2021-10-20
芙蓉開発(株)(※1)は「安診ネット One(※2)」とパラマウントベッド(株)(※3)の見守り支援システム(※4)を10月20日からシステム連携させる。
安診ネットは2008年,重度化防止を目的に開発され,個々人のバイタルをAIが分析し,トリアージ(医療の優先度)を赤・黄・緑で表示するICT健康管理システム。今まで高齢者設や病院,在宅医療,新型コロナ宿泊療養(福岡県・長野県)・自宅療養(長野県)と医療・介護の各分野で運用されている。
パラマウント社の見守り支援システム,高齢者施設などを中心に約3,900施設で利用されている。独自の体動センサーで検出した体動(寝返り,呼吸,脈拍など)から判定した睡眠・覚醒状態などをスマートフォン等の端末に表示させ関係者で共有できるシステム。
今回システム連携により,安診ネット Oneのテーラーメイドの「バイタル異常値検知技術」と,個別化データを用いた修正早期警戒スコア(Modified early warning score)を基にした「バイタルスコアリング技術」(※5)が見守り支援システムで使用できるようになる。
安診ネットOneと見守り支援システムのシステム連動により,次の機能が追加される。
(1) 赤・黄・緑のトリアージ(ケアの優先度)が見守り支援システムの画面に表示される
(2) 見守り支援システムの画面からボタン1つで「多機能熱型表」が表示される
(3) 見守り支援システムの脈拍や呼吸数の通知設定を,安診ネットの「異常値」をもとに一人ひとり設定できる
このため,観察レベルの向上が期待でき,見守り支援システムは「個別バイタルアラートセンサー」に生まれ変わる。
同社の安診ネット Oneと同様に,医療スタッフが不在でも介護スタッフが受診の必要性などを判断しやすくなり,重度化のリスクを軽減する。また,医療・介護スタッフがバイタルデータを共有することで,医療処置などの業務連携を促進させられるようになる。
さらにオプションで,施設の職員数や入居者様数から経営分析する「経営分析システム」や「介護一括記録」なども追加できるようになる。
本システムの連動により,セミリアルタイムに個人個人に合わせたバイタルアラートを出せるようになる。高齢者施設や病院にて,更なる現場効率化や,早期発見→重度化防止が可能になる。同グループ施設の臨床現場でも有効性を確認しており,「健康管理の質」と「作業効率化」を同時に解決したい事業者に推奨する。
※1: 芙蓉開発(株)
芙蓉グループ全体を通して,医療機器の開発を始め,医療法人として病院や介護施設の経営,建設・不動産などの事業を展開している。病院や介護施設といったグループの資源を生かし,日本の遠隔医療や医療用AIの可能性と有用性について検証・啓蒙活動も行っている。
https://www.fuyo-group.com/
※2: 安診ネット One
バイタルを入力することで,個人ごとの異常値を検知し,疾患の早期発見や重症化予防に貢献するシステム。介護事業者や医療機関での健康管理に使用できる。
http://one.anshinnet.net/
※3: パラマウントベッド(株)
病院用ベッドの専業メーカーとしてスタートし,その後,高齢化の進展を背景として,高齢者施設や在宅介護分野にも事業領域を拡大しながら,さまざまな製品・サービスを開発・販売。近年では,医療・介護用ベッド等の製造,販売事業をはじめ,ベッド等の点検・メンテナンス事業,福祉用具のレンタル卸事業など,国内外においてヘルスケア分野を中心とした事業の多角化に取り組んでいる。
https://www.paramount.co.jp/
※4: 見守り支援システム
https://www.paramount.co.jp/product/list/20/300055
※5: トリアージ(ケアの優先度)
個々人の体温や血圧,脈拍データ(バイタルデータ)を分析し,統計学より異常値を検知する。それをEWS(早期警戒スコア)に配点し,スコア合計点から赤・黄・緑のトリアージを出す。厚生労働科学研究で,施設の肺炎入院に対し,感度77%,特異度97%と良好な結果を出している。
http://one.anshinnet.net/vital/
●問い合わせ先
芙蓉開発(株)営業企画部
担当:松山
TEL 092-292-9070
パラマウントベッド(株)営業推進部 IBS販売推進チーム
担当:赤松
TEL 03-3648-1077