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アマゾン ウェブ サービス ジャパン,藤田医科大学,PHR基盤をAWS上に構築新基盤により,利用者自身がデータにもとづく健康管理を行い,地域医療の可能性を拡げる

2022-11-9

Amazon.com, Inc.の関連会社であるアマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社は11月7日,藤田医科大学(https://www.fujita-hu.ac.jp/ )がスマートヘルスケアタウンのビジョン実現(https://www.fujita-hu.ac.jp/coi-next/ )に向けて,AWS 上にPHR基盤「Fujita Healthcare Platform」を構築,年内に稼働予定であることを発表した。同PHR基盤により,利用者は過去の健康・医療情報を自身のスマートフォンで管理できるほか,離れて暮らす家族とも共有できるようになり,健康改善に向けた行動変容のきっかけとすることができるようになる。同PHR基盤はまた,藤田医科大学と地域の病院・診療所や薬局との間で,健康診断情報や医用画像,投薬履歴などのデータをセキュアに交換可能な地域医療の情報基盤としての役割を果たしていく予定。これにより,健康・医療情報を紙や手作業で共有するよりも情報の正確性が大きく向上し,医療従事者が利用者自身による健康管理をより支援しやすくなる見込みである。同PHR基盤は当初は,約6,000人の同大学職員が利用し,大学はデータというエビデンスを基礎とした健康管理を通じて,臨床的洞察や治療の質の向上に取り組む。2023年までには,藤田医科大学の大学病院で健康診断を受ける全ての利用者がPHR基盤を利用可能となる見込み。

愛知県豊明市に位置する藤田医科大学は,4つの大学病院を有している。2013年に地域包括ケア中核センター(http://www.fujita-hu.ac.jp/~chuukaku/cyukaku/index.html )を設置して以来,豊明市の地域医療において重要な役割を果たしてきた。2040年には65歳以上の人口が日本の全人口の約35%になると予測されるなか(https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2020/html/gaiyou/s1_1.html ),日本政府は2017年に開始したデータヘルス改革でPHRの活用を推進しており,今年に入ってからは医療サービス全体のデジタルトランスフォーメーション(医療DX)をさらに加速させている。こうしたなか,藤田医科大学は,利用者自身によるデータにもとづく健康管理を支援し,地域医療の可能性をさらに広げるため, 医療情報交換のための次世代標準規格であり,厚生労働省も推進するHL7 FHIRに対応し,厚生労働省,総務省,経済産業省の3省による医療情報ガイドラインもサポートする,AWS上でPHR基盤を構築した。

藤田医科大学は,同PHR基盤の構築にあたり,ヘルステックスタートアップの(株)ALTURA(https://altura.co.jp/ )と協力し,医療データ交換インターフェイスの設計を容易にするオープンソースのツールキットであるFHIR Works on AWSを活用して,PHR基盤用のFHIRインターフェイスを作成し,地域の病院・診療所,薬局,自治体との健康・医療情報の共有を実現している。また,Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)と Amazon DynamoDB を活用した,信頼性と拡張性の高いPHR基盤を構築することで,将来的に医用画像を含む健康・医療情報を保存し,機械学習の診断への応用も可能としている。さらに,利用者が自身の健康・医療情報を確認するためのアプリケーションでは, Amazon Elastic Container Service(Amazon ECS)と AWS Fargate を活用することで,ユーザー数やデータの増加に応じて迅速に拡張できるよう設計している。加えて,活断層の通る豊明市に拠点を置く藤田医科大学にとっては,地震などの自然災害から健康・医療情報を保護することが事業継続性と途切れのない患者向けサービス提供の観点から重要であったが,PHR基盤をAWS上で構築することでこの点に対応している。また,ウェブアプリケーションファイアウォールであるAWS WAFやその他のセキュリティツール群を採用し,サイバー攻撃の可能性に備えている。

藤田医科大学 医療情報システム部長 小林 敦行氏は次のように述べている。「このたび,AWS のサポートを得て,患者さんのケアをデータにもとづき改善するための革新的なPHR基盤を構築しています。利用者さん・患者さんとそのご家族の長く健康な人生をサポートする上で,地域での健康・医療データの連携は不可欠です。私たちは今,AWS を信頼できるテクノロジープロバイダーの1社として,国立研究開発法人 科学技術振興機構の2021年度「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」〈地域共創分野【育成型】〉に採択された,人とIT技術が共生するスマートヘルスケアタウンの推進に取り組んでいます。今後3~4年以内に数十万人規模の利用者さん・患者さんがこの取り組みに加わることで,データを基礎とした地域医療の可能性がさらに広がると期待しています」

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 執行役員 パブリックセクター 統括本部長 宇佐見 潮氏は次のように述べている。「世界中の医療機関は人々の健康を改善するため,クラウドとデータの力を活用しています。藤田医科大学は,利用者さんがご自身で健康を管理できるよう,PHR基盤をAWS上に構築しました。国民一人ひとりの健康を改善するには正確な健康・医療データが不可欠ですが,藤田医科大学は AWS を活用することで地域医療の可能性を拡げるイノベーションを実現しています」

※PHR:Personal Health Recordの略で,個人が自ら保有し利活用する保健医療情報

 

●問い合わせ先
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
https://aws.amazon.com/jp/

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