2020-8-4
グローバルヘルスケアカンパニーであるGetinge(ゲティンゲ本社:スウェーデン ヨーテボリ)の日本法人で,医療技術をリードするゲティンゲグループ・ジャパン(株)は,(株)アルムと業務提携し,手術室向けソリューションの提案において協力することを発表した。
ゲティンゲは,手術室の各種映像情報を統合する手術室映像システムにおいて,医療機器メーカーのノウハウを生かし,各種映像の切替・記録・配信に加え,手術台・手術用照明器などの機器制御までを一元管理する統合システム「Tegris(ティグリス)」を市場に先駆けて提供してきた。現在,全国の主要病院に250室以上の納入実績を持つ。
一方アルムは,医療分野におけるモバイルICTソリューションの提供に豊富な実績を持ち,PACS等と連携しDICOMビューワーで医用画像を閲覧・共有,チャットやビデオ通話で遠隔診療に活用できる医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join」を開発・提供している。Joinは夜間休日などに院外にいる医師が現場へコンサルテーションを行うことを可能にするなど,医療現場に診断のスピード化や遠隔性といったベネフィットを提供している。
通常,手術室の情報は院内ネットワーク上,独立性が高く保たれている。今回の業務提携により,ゲティンゲとアルムは医療施設に対し,患者の手術における医用映像を手術室の外にいる医療従事者がモバイル端末から迅速に得られるソリューションを提案する。手術室内の医療スタッフが,別室や院外にいる医師等からのアドバイスを受けやすくなることは,患者にとっても医療チームにとってもより安心で的確な医療の提供を意味する。
アルムの代表取締役社長,坂野哲平氏はこのように述べている。
「アルムは国内外20か国,約700の施設や大学病院にJoinを提供してきました。閉鎖空間である手術室や集中治療室から,セキュリティを担保した形で室外とのコミュニケーションを可能にすることにより,上級医や医療機器・医薬品メーカーの専門家にリアルタイムに相談できるようになることは,医療の質向上に貢献できると考えています。さらには,新型コロナウイルス感染症の対策や働き方改革により,医師や病院スタッフの働き方やメーカーと医療関係者の関わり方も変革が求められています。グローバル大手のGetinge社と連携し,日本から新たな医療モデルを海外に発信してまいります」
ゲティンゲの代表取締役社長,山下秀明はこのように述べている。
「ゲティンゲの使命は,単にメーカーとして医療機器を納入することだけはありません。病院経営への貢献や,働く医師・スタッフの方々に提供する価値を“アップデート”し続けることです。弊社のTegrisにアルム社のアプリJoinを束ねれば,遠隔アクセスにより,高度な診断への対応,迅速なコミュニケーションによる医療の効率化,情報・知識の共有化といったモバイルヘルスケアの価値が付加されます。アルム社と協力することで,より多くの施設に両社のソリューションを提供できるようになることを嬉しく思います」
●Tegrisについて
ゲティンゲの手術室統合システムTegrisは,世界中の医療施設での豊富な経験をもとに開発されたITソリューションで,手術室で使用する各種映像の切替・記録・配信,そして多様な機器の制御を一元管理するシステム。手術・治療プロセスの進行に応じて映像モニターや各種機器といった多数のデバイスのコントロールが求められる外科治療やカテーテル治療・検査において,医療スタッフのワークフローをシンプルにし,医療に集中しやすい環境づくりをサポートする。
販売名:ティグリス
一般的名称:手術台アクセサリー
製造販売届出番号:13B1X00176SW0038
クラス分類:一般医療機器
●Joinについて
(株)アルムが開発・提供する,医療関係者がセキュアな環境でコミュニケーションをとることができるアプリ。標準搭載されたDICOMビューワーで医用画像を閲覧,チャットに共有することで,夜間休日などに院外にいる医師へのコンサルテーションツールとしての活用や,救急患者の転院の際の病院間連携・情報共有などに利用されている。日本ではじめて保険収載されたプログラム医療機器。
販売名:汎用画像診断装置用プログラム Join
一般的名称:汎用画像診断装置ワークステーション用プログラム
医療機器認証番号:227AOBZX00007000
クラス分類:管理医療機器
●問い合わせ先
ゲティンゲグループ・ジャパン(株)
https://www.getinge.com/jp