2024-7-4
アライドテレシス(株)(以下「アライドテレシス」)とビー・ビー・バックボーン(株)(以下「BBバックボーン」)は,医療における利便性と安全性の高い統合ネットワークと音声通話を強化したネットワークの提供を目指し,協業を開始したことを発表した。医療DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に向けて,データ通信にアライドテレシスの高速・大容量を実現するWi-Fiと,音声通話にBBバックボーンのsXGP(※1)を利用する共有型の新たなソリューションを提案する。
■協業の背景
公衆PHSのサービス終了に伴い,これまで内線システムとして利用されてきた構内PHSでは新たなシステムへの移行需要が増加している。特に医療機関では,移行先として,音声通話と電子カルテなどの業務アプリが1台で利用でき,業務の効率化につながるスマートフォンへの期待が高まっている。
これまでアライドテレシスでは,各種システムにおける統合ネットワークの構築およびソリューションの提案を行ってきた。今回,次世代PHSであるsXGPの音声通話ソリューションを提供するBBバックボーンと協業することで,大規模な医療機関を対象とした,ワイヤレス環境のさらなる音声通話の品質と利便性を向上するソリューションを提供する。
本協業により,データ通信はWi-Fi,音声通話はsXGPの通信を利用することで利便性を高めるとともに,さらにはアライドテレシスのネットワークの統合管理ソリューションを組み合わせることによって,医療情報システムの安全管理に関するガイドラインにも対応可能となる。
■ソリューションについて
Wi-Fiは,大容量データ通信が可能である一方,音声品質を維持するために高密度での無線LANアクセスポイントの配置が求められ,広い敷地を持つ大規模な医療機関では,数多くのアクセスポイントの導入が必要という課題があった。
そこで,電波の届く範囲が広く,機器の設置台数を抑えながらクリアな音声通話環境を実現するsXGPとWi-Fiとの共有型ソリューションを新たに提供する。アライドテレシスが提供する高速・大容量データ通信が可能な院内Wi-Fiは,電子カルテシステムや医療機器の接続,患者用Wi-Fiなどのさまざまな用途に利用することができる。BBバックボーンが提供するsXGPは,「VoLTEナースコール」アプリを使うことで,スマートフォンとナースコールを連携させ,標準電話機能でナースコールを受信することが可能。また,医療機器や既存Wi-Fiとの干渉が少なく,歩きながらの通話も途切れづらいため,安定した通信を実現できる。この共有型ソリューションの実現により,ワイヤレス環境のさらなる利便性の向上を図る。
さらに,アライドテレシスの機器でネットワークを構築することで,統合管理ソリューション「Vista Managerシリーズ」「AMF Plus」を利用して他社の機器も含めたネットワーク全体の可視化と管理,セキュリティの強化も可能(※2)。Vista Managerシリーズのネットワークマップ上でsXGPアクセスポイント(基地局)とデバイスを可視化し,AMF Plusの機能で各機器へのアクセス制御を行うことで,医療情報システムの安全管理に関するガイドラインにも対応したネットワークを提案することができる。
アライドテレシスとBBバックボーンは,今後も情報インフラを通じて医療機関の業務効率化・医療の質向上を支援するため,快適で利便性の高いネットワークソリューションを提供していく。
アライドテレシスの医療機関向けソリューションについては下記参照。
https://www.allied-telesis.co.jp/it-infra/industry/medical/
BBバックボーンのsXGPソリューションについては下記参照。
https://www.bbbackbone.co.jp/sxgp/medical/
※1 sXGP(shared eXtended Global Platform)
1.9GHz帯の電波を利用して,免許不要でプライベートネットワークの構築が可能な法人向けのサービス。PHSの後継として医療機関で安全に利用できる。
※2 本機能はAT-Vista Manager EX Ver.3.12.0,VST-APLシリーズ用ソフトウェア Ver.3.10.1,AT-VST-VRT Ver.3.10.1,AMF Plusの機能は,機器側のAlliedWare PlusファームウェアVer.5.5.4-0.1以降で利用できる。
●問い合わせ先
アライドテレシス(株)
https://www.allied-telesis.co.jp
ビー・ビー・バックボーン(株)
https://www.bbbackbone.co.jp/