2021-7-12
別府市PCR検査センター
(大分県別府市 旧山の手中学校)で検体採取
キヤノンメディカルシステムズ(株)の新型コロナウイルス迅速遺伝子検出システムが,別府市医師会に採用された。別府市は,2021年6月23日から別府市「PCR検査センター」(抗原検査センター併設)(大分県別府市 旧山の手中学校)を設立し,無症状の,別府市民,別府市内に通勤通学している方,別府市への観光客 (抗原検査のみ)を対象に,予約不要で無料での検査を開始している。別府市は,一部の検査を別府市医師会地域保健センター衛生検査所(大分県別府市)に委託し,同社の新型コロナウイルス迅速遺伝子検出システムが活用されている。同社の検出システムは,検体採取後,結果を得るまで約30分(注1)と迅速な検査を実現し,多人数を,同時に検査することが可能。多くの検体を短時間で検査できることから,市民の陰性確認検査という目的に適しているとして採用された。
検査希望者は,PCR検査センターで自ら唾液検体を採取し,提出する。提出された唾液検体は,別府市医師会地域保健センター衛生検査所に運ばれ,蛍光LAMP法(注2)による同社の等温増幅蛍光測定装置 Genelyzer FIIと,新型コロナウイルスRNA検出試薬LAMPdirect(注3) Genelyzer KIT(注4),を使用して検査される。1日に150件の検査が可能で,15時までの受付であれば当日に,15時以降は翌日12時までに,陽性の場合のみ対象者に電話で検査結果が通知される。
同社の新型コロナウイルス迅速遺伝子検出システムは,すでにスポーツ大会やイベントなどのオンサイト検査で実績を重ねているが,今後,観光地の飲食店や,市民モニタリング検査を提供したい自治体の感染症対策など,現場で迅速な結果が求められるシーンへの貢献を期待している。
注1:前処理時加熱時間5分,測定時間20分,前処理液と検体の混合などその他作業約5分(検体数が多い場合など,30分を超えることもある)
注2:LAMP法:栄研化学株式会社が開発した核酸増幅法(Loop-Mediated Isothermal Amplificationの略)
注3:(株)島津製作所のPCR検査用試薬「Ampdirect™ 2019-nCoV検出キット」の検体処理液を蛍光LAMPに適用した専用前処理試薬
注4:本キットは研究用試薬。医薬品医療機器等法に基づく体外診断用医薬品としての承認・認証などを受けてない。ただし,「臨床検体を用いた評価結果が取得された2019-nCoV 遺伝子検査方法について」(厚生労働省健康局結核感染症 国立感染症研究所 2020年10月23日版)に記載され,厚生労働省の通知により保険適用の対象となっている。また,本試薬の使用には,専用装置 Genelyzer F シリーズに加え,分注ピペット,小型遠心機をはじめとする機材や,試料・遺伝子の取扱技術を要する。
Ampdirectは(株)島津製作所の商標。
Genelyzer, Made for Life はキヤノンメディカルシステムズ(株)の商標。
●問い合わせ先
キヤノンメディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
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