2022-7-28
オリンパス(株)は,早期がんにおける内視鏡治療の効率向上に貢献するディスポーザブル針状高周波ナイフ「MP Knife」※1を2022年7月28日から国内で発売を開始する。
オリンパスは,経営理念「世界の人々の健康と安心,心の豊かさの実現」のもと,医師を技術的にサポートし,内視鏡の手技開発に貢献してきた。胃や食道などの消化管の早期がん治療においては,内視鏡的粘膜下層剥離術※2(以下ESD)など,身体への負担が小さく低侵襲な内視鏡的治療が多く用いられている。
今回発売する「MP Knife」は,従来医師が複数のナイフを使い分けていたESDの準備工程,マーキングとプレカット作業に1本で対応できる内視鏡処置具。処置具の入れ替えに要していた時間を削減し,治療の効率向上に貢献する。マーキング・プレカットを行うにあたり最適なサイズ(突出長2.0mm,外径0.65mm),適度なシースの硬さ※3に設計することにより,ユーザーの使用感の向上を目指した。さらに本製品は手術を行う前の洗浄が不要なディスポーザブル仕様のため,感染予防にも寄与する。消毒や保管にかかる業務負荷を低減し,医療現場全体の効率向上にも貢献する。
※1 「MP Knife」は,販売名「ディスポーザブル針状高周波ナイフ」の愛称。
※2 手技の手順は下記参照。
おなかの健康ドットコム:https://www.onaka-kenko.com/endoscope-closeup/endoscopic-therapy/ep_08.html
※3 本ニュースリリース「主な特長2」を参照。
●主な特長
1. マーキングとプレカットの両方に対応し,治療の効率向上に貢献
従来,医師はESDを行う際,自分の経験や好みに応じて複数のナイフ系の処置具を使い分けて,マーキングやプレカットを行っていた。今回本製品で,マーキングとプレカットの両方に対応したことで,処置具の入れ替えに要していた時間を削減し,治療の効率向上に貢献する。
2. 最適なサイズ設計と適度な硬さによりユーザーの使用感向上をサポート
ESDにおいては,組織の切開時に病変部以外の組織を傷つけて出血するリスクがある。本製品では医師から声を集約して,マーキングとプレカットに最適なサイズ(突出長2.0mm,外径0.65mm)を実現しつつ,安定した操作ができるように適度な硬さを持たせて,ユーザーの使用感の向上を目指した。これにより,正確なマーキング・プレカットをサポートし,安定的な治療の実現に貢献する。
3. ディスポーザブル仕様により感染予防に寄与
内視鏡による治療手技においては,高度な感染管理が求められる。本製品は,滅菌済みディスポーザブル製品のため,術前の準備や洗浄が不要で,感染予防に寄与する。使用後に破棄するため,消毒,保管などの手間がかからず医療現場での効率向上にも寄与する。
製造販売元はSBカワスミ(株)
●問い合わせ先
オリンパス(株)
http://www.olympus.co.jp