2020-11-30
富士フイルムメディカル(株)は,X線画像診断システム「FUJIFILM DR BENEO-Fx(ベネオ エフエックス)」(以下,BENEO-Fx)シリーズに,管球部の操作ハンドルに軽く力を入れるだけで操作ができる「パワーアシスト機能」を新たに搭載し,11月30日より発売する。本製品は同社のカセッテDR※1 により,低線量で高画質なX線撮影を実現する。
「BENEO-Fx」は同社のX線画像診断システムのハイエンドモデル。富士フイルムの画像読み取り技術である「ISS 方式」※2によって少ないX線量でも高画質な診断画像が得られるDR(デジタルラジオグラフ)「FUJIFILM DR CALNEO HC SQ」(以下,CALNEO HC)を搭載。撮影したX線画像の散乱線成分を低減しコントラストと粒状性を向上できる画像処理技術「Virtual Grid(バーチャルグリッド)処理」※3 や,撮影した画像から被検者に適したコントラストと濃度に調整する「ダイナミック処理」※3 を活用でき,CR(コンピューテッドラジオグラフ)に比べて約1/4のX線量でも,高画質な画像が得られる※4。また,画像診断をサポートする機能として,1回の撮影で角度を変えながらX線を連続照射し,得られた複数の画像から断層画像を生成できるトモシンセシス機能※3,胸部撮影で骨成分のみを除去した画像などを生成・描出できるエネルギーサブトラクション撮影機能※3,複数の画像を接続して1枚の長い画像に合成する長尺撮影機能※3 を備えている。さらに,指定した位置まで自動でX線管球部を移動するオートポジショニング機能により,操作者の負荷を軽減する。
今回新たに搭載した「パワーアシスト機能」※3 によって,「BENEO-Fx」は,より使いやすいシステムに進化した。
従来,オートポジショニング機能から手動に切替えて操作する場合は,X線管球部を素早く移動させたり,微調整する際に操作者に負荷がかかっていたが,「パワーアシスト機能」により操作ハンドルに軽く力を入れるだけでX線管球部を動かすことが可能となり,操作者の負荷軽減に貢献する。
同社は,今後もさまざまな医療現場のニーズに応え,医療従事者のワークフロー効率化・医療の質の向上,人々の健康維持増進に貢献していく。
※1 DR(Digital Radiography)方式・カセッテサイズデジタルX線画像診断装置。「DR 方式」は,被写体を通過して照射されるX線エネルギーを電気信号に変換し,X線透過画像として再構成する方式。この方式を用いて,X線画像撮影を行う。
※2 ISS(Irradiation Side Sampling)方式。センサー(TFTパネル)を,X線照射面側に配置する方式。従来方式のFPD(X線画像平面検出器)に比べ,より減衰が少ない段階のX線エネルギーを光信号に変換でき,X線エネルギーの変換効率を高めることができる。
※3 「Virtual Grid 処理」,「ダイナミック処理」,「トモシンセシス機能」,「エネルギーサブトラクション撮影機能」,「長尺撮影機能」,「パワーアシスト機能」は,有償オプション。
※4 同社製品比較による。
●主な新機能
パワーアシスト機能
手動でX線管球部を操作する場合に,操作ハンドルに軽く力を入れるだけで動かすことが可能。このパワーアシスト機能により,操作者の負荷軽減に貢献する。
●問い合わせ先
富士フイルムメディカル(株) 営業本部 マーケティング部
TEL 03-6419-8033
http://fms.fujifilm.co.jp/