソフトウェアの使用による心エコー検査時間の短縮:測定時間とレポート作成時間の比較研究
https://doi.org/10.1007/s12574-023-00636-6

 

●問い合わせ先
順天堂大学
https://www.juntendo.ac.jp/

Us2.ai
https://us2.ai/

エムスリーAI(株)
https://corporate.m3ai.co.jp/