2023-4-14
StarGuide(スターガイド)
医療課題の解決に取り組むヘルスケアカンパニー,GEヘルスケア・ジャパン(株)(以下,GEヘルスケア)が提供する最新型半導体SPECT/CT装置 “StarGuide(スターガイド)” の国内第一号機が2023年2月より聖マリアンナ医科大学にて臨床稼働を開始した。本装置は従来の2検出器モデルからデザインを一新し,検出器をリング状に12個配置することで,カメラが患者により近接することができるようになり,高画質化および短時間検査を実現することができる。
開発の背景
これまでのSPECT,SPECT/CT装置は検出器が2面対向型となっており,断面像を得るにはその2面の検出器を回転させながら撮影する必要があった。そのため検出器が信号を検知できない部分(デッドエリア)も多く,さらには検出器が被写体から離れてしまう箇所も存在し,検出器と被写体の距離が離れれば離れるほど分解能が落ちるという問題もあった。今回,StarGuideは従来の検出器の形の概念を一新し,リング型に配置することでより効率よく信号を捉え,3D動態収集(リアルタイムに臓器の機能を観測できる)や特定の臓器に焦点をあてるフォーカス撮影を可能にした。
製品特長
目的の臓器に焦点をあてて撮影することで高画質,短時間化:フォーカスモード
従来までファンビームコリメータやピンホールコリメータといった特殊なコリメータを使用していた特定臓器の高画質化は,StarGuideのフォーカスモードを使用することで検出器が目的の部位に焦点をあてて撮影。検査の効率を上げるとともに,高画質化を実現した。
270keVまで対応の検出器で177Luを確実に捉え,Theranosticsをサポート
がんの治療における放射性医薬品内用療法には177Luが用いられることがあるが,その投与量が多いことで従来のSPECT/CT装置では数え落としが発生し,中エネルギー帯であることから半導体であっても208keVのエネルギーを収集することが難しいとされてきた。StarGuideは270keVまでのエネルギーに対応することで,従来のSPECT/CT装置よりも数え落としを圧倒的に少なくし,コリメータを交換せずに177Luにおける113keV, 208keVの双方のエネルギーを収集することが可能になった。画質,定量精度を向上させることで,Theranosticsにおける予後予測,治療における正常臓器への影響をより正確に導き出すサポートを行う。
臨床画像
本装置で臨床を開始した聖マリアンナ医科大学の山口慶一郎氏は「エネルギー分解能が高く,空間分解能も高い。このような新しい装置が出てきたという事は,読影も変わっていくのかもしれない」とコメントしている。
【StarGuide】
X線CT組み合わせ型SPECT装置StarGuide(スターガイド)
医療機器認証番号 303ACBZX00032000
ジニ-(GENIE) 類型:スマートコンソール(Smart Console)シリーズ
医療機器認証番号 20700BZY00161000
【NM/CT 870 DR】
核医学診断用装置Discovery NM/CT 670 類型:NM/CT870 DR
医療機器認証番号:222ACBZX00088000
ジニー(GENIE)類型:スマートコンソール
医療機器認証番号:20700BZY00161000
【Xeleris】
ジニ-(GENIE) 類型:ジニーエクセラリス(GENIE Xeleris)シリーズ
医療機器認証番号 20700BZY00161000
●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)
コーポレート コミュニケーション
TEL 0120-202-021
https://www.gehealthcare.co.jp/