2021-1-8
厚生労働省標準方式とメディコムAll in One
方式の比較図(*1)
(画像:ビジネスワイヤ)
PHC(株)(以下「PHC」)は,オンライン資格確認等システムおよびパナソニック製「顔認証付きカードリーダー(マイナンバーカード対応)」(*2)とシステム連携する医療機関・保険薬局向け医事コンピューター用ソフトウェア(*3)を発売した。
2021年3月より導入される「オンライン資格確認(*4)」は,医療機関や薬局と,社会保険診療報酬支払基金および国民健康保険中央会をオンラインで結び,患者が提示するマイナンバーカードもしくは健康保険証を利用して保険資格の有効性を自動的にオンラインで確認する,新たな医療保険の資格確認システム。本システムの導入により,患者の保険証情報の入力作業を含む,医療機関や薬局の受付業務の効率化や,資格を失効した健康保険証を患者が提示した場合に発生する資格確認過誤の防止と,それに伴う医療費請求の返戻作業の削減などを実現する。
今回発売したソフトウェアは,厚生労働省の標準方式で必要とされる資格確認専用端末の追加購入を不要とし,マイナンバーカードおよび顔認証付きカードリーダーを利用した患者の医療保険資格および本人確認を医事コンピューターのモニター画面で実施できるため,スペースの限られた診療所や薬局の受付でも無理なく導入できる。また,本ソフトウェアは,電子カルテシステムや電子薬歴システムとの連携も可能。そのため,患者の同意取得後,医療機関では電子カルテシステム上で患者の特定健診情報や薬剤情報を,また,薬局では電子薬歴システム上で薬剤情報を閲覧でき,重複投薬や禁忌薬の処方確認などを通じて,より的確で安全な診断や投薬,調剤を実現できる(*5)。
さらに,厚生労働省より公表された「オンライン資格確認導入に向けた追加的な財政補助」(*6)を受け,より多くの医療機関や薬局における同システムの早期導入を実現するために,1月7日,東日本電信電話(株)と同システム導入に関わる業務委託契約を締結した(*7)。同社の有する幅広いネットワークを活用した協業を通じて,顧客拠点における回線工事や導入作業の迅速化を図る。
PHCは,糖尿病マネジメント,診断・ライフサイエンス,ヘルスケアサービスの事業分野で開発,製造,販売,サービスを行い,ヘルスケアソリューションをグローバルに提供するPHCグループの日本における事業会社。今回発売するPHCの専用ソフトウェアは,「オンライン資格確認」の普及を促すとともに,PHCの医事コンピューターのさらなる活用推進を目的とするものである。
PHCホールディングス(株)にて執行役員およびヘルスケアサービス共同ドメイン長を務める大塚孝之氏は,「当社は,このたびのオンライン資格確認等システム,およびパナソニックの『顔認証付きカードリーダー(マイナンバーカード対応)』とのシステム連携を通じて,患者さんや医療機関の皆様に,より利便性の高いサービスを提供し,2021年3月の『オンライン資格確認』導入に向けて,少しでも早く環境整備できるように努めてまいります。また,このオンライン資格確認の基盤が,オンライン診療や電子処方処箋など,新しい生活様式に対応し,より良い患者体験を実現するデータヘルス基盤の構築につながると期待しています。日本のヘルスケアサービスにおいてベストインクラスのプレシジョンとデジタルソリューションを提供するリーダーとなることを目指す当社は,今後も,新たなサービスおよびシステム連携を通じて,より効率的で質の高い医療の実現に貢献してまいります」と述べている。
(*1) 厚生労働省標準方式およびAll in One方式はPHCオリジナルの呼称。
(*2) www.phchd.com/jp/phc/news/2020/0805
(*3) www.phchd.com/jp/medicom/onlineinfo/cardreader
(*4) 厚生労働省HP:オンライン資格確認の導入について(医療機関・薬局,システムベンダ向け)www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08280.html#hokensho1
(*5) 特定健診情報の閲覧機能は2021年3月末までにソフトウェアへ搭載し,医療機関向けに提供予定。薬剤情報の閲覧機能は,閲覧サービス開始までにソフトウェアへ搭載し,医療機関及び薬局向けに提供予定。尚,厚生労働省は2021年10月より,薬剤情報の閲覧サービスを開始予定。
(*6) www.mhlw.go.jp/content/10200000/000699906.pdf
(*7) 西日本電信電話(株)との業務委託契約についても協議中。
●問い合わせ先
PHCホールディングス(株)
コーポレートコミュニケーション部
岡田 昌代
TEL 03-6778-5311